サバイバルといえば野外活動、野外活動の敵といえば・・・そう、虫。
特に「蚊」と「ブヨの類い」への対策はまさにサバイバルともいうべきもの。
画像は町田市が公開している「夏場の蚊対策」
最近は虫除けも数多くの商品が出ていますが、「何でもよい」と適当に使っていませんか?
筆者はペストコントロール・農薬には浅からぬ縁があり、中の成分を知れば知るほど殺虫剤や忌避剤の奥は広いと感じてしまいます。
そういうわけで今回は、サバゲやキャンプなどのアウトドアで役立つであろう虫除け剤ベスト5を紹介します。
なお、ハーブだの天然だの効果がヌルい商品は外してあります。
第5位 「どこでもベープ」「電池でノーマット」
現在蚊よけの商品の中で最も売れている電気式蚊取り(液体)は、害虫関連商品の中で15%を占める激戦区の商品群(平成16年データ)。害虫対策の基本商品です。
成分はトランスフルトリンというもので、その電気式蚊取りの液体をゆっくりとした蒸散式に改良したのが電池とファンで動くタイプ。カバンなどに付けておいてもある程度の効果はありますが、テントや車内などで使うのが効果的です。
この商品だけで完全に害虫を忌避できるかというとそうでもなく、特に移動時はあまり使い物にならないといえます。
[amazonjs asin=”B004QZADRK” locale=”JP” title=”どこでもベープNo.1 未来セット メタリックグレー”]
[amazonjs asin=”B00U2EY2NK” locale=”JP” title=”アース製薬 電池でノーマット90日用セット ホワイトブルー (器具+つけかえ)”]
第4位 「サラテクトFA」「ムシペールα」
虫除けの定番アイテムといえば虫除けスプレーで、中身はディートという虫除けの定番成分。このディート、もともとは米軍がベトナムのジャングルでの害虫対策として開発したものです。現在も改良などの研究は進められているものの、圧倒的な低コストと安全性からまだまだ現役で使われています。
ディート入りの虫除けは配合量が多いほど持続効果が長くなりますが、その溶媒の違いによってつけ心地や汗への耐久性が若干異なります。
ムシペールαはディート12%という濃度の商品(日本の薬事法による上限の濃度)の中では最もしっとりしたつけ心地で、乾燥後のパリパリした感じが少ない点が評価できます。水性の日焼け止めを塗った場合は上から塗っても大丈夫なようです。
一方のサラテクトFAは、同じ12%商品では定番のスプレータイプで、ウォータープルーフの日焼け止めの上からでも定着が◎。ガッチリした日焼け止めと合わせる場合にオススメです。
[amazonjs asin=”B00QJXBOU2″ locale=”JP” title=”【第2類医薬品】医薬品サラテクトFA 200mL ×2″]
[amazonjs asin=”B00GHHTMC2″ locale=”JP” title=”【第2類医薬品】ムヒの虫よけ ムシペールα 60mL×2″]
第3位 「ヤブ蚊バリア」「アースジェット ヤブ蚊屋外用」「虫こないアース 玄関灯・外壁に」
虫除けとしてここ10年で一気に知名度を上げたエリア忌避剤です。
中身は大半がトランスフルトリンで電気蚊取りと同じですが、物量勝負でぶちまけてゆっくり蒸散することで、エリアごと忌避を行うというもの。忌避剤というより殺虫剤なので弱い虫は触れた時点で死んでしまいます。
蚊には絶大な効果がありますが、ハエやブヨには効果が薄いのは要注意。
キャンプなどでは、さらに成分が複雑な「虫こないアース 玄関灯・外壁に」が圧倒的物量パワーで高い忌避作用を発揮します。
もともと外灯用の虫除けなだけあってこの手の商品ではイチオシですが、調子に乗って使うと環境破壊になりかねないので必要最低限の使用を心がけましょう。
[amazonjs asin=”B0055QGWD8″ locale=”JP” title=”ヤブ蚊バリア 450mL”]
[amazonjs asin=”B0054NR8B2″ locale=”JP” title=”アース製薬 アースジェット ヤブ蚊屋外用 450mL”]
[amazonjs asin=”B0054NR0K6″ locale=”JP” title=”アース製薬 虫こないアース 玄関灯・外壁に 450mL”]
第2位 「おすだけベープ」「押すだけノーマット」
テントの中や車内で特に活躍するのがこのスプレー式で、成分は電気蚊取りと同じトランスフルトリン。
ザックなどの鞄類にかけておけば、ハチやアブが寄ってくることがなく、また蛭(ヤマビル)もこの成分を嫌がります。
衣類を這い上がってくる虫対策としてもわりと効果的でしょう。
[amazonjs asin=”B004QZADT8″ locale=”JP” title=”おすだけベープ 180日分スプレー”]
[amazonjs asin=”B00BPJPZF0″ locale=”JP” title=”おすだけノーマットスプレー 200日”]
第1位 「ウルトラソン」
国内では正規に販売されていませんが、並行輸入品が入手できます。3M(スリーエム)製でアメリカ軍の正規採用装備品。知る人ぞ知る最強の虫除けです。
成分はディートなのでただの虫除けですが配合量が34%と凄まじく(国産品は12%まで)、クリーム状なので汗や水汚れに極めて強い! 袖口に少し塗っておくだけで、まったく蚊が寄ってこないというスゴい忌避効果があります。
また、ヤマビルやダニなどにも有効なので、まさにサバイバル用といえる最強の虫除け剤です。
難点はディート自体が高分子素材(樹脂やナイロンなど)を溶かすことがあるので、服や装備品に塗る時は必ず目立たない場所で影響がないかチェックしましょう。
また、ディートの濃度が高いので刺激もそれなりにあり、人によってはカブレを起こすことがあります。
[amazonjs asin=”B00VS5B5GO” locale=”JP” title=”Travelers Supply Ultrathon Insect Repellent 2 Oz – Each by Travelers Supply 並行輸入品”]
番外 蚊取線香
「ナニを今さら」な感じもしますが、実は侮りがたい逸品です。
確かに煙くて、割れやすく、火をつけないといけないなどの不便はあるのですが、そもそも煙は昆虫全般に効果が高く、多少の虫除け程度ではガンガン寄ってくる大型のアブでさえ一目散に逃げていくなど、キャンプ地で数個置いておけば、害虫知らずに過ごせる高性能な虫除けなのです。
運搬時はCDケースを使うと割れにくく、同時にアルミ式の折りたたみ蚊取り線香立てを入れておけば運用も楽ちんです。
[amazonjs asin=”B0017UPOVM” locale=”JP” title=”金鳥の渦巻 30巻 (缶) (防除用医薬部外品)”]
次回は「山で襲ってくる害虫の正体」を解説してみます。
[amazonjs asin=”4861998107″ locale=”JP” title=”図解 アリエナイ理科ノ実験室2 (三才ムックvol.818)”]