【ガンレビュー】雰囲気重視? DENIXのディスプレイガンシリーズから4種を紹介!【マイナー機種豊富】


今回紹介するのはBB弾が出るエアガンだったり、カートリッジが装填できるモデルガンではありません。純粋にカタチだけのモデル、スペインのDENIX製ディスプレイガンです。

とはいえ、重量感あふれる金属製(亜鉛や真鍮製)の本体や実銃のようなオイル仕上げの木製ストックなど、一見してそのリアルさはちょっとしたもの。手に取って見ても「え、モデルガンじゃないの?」と思える完成度。サバゲで使えなくても、ガンマニアなら「おぉー!」なること請け合いです。

同社の製品には海賊が持っていそうなフリントロックなどの先込め銃が多数ありますが、今回はそれよりもうちょっと新しい「クラシックガン」をセレクトして紹介してみます。

まずはドイツのStg44と、イギリスのリー・エンフィールドMK3

どちらも第二次世界大戦で使われた軍用ライフルです。

Stg44

アサルトライフルの始祖といわれ、WW2中期以降のドイツで使用されました。7.92x39mmクルツという短小弾を使用し、セミ/フル射撃が可能です。

外観は亜鉛合金製ながら、かなり雰囲気があります。
全長は950mm、価格は31,329円。

マガジンは着脱可能。

マガジンはスチールではなく亜鉛合金なので重量感があります。
ちょうどフルロードのマガジンはこのくらいの重さでしょうか。

レシーバー

実銃はスチールプレスですがこのモデルは亜鉛合金製。
細部のシャープさはやや劣りますが、ピンやリベットのモールドも細かく入っています。グリップは木製。

フロントサイト

独特の背の高いフロントサイト。サイトポストやガードはかなりシャープです。

リアサイト

今となっては時代を感じさせるリアサイトは無可動の固定式。
やや甘いモールドが残念です。

ストック

オイルで染められたバットストック。しっとりとした色味の木製ストックで落ち着いた印象があります。

コッキングハンドル

フルストロークとはいきませんが、引いてのコッキング動作が可能。
この状態でトリガーを引けば、パチンとハンマーダウンの衝撃が味わえます。

リー・エンフィールドMK3

1895年の採用以降、1960年代までイギリス軍で延々と使われ続けた傑作小銃。
英連邦諸国では今でも使用されている個体もあるとか。総生産数は1億丁以上といわれています。

モデルアップされたのはWW1~大戦間のモデルといわれるMK3。ハンドガードとほぼ同寸のマズルが特徴です。全長は1120mm、価格は31.239円。

マズル

エンフィールドといえばこのマズル! ガード付きのフロントサイトや着剣ラグも再現されています。

マガジン

実銃同様にトリガーガード内のボタンを押して着脱可能。
亜鉛合金製で完全にダミーです。

バットプレート

しっかりと真鍮製です。フタはモールドでダミー。

ボルト

こちらも実銃同様、少ない起こし角と短いストロークで素早いコッキングが可能。

チャンバーやマガジンなど、見えるところはひと通り再現されています。
カートリッジは入りませんが、自宅でイジるのであればこれで充分かも?

続いてはアメリカ南北戦争で使われた銃器。

ヘンリーライフルシャープスカービン
どちらも幕末の日本でも使われていますね。

ヘンリーライフル

主に北軍兵士によって使用されたレバーアクションライフル。バレル下のチューブマガジンに44口径のリムファイア弾を16発も装填できます。

発売は1860年。製造はニューヘイブン・アームズで、14,000~15,000丁が製造されたといわれています。
全長は1110mm、価格は20,420円。

マズル

六角形のバレルと円形のチューブマガジンを組み合わせたマズルをしっかり再現しています。

レシーバー

レシーバー自体は真鍮製。
用心鉄や連動して後退するボルトはスチール製。

俗にいうウィンチェスターライフルのご先祖さまだけあり、コッキングの感覚はほぼ共通。ガチャン!と後退するボルトが心地よいです。

ストック

反り返った真鍮製のバットプレートが時代を感じさせるデザイン。
木製部は当然のようにオイル仕上げです。

チューブマガジン

バレル下にあるマガジンのフォロワーは可動。
実銃ではここが薄いスチールだったため、凹ませないよう注意して取り扱ったそうです。

シャープスライフル(カービン)

フォーリングブロック式の大口径カービン銃がこのシャープスカービン。北軍の騎兵はほぼこの銃を装備していました。
単発ですが長射程と高精度が特徴で、幕末の日本でも奥州屈指の軍備を誇った庄内藩が購入・使用しています。

一般的なモデルでも52口径という大口径。レバーアクションのような用心鉄で薬室を開放するフォーリングブロック方式で、可燃薬莢と金属薬莢に対応しています。
全長は953mm、価格は18,920円。

マズル

50口径や52口径といった大口径弾を撃ちだすマズルはさすがに大迫力。

レシーバー

用心鉄を起こしてカートリッジを装填し、激発は都度ハンマーを起こすシングルアクション方式。
コンパクトな機関部ながらフォーリングロックのメカニズムが(だいたい)再現されています。

用心鉄を起こすと巨大な閉鎖装置が上下に動くのが分かります。
銃自体はコンパクトで軽いので、これで52口径弾を撃ち出した時の反動は・・・。

以上、個人的に気になったモデル4機種をざっと紹介してみました。
たまたま全機種木製ストック装備ですが、やはりオイル仕上げはいいですね。テカテカのニスとはまた違った感触があり高い満足感が得られます。
また、どのモデルもハンマーコックでトリガーを引けばカチンと空撃ちが可能。最低限、イジって構えて撃つ、ということは可能です。

他にもエアガンやモデルガン化されていない銃器も多々あるため、近代戦争や幕末維新コスプレでの撮影用、あるいは単に座敷銃と割り切れば、なかなか魅力的なのではないでしょうか。

取材協力:防犯対策ネット
DENIXコレクションページ

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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