毎年1月に陸上自衛隊習志野演習場で行われている「降下訓練始め」。
今回は、その降下訓練の画像を元に、陸上自衛隊第1空挺団のすごさを、
元航空自衛官の綾部綾さんにレポートしてもらいました!
第4回は何でも運んでしまう、第1空挺団の手際よさと迫力ヘリボン作戦を解説します。
第1回記事【001/空挺降下編】はコチラ
第2回記事【002/双眼鏡で見てほしい! 降下直後と五点着地】はコチラ
第3回記事【003/きみはFFバッジを知っているか?】
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■ 物資専用の落下傘
CH-47のハッチから、四角い何かが落ちてきました。
小型の物料傘で投下されたのは81㎜迫撃砲のよう。
これを機内から投下するのも空挺団員、それも教官クラスの偉い人です。
既に着地を済ませた隊員が回収していますね。
鉄条網で障害を、偽装網で陣地を構築します。
その間、ものの数分。
偽装網の中では迫撃砲を組み立てている模様です。
こちらは84mm無反動砲。
どかーん!
ダミーで上る戦火!
消火の準備もバッチリです。
■ 装備品を運ぶあの手この手
すごい角度で着陸したCH-47。
ハッチから出てまいりましたのは4台のオートバイ部隊!
CH-47はすぐさま離脱します。
その後、CH―47による120㎜迫撃砲、
軽装甲機動車のスリング輸送も行われました。
今回はスリングベルトによる輸送ですが、
演習で物料傘による投下を行った場合、着地は風任せ。
なんと、どこに落ちるかわからない!
平地に降りられるとは限らず、ひっくり返ったり樹木にぶつかったりすることもあるそう。
その場合、状況参加できずに整備場行きになるんだとか。……かわいそう。
- ヘリボン作戦から制圧まで
物資の投下の後は、ヘリ、ヘリ、ヘリ……
観測ヘリとして東部方面ヘリ隊からOH―1(ニンジャ)、
第1ヘリ団からOH―6D(タマゴ)。
続いて攻撃ヘリ! 航空学校霞ヶ浦校からAH―64(アパッチロングボウ)が飛来。
第4対戦車ヘリ隊からスリムな機体のAH―1(コブラ)、
さらにUH―1が敵装甲車を攻撃。
喉元迫る轟音のなか、初参加の10式戦車が揚陸してきたよ!
は、速い! 日本の本気を見た!
作戦開始から状況終了までわずか30分。
演習場には感嘆のため息が広がりました。
さて次回は、空挺団員を身近に感じる、
ちょっと微笑ましいエピソードをご紹介。
戦車を洗車中…
第5回【005/空挺団員こぼれ話】へ続く
(写真/永野勝)
(文/綾部綾)
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