【エアガンレビュー】東京マルイとKSCの「USPコンパクト」を比較してみたよ!


つい先日発売が開始された東京マルイのガスブローバックハンドガン「USPコンパクト」。高い操作性やリアルな外観はもちろん高い命中精度を兼ね備えており、購入した人の満足度はナカナカ高いようです。

とはいえ、USPコンパクト自体は初のモデル化ではなく、すでにKSCからガスブローバックモデルが発売されています。そこで、今回はマルイとKSCのUSPコンパクトを比較してみました。

同じモデルをエアガン化しているので、外観上に大きな差異はありません。

どちらも手になじむ、取り回しやすいサイズです。
サイズはほぼ同じですが、重さは685g(マルイ)、720g(KSC)と若干違います(どちらもマガジン込みの重量)。

スライド部比較

マルイ製USPコンパクトの刻印はくっきりと彫り込まれたタイプ。
書体もDIN(ドイツの工業規格)書体にきわめて近いものです。


対してKSC製は細くて浅いシャープな刻印。
写真で薄く見える部分は(おそらく)レーザーによるものと思われ、彫り文字とはまた違った印象になっています。SHOTShowで見た実銃もこのパターンの刻印でした。


チャンバー部の刻印もハッキリとしたもの。
フレーム部の社名刻印は・・・。


フレーム部の文字が実銃同様なのがこちら。
エキストラクターの赤いローディングインジケーターも無稼働ながらきちんと再現されています。

グリップ部

まず目につく文字は両方とも実在します(マルイの方が最新のパターン)。
マガジンボトムのフィンガーレストも大きさが違いますが、これも両方とも存在するようでそれぞれ本物を踏襲しています。
グリップのテクスチャはKSC製の方がやや浅い印象です。

フレーム部

前端のシリアルプレート周辺に刻印があるのがKSC製。
トリガーガード下端の左右の出っ張りは、マルイ製の方がちょっとだけ大きくなっています。
グリップ前面のセレーションもやや違います。

マルイ製の方が山の間隔が広くて深いもの。
どちらもすべり止め効果はバッチリです。

F/Rサイト

フロント・リアともホワイトドット入りのサイト。
一見すると同じようですが・・・

前から見るとKSC製は穴に白い樹脂製のドットが差し込まれています。
マルイ製は凹みにホワイトの流し込みでした。

マガジンウェル部

中をのぞき込むとかなり違いがあります。
KSCの方はロックアウトデバイスも再現しています。

これは付属のキーを差し込んで時計回りに90度回転させるとハンマーをロックできるという安全装備です。

マガジンキャッチ

マルイ製の方が(ちょっとだけ)左右の出っ張りが大きく、指がかけやすくなっています。どちらも可動軸はロールピン。

スライドストップレバー

KSC製は亜鉛合金製のレバーが樹脂製のスライドを引っ掛けてホールドオープン。写真のように、徐々に削れてくるので、使い込むとホールドオープンしなくなります。
一方のマルイ製は内部の金属プレートで引っ掛けるため、スライドストップの耐久性は段違いにイイはずです。

スライド後端

ダミーのファイアリングピンが違います。
SHOTShowで見た限り、実銃のUSPコンパクトはKSCのようなファイアリングピンになっていました。
スライドとフレームの噛み合わせは、マルイ製が深くて耐久性ありそうに見えます。

マズル部

まず目につくのがリコイルスプリングガイド。
KSCのインナーバレルはおなじみのブラックメッキ仕様で目立たなくなっているのがポイントですね。
また、マルイ製はアウターバレルとスライドのスキマが気になりますが、これでもしっかり飛んでよく当たるため、動作に関しては影響ありません。

アウターバレル

リコイルスプリングガイドはマルイ製が簡素に見えますが、現在ラインナップされている実銃でもこの仕様。数年前まではKSCのようなタイプだったので、これもどちらも再現度は◎。

マガジン

マルイは23発、KSCは21発の装弾数。
見ての通りマルイ製のマガジンには背面にプレスラインのモールドが入っています。
HKはハンドガンでもライフルでもかたくなにスチールプレス製のマガジンを使うので、リアルさでいえばマルイの方に軍配が上がるのではないでしょうか。

コントロールレバー

セフティとデコッキングを兼ねるコントロールレバーには差異はありませんでしたが、反対側から見るとこの通り。
マルイは単なる金属棒ですが、KSCはその周囲までしっかりとモデルアップ。
実射性能には影響ありませんが、細部まで再現しようとするその心意気、エアガン好きとしては嬉しいですよね。

実射比較

2丁を実際に撃ってみて比べてみました。
まず、マルイ製はリコイルが大きくしかもシャープ。ビシッビシッ!と鋭く動作し、特にスライドの動きは非常に早く感じます。
一方のKSC製はややマイルドながらリコイルもしっかり体感できます。ただ、動作時に一瞬だけリコイルスプリングの「ビヨン!」という感触が残るのが個人的には気になりました。

グルーピングに関しては10mくらいまではKSCが一歩リードし、距離が離れれば離れるほどマルイが集弾するというもの。
初速はマルイが65m/s、KSCが70m/s(気温23度で0.2g弾を使用)。

実射性能や撃ち味に関しては、マルイが一歩リードという印象です。

まとめ

どちらも外観は問題なく、数年前(KSC)と最新(マルイ)のUSPコンパクトをしっかりとモデル化しています。ただ、細部まで可能な限り再現したKSCと、動作や耐久性を優先したマルイで若干の差がありました。モデルガン的なKSCとサバゲ用のマルイといったところでしょうか。

動作に関してはほぼ同レベルで、サバゲでサイドアームとして使うのであればどちらもまったく問題ありません。ただ、マルイのガスブロハンドガンは(春~夏であれば)電動ガンとも正面から撃ち合える性能があります。

すでにKSCのUSPコンパクトを持っている人は新たにマルイ製に買い換える必要はありませんが、「USPコンパクトが好きなんだよ!」という人や、「最新のマルイのハンドガンでブイブイいわせてやるぜ!」というような人は、ぜひ手にとって見て、そして撃ってみて下さい。きっと欲しくなるでしょう。
もちろん、「USPコンパクトを持っていないからどっちか買おうかな」という人であれば、モデルガン的に愛でるのか、サバゲでガッツリ使うのかで選択肢は分かれると思います。

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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