【エアガンレビュー】リアルさはほぼ満点、じゃあ実射性能は・・? VFCの「SCAR-H CQC」レビュー!

今回のエアガンレビューはVFCのSCAR-H。マルイの次世代じゃありません。
発売されたのは数年前ですが今でも新品で入手でき、外観のリアルさもあって愛用している人も多いのではないでしょうか。
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今回取り上げるのは7.62mmモデルのH(Heavy=MK.17)。5.56mm仕様のL(Light=MK.16)もあります。
表面の仕上げや全体的な造形などはさすがVFCといったところ。
これ↓ はSHOTSHOW2014で展示されていたMK.17の実銃です。
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VFCのSCARは手に持った感触が非常に近かったです(グリップの太さ以外は)。

 

◎全景
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商品名にGenⅢ CQCとあり、12インチバレルを装備したモデル。
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アッパー部のざらざらした表面や樹脂部のつや消し具合など、ほとんど実銃そのまま。マルイの次世代SCARは表面がキレイすぎるので、ことさらリアルに感じます。

 

◎フロントまわり
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AACタイプの大型フラッシュハイダーはスチール製でやや重め、接続は14mmCCWです。ガスブロックとフラッシュハイダーの間は35mmほどの延長バレルでつながっています。

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上面レイルはナンバリング入り。4面にあるレイルやアッパーの表面は塗装ではなくハードアルマイト系の表面処理なので、ちょっとやそっとじゃハゲません。もしキズが入ってもアルミブラックでチョチョッと拭けばキレイに消えます。

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ガスブロックの調整ダイヤルの裏側には「フロントサイト調整用ツール」と「アッパー分解用のトルクス」を装備。サバゲのセフティなどで急にバラすことになってもとりあえず何とかなりそうです。

 

◎レシーバー(機関部)
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レイル先端まで伸びるアッパーはアルミ、ロワーは樹脂製。
セレクターレバーやマガジンキャッチはアンビ対応ですが、ボルトキャッチレバーはこちら側だけ。最近では誤操作防止のため、何が何でもアンビ仕様にしなくてもいいのでは?という考えがあるようです。

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コッキングハンドルを引くとダミーボルトがほぼフルオープン。HOP調整ダイヤルはここにあります。
なお、コッキングハンドルは左右の入れ替えが可能。実銃のSCARはボルトに直接コッキングハンドルが付いていて、撃つたびに目の前で前後に動きます。これが目障りだとエジェクションポート側に付け替えるユーザーが多いそうです。

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フリップアップ式のF/Rサイトも付属。お世辞にも使いやすくはないですが、バックアップサイトとして考えれば小型でジャマにならないのでこれでいいのでしょうか。リアサイトは外せますが、フロントサイトはガスブロックに固定です。なお、ここもVFCらしくカチカチと小気味よく可動します。

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細身のA2グリップはさすがVFC。
ただ、細くすぎて反りやすかったり配線の取り回しや放熱に問題が出ることもあるとか。リアルさとの兼ね合いはなかなか難しいようです。

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セフティ/セレクターレバーの回転角もマルイとは違います。
慣れないうちはSAFEのつもりでSEMIになってたりするので要注意ですよ。

 

◎ストック
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SCARの大きな特徴の1つがストック。折りたたみ+伸長式+可動チークパッドとフルスペックです。
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6段階で最大ここまで伸びます。一般的な成人男性の体格なら4か5あたりで十分でしょう。

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折りたたみもボタン1つでOK。かなりコンパクトになります。そして・・・
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VFCのSCAR最大の特徴がこの接点端子。ストックに入れたバッテリーから、ヒンジに挟まれた金属板を通して本体に給電されます。耐久性に関しては疑問がありますが、コードを引っ張って屈曲させるより長持ちするという考えなのでしょうか。このあたりはぜひ使い込んだ人の意見を聞きたいです。

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バッテリーはバットプレートを外してここに入れます。VFCの電動ガンは配線が固いのでコネクタの取り回しに若干苦労するかも? 可能なら柔らかいシリコンケーブルに交換しておきたいところです。

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「VFCのSCARは細い」といわれますが、ストックの部の幅はマルイの次世代とほとんど変わりません。
チークパッド部の左右幅は、マルイ次世代が36mm、VFCが36.5mmでした。
ちなみに実銃はもうちょっとだけ細かったです。両方ともここにバッテリーが入ることもありますが、実銃を見たことある人が感じるそこはかとない違和感はここだと思います。

 

◎マガジン
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本体付属は500連の多弾数マガジン。リアルな薄手のスチール製なので残弾がジャラジャラいいます。
同社のスプリングマガジンは160連で普通の使い方ならこっちの方がいいかもしれません。お好みで追加購入して下さい。

 

◎仕様
全長:645mm(ストック折りたたみ時)、830~890mm
重さ:3.1kg(バッテリー含まず)
バレル:12インチ
インナーバレル:360mm
メカボックス:ver.2
装弾数:500発(多弾数マガジン)
バッテリー:ミニバッテリー
初速:89m/s(G&G 0.2gバイオ弾)
価格:350USドル前後

 

◎実射
いつものように、屋内で8m先のターゲットペーパーに撃ち込んでみました。
中心部黒丸の直径は40mm、使用弾はG&Gの0.2gバイオ弾です。
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もともと剛性感の高いSCAR+クオリティのいいVFCということもあり、何の問題もないきっちりとしたグルーピングです。ポリカ製のチャンバーも及第点のデキで、HOPも適度にかかります。
多少の運はありますが、箱出しでそのまま使える可能性が高いです。

 

◎カスタマイズと調整
以前のフィールドレビューで使用した時はこんな感じにデコってみました。
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スコープはトリジコンのアキュポイントレプリカで、オフセットマウントを使って前寄りに搭載。サイドレイルはナイツ製のレイルカバーを、下面レイルは適当なショートフォアグリップを付けました。
ロングバレルじゃないCQCモデルならこんな感じが似合うと思うのですがいかがでしょうか?

そして気になる内部調整ですが、これは近いうちに改めて「VFCメカボックスの調整レシピ」として記事化する予定でいます。
とはいえ、ノーコメントもアレなので箇条書きで・・・・

・HOPパッキンは安定のマルイ製に交換
・各ギアはスプリングによる自動調整機能をキャンセル+シム調整
・タペットプレートの微調整
・モーターはマルイの1000に交換
・ポリカチャンバーの平行・垂直出し加工
・インナーバレルは曲がりをチェック(問題なかったのでそのまま使用)
・メインスプリングはシステマのM90に交換
・内部の洗浄とグリス塗布

以上の項目をチマチマと調整して絶好調になりました。チャンバー下のテイクダウンピンを1本抜くだけでロワーがスポンと外れるのでメンテナンス性はなかなかイイはずです。
そしてこれらの調整で初速は89~90m/sでピタッと安定しています(G&G 0.2gバイオ弾の場合)。

 

◎まとめ
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SCARは好き嫌いがハッキリと別れる個性的な銃ですが、使いやすさでいったら間違いなく高レベル。実銃は意外とクセがあるそうですが電動ガンには関係ありません。そのスタイルが気に入ったのならガンガン使いましょう。
そしてVFCのSCARのメカボックスは従来型のver.2です。つまり、カスタムや調整のノウハウが確立しており、ASCUやFETなどを組み込むのも簡単。外観のリアルさもかなりのものなので、自分でイジれる人ならマルイの次世代SCARより楽しめるかもしれません。
一方、実射性能はマルイの次世代のほうが一枚上手。しかもデフォルトでよく飛んでめっちゃ当たるというメイドインジャパンのクオリティが炸裂しています。

どちらを選ぶかは好みとしかいえませんが、SCAR-LでなくSCAR-HというチョイスでなおかつVFC製とくれば、それだけで話題になるかもしれません。筆者もどちらかといえばVFCの方が気に入りました。
ぜひドヤ顔で「これはね・・・・」とコダワリを語ってみたいものです。

 

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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