サバゲで使う電動ガンで、バッテリーの次に重要なのがマガジン。日本語では「弾倉」といい、発射するための弾を入れておくところです。
基本的に電動ガンのマガジンは着脱式で、撃ち尽くしたら新しいマガジンに取り替えますが、それだけに予備のマガジン(スペアマガジン)は大事。ほとんどのゲーマーは複数のスペアマガジンを身につけて戦っています。
電動ガン用のマガジンには大きく分けて2種類があります。
スプリングの圧力でBB弾を送り込む「スプリングマガジン」と、ぐりぐり巻いたゼンマイの反発力で給弾する「多弾数マガジン」です。
それぞれ特徴があり、スプリングマガジンは装弾数はソコソコながら詰まりにくくて確実に給弾するのが利点。電動ガンに付属しているノーマルのマガジンはほとんどこのスプリングタイプです。
一方の多弾数マガジンは、文字通りBB弾が300発とか500発とかいっぱい入るのがポイント。銀玉鉄砲のようにジャラジャラと入れたBB弾をホイールですくい上げ、ゼンマイの力で回転するようにして押し出します。
残り弾数が少なくなってくるとジャラジャラと音がしますが、それ以上に多くのBB弾を込められるのが最大のメリット。予備マガジンがなくても、電動ガンに装着した多弾数マガジン1コだけで戦う人もいます。
今回はそんな重要なマガジンのメンテナンスや微調整についてまとめてみました。
マガジンのメンテナンスの必要性は?
いきなりぶっちゃけていうと、マガジンのメンテナンスはほとんど必要ありません。
とはいえ、しばらく使い込んだマガジンは弾送りが悪化したり給弾不良が出るようになります。
あり余るほどの予算があれば、ばんばん新品に買い換えればいいのですが、ちょっとしたメンテナンスで(ほぼ)新品のように調子よくなればうれしいですよね。 場合によってはレアな電動ガンでスペアマガジンの入手に苦労するかもしれないので、マガジンの手入れ方法は覚えておいてソンはないと思います。
スプリングマガシンのメンテナンス
絶対的な火力では多弾数マガジンにはかないませんが、セミオート主体で戦うのであれば確実な弾送りのスプリングマガシンは頼もしいもの。
一般的には50~70発、中には100~150発のBB弾が込められるものもあります。
そんなスプリングマガジンは、年に一度は分解して清掃してあげましょう。
まずは外郭(シェルあるいはケース)から中身を抜き取ります。
一般的には底部のネジを外せばポロッと抜けるはず。
中身は樹脂製のモナカ構造になっているので、側面から止めているネジを外して左右に割ります。
何か所かのスプリングがビヨーン!と弾け飛ぶ可能性が高いので、ビニール袋の中などでぱっくり開くと安心です。
中身は「の」の字型のBB弾の給弾ルートが設けられています。
ここでやることは、給弾ルートの清掃。
BB弾のワックス分や入り込んだホコリなどが付着しているので綿棒でクリーニングしましょう。アルコールでもいいのですが、自動車用の高機能スプレーワックスもオススメ。
綿棒に塗って乾かしながら拭き取るだけで清掃とコーティングが同時にできます。
なお、シリコンオイルなどのオイル分が残るとよくないので、マガジン内部は「ドライ」な状態にしておきましょう。
あとはフォロワーストッパーに注意して組み上げるだけで完成です。
多くのスプリングマガジンは左右を貼りあわせた後でスプリングを外から差し込む方式が一般的です。
多弾数マガジンのメンテナンス
弾込めが簡単でいっぱい撃てる便利な多弾数マガジンですが、メンテすべき頻度はスプリングマガジンよりも高くなります。
というのも、フタを開けてジャラジャラとBB弾を流し込むだけで装填完了なのですが、この時にゴミやBB弾のビニールパックを止めているホチキスの針といった異物が混入しやすいのです。
「何か巻き上げても途中でテンションかからなくなる」
「セミオートだと撃てるのにフルオートだと時々詰まる」
という症状が出る時は1回分解した方がいいかもしれません。
まずはスプリングマガジンと同じくケースを抜きます。
底部のネジを外して引っ張り出すのも同じです。
中身はやっぱりネジ止めなのでこれを外します。
スプリングマガジンのように中のスプリングなどが飛び散る心配は少ないです。
ただし、モデルによってはこのような外側の「歯付き座金」がゼンマイのホイールについていることもあり、この場合は先にこれを外す必要があります。
細いマイナスドライバーでこじって慎重に外しましょう。
注意点としてゼンマイが入っている歯車のような部品は分解しないほうがいいです。ゼンマイを巻くホイールが抜けてしまうと、ここに差し込むのはちょっと苦労するかも・・・。もしそうなったら下の写真を参考に差し込んで下さい。
さて。分解できたら中のお掃除を。
給弾ルートのワックス取りはスプリングマガシンと同様に行いましょう。
他に内部もキレイに拭いておくといいですが、グリスやオイルといった潤滑剤を付ける必要はありません。むしろつけちゃダメです。
組み立てる際、内部のスプリングと樹脂製のローラーはこうやって入ります。
これで元に戻せばメンテは完了ですが、インナーの固定は樹脂に木ネジで止めるので力任せにねじ込むとネジ穴が割れてしまいます。ここだけは要注意です。
やっておいたほうがいい(かもしれない)小加工
もしかしたら、電動ガンに特定のマガジンだけパチッと入らないことがあるかもしれません。
給弾口の位置が微妙にズレていると、チャンバー下部がうまくハマらずつっかえてしまうのです。
そんな時は分解して給弾口のストッパーを加工してみると解消できるかも。
ここの角度を少しだけナナメにするとマガジンが入るようになります(ならないこともあります)。 下端部の長さが変わらないよう上の部分だけを削るのがキモです。
ここを削ったら「今ままで入っていた銃に入らなくなった!」ということはないので、モノは試しでいかがでしょうか。
また、一部の海外製マガジンでは中身のユニットが透明なポリカーボネイト樹脂でできていることもあります。
単純に強度は高いのですが、経年劣化や何かの拍子にポロッと割れてしまうことがよくあります。ネジ山の周辺なら大した被害はありませんが、給弾口がパリっと欠けてしまうと、もうそのマガジンはつかえなくなってしまうという・・・そんな時は!
下手に接着するよりパテで補修してしまう方がいいです。写真は高強度のエポキシパテ(金属パテ)で欠けた部分を補って作り直したものです。
今回はマガジンのメンテについてイロイロと紹介してみました。
ただ、スペアマガジンはそれほど高いものではないので、わざわざ面倒な手間をかけるくらいなら買い直したほうがいい場合もあります。電動ガン本体と違って内部のパーツがバラ売りされていることもありませんからね。
とはいえ、使い込んで傷だらけのマガジンというのは、いかにもベテランっぽくてカッコいいもの。このあたり、格好にこだわる人はわかってくれるでしょうかw
電動ガンのメンテナンスよりはるかに簡単なので、肩慣らしとしてぜひチャレンジしてみてください。
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