【エアガンレビュー】トレポン風味の電動ガンWEのKATANA (カタナ)システム搭載「RAPTOR M4」レビュー!

今回のガンレビューはちょっと変わり種の電動ガン。従来方式でも次世代でもなく、「従来方式をベースにシリンダーユニットが交換式になった電動ガン」、そう、WE のKATANAシステム搭載機です。
これはWEが展開中のシステムで、まるでトレポンのようにテイクダウンしてシリンダーとピストンをワンセットで交換できるのが特徴。不意のピストンクラッシュでも予備があれば数秒で元通り復帰できます。また、メカボックスの構成パーツはギアとトリガースイッチだけになるため、メンテナンスも簡単!
このように、ゲーマー的にはちょっと嬉しい点がいっぱいのKATANAシステムの最新機種、「RAPTOR M4」をレビューしてみます。

◎外観
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※写真では付属のDE色300連マガジンの代わりにPTSのTMAGを装着しています。ご了承下さい。

RAPTOR(DE)」は名前の通りダークアースカラーのAR・・・ではありません。
元となったモデルはRemingtonDefenseの「R5」。
ガスピストン方式を採用したエンハンスドなARです。
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これがそのR5。
実銃のDEカラーはアルマイトっぽい色合いですが、RAPTORのものは塗装。ちょっと色味が違いますね。
そしてなにより、実銃のR5はMASADA ACRのように上部レイルがアッパー一体で先端まで伸びていて、ボコボコと大きな穴が開いたハンドガードはアッパーにぶら下がるように固定されています。
一方、WEのRAPTORはバレルナットに固定するFF方式。構造は根本的に違いますが、これはこれでガタなく固定できているので、まぁアリといえばアリでしょう。

 

◎スペック
全長:790~872mm
重さ:2.83kg(バッテリー含まず)
インナーバレル:350mm
メカボックス:KATANAシステム(シリンダー分割式)
バッテリー:ストックイン(ヌンチャクバッテリー収納可)
マガジン:120連スプリングマガジン(PTS-PMAG)
初速:89.4m/s
価格:400USドル(香港での現地価格)

 

各部を順に見ていくと・・・・

◎フロントまわり

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軽量タイプのハンドガードは約11インチ。アルミ製で各所の丸穴には鉄製インサートが入っており、付属のレイルを好きな箇所にネジ止めして活用できます。
せっかくの軽量ハンドガードなのでいろいろと盛ったりせず、最低限のアクセサリーで済ませておくとそれっぽくなると思います。

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フラッシュハイダーはAACのブラックアウトタイプ。これはかっこいいから単品で欲しがる人も多いのではないでしょうか。スチール製ですがそれほど重さはありません。PTSのAACサプレッサーはちゃんと奥までネジ込めました。
また、バレル上部には(ダミーの)ガスピストンが見えます。
アウターバレルはアルミ製で長さは12インチ。実銃のR5は10.5インチと14.5インチしかないので、これはWEオリジナルのレングスですね。

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ガスピストンを避けるため、上部レイルが先端から5~6スロット分切り欠かれています。
「一番大事な上部レイルの先端が・・」ともったいなく思えてしまいますが、デザイン上の大きな特徴となっているので仕方ありません。元となったR5もこうなってますし、何よりガスピストンはすごく熱を持ってしまいますので。

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ハンドガードを外すとこんな感じ。ガスチューブならぬガスピストンがそれっぽく再現されています。
ちなみにこのハンドガード単体の重さは350g。かなり軽いです。

◎レシーバーまわり
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ロワーのこちら側は無刻印。気になる人はお好きな刻印を入れてもらいましょう。無刻印もこれはこれでアリというか何というかw

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反対側にはちょっと「?」な白プリントが。
うーむ、こんなところでオリジナリティを発揮しなくてもいいと思うのですがw

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おっ、マガジンキャッチボタンはシャフトそのものをねじ込む方式ですね。
ボタンの真中にプラスネジが見えると興ざめなので、これは評価ポイントでしょう!

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グリップは一般的なA2タイプ。でも、握った感じはかなり太いです。逆に細すぎるA2グリップなのにちょうどいい感じになっているというw
気になる人はとっとと交換しましょう。このへんは従来型M4と同じパーツが使えます。

◎ストック・マガジン
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ストックは5段階のクレーンタイプが付属。バットプレートを外してヌンチャクバッテリーが使えます。
バッファーチューブ内には800mAh程度の小型スティックリポがギリギリ入りました。MagpulのCTRストックとかつけたい人はこのパターンになりますね。
配線のケーブルが固いので、バッファーチューブ内だけでも取り回しやすいシリコンケーブルに代えておくとケーブルを押し込みやすくなります。

テイクダウンでKATANAシリンダーを抜き出す

◎KATANAシステムをバラす!

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まずはセレクターをセフティに入れましょう。これで逆転防止ラッチが解除され、スプリングのテンションを解放できます。
日常的にラッチ解除できるのは、耐久性の面から見てもうれしいですね。

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後方のフレームロックピンを外して(脱落防止のため抜けません)テイクダウン。
指でつまめばロックはないのでシリンダーユニットをずるずる抜き出せます。あら簡単。

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はい、シリンダーユニット抜き取れました!

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青いアルマイトのシリンダーユニットは「M90」。
他に赤の「M120」グレーの「M130」がありますが、この2つは日本国内では使っちゃいけないレベル。
流速仕様ならM120がギリギリ何とか・・いや、どうかな?といった感じです。

シリンダーの色はダミーボルトカバーの穴からチラっと見えます。もし定例会などで赤いシリンダーを付けてる人がいたら運営にチクりましょうw
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後方のプラスネジを回すとフタが取れてスプリングガイドとスプリングが抜けます。ちなみに前側のシリンダーヘッド(給弾ノズルとピストン)は22mmのスパナで回せました。
トレポンにすごく似ている構造ですね。
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上が従来型電動ガンのメインスプリング、下がKATANAシステムのスプリングです。
シリンダー内とピストンヘッドはほとんどグリスがない乾いた状態だったので、シリコングリスを薄く塗っておきました。

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メカボックスの下半分がロワーに残ります。
セフティをSAFEに入れると逆転防止ラッチが解除され、セクターギアはだいたいこの位置になるはず。
メカボックスは、「グリップエンドのフタを外す」→「モーターを外す」→「グリップを外す」→「バッファーチューブを外す」→「マガジンキャッチを外す」→「トリガーピンを抜く」の手順で抜き取れます。

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コンパクトなメカボックス。開ける時は写真の反対側から止まっている4本のプラスネジはネジロックがかかっているのでナメないように注意して下さい。
ギアの品質は問題ありませんが、グリスがほとんど塗られておらず、銅製のメタルがすり減って粉末をまき散らしていました。いったん中身を開けて清掃し、ギアや軸受けにグリスを塗布しておきましょう。
ちなみにシムの調整はデフォルトの状態でほとんどピッタリでしたが、ベベルのメタルが浮いていたので瞬着で固定しておきました。

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モーターは磁力が異様に強い超トルクタイプ。M130のグレーシリンダーを引くためでしょうか。燃費も悪くレスポンスもイマイチなので、マルイの1000モーターに交換しておきましょう。

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インナーバレルは350mm。ハイダーの根元までいっぱいいっぱいきています。
真鍮製のバレルは歪みもなく及第点。HOP窓の切り欠きもキチンとしていました。特に交換しなくても大丈夫ですが、ものすごく汚れてると思うのできっちりとクリーニングしておきましょう。

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ポリカ製のHOPチャンバーはまぁ及第点。ただし、HOPパッキンがアチラ仕様で固いため、ここはマルイ純正に交換しておきたいところ。ちなみにマルイ純正のパッキンにすると若干エア漏れが発生する可能性があるので、バレルにHOPパッキンを差し込んだら、1~2周シールテープを巻いておくといいと思います。
ここをシステマやPro-winのチャンバーに交換すると、よりレベルアップできます。ポリカチャンバーにひびが入っていたり予算に余裕があればぜひどうぞ。

メカボックスまでバラすのは面倒ですが、シリンダーだけならテイクダウンするだけで取り出せるのでメンテも簡単ですね。

 

◎実射テスト

今回もターゲットペーパーを使って実際に撃ってみました。
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多少散ることもありますが、これはナラシがまだ完全ではないためで、ちょっと使えばこなれてもうちょっと集弾すると思われます。
HOPパッキンを交換しておけば基本的に悪いところはないため、マルイ製品とほぼ同じレベルまでは簡単に引き上げられると思います。
ちなみに、初速は89.4m/s(適正HOPにてG&G製0.2gバイオ弾による10発平均値)、サイクルは13.3発(ノーマルモーター)といったところでした。
やはりモーター交換は必須ですねぇw
素材としてはナカナカ優秀な電動ガンだと思います。

 

 

◎ダットサイトとホワイトライトによるドレスアップの例
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フラッシュライトはできるだけ前の方に付けたいですが、上部レイルが短いのは困りもの。そこで、付属の長い方のレイルをハンドガードからはみ出るように取り付けてみました。
けっこうガッチリ固定できるのでこれはアリですよ。
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せっかく細身のハンドガードなので、フォアグリップはつけていません。
このレイル用のパネルカバーがあればいいのになぁ。

 

 

◎まとめ
独自のKATANAシステムといえど、基本的にはマルイ互換のパーツが多く、チューンやカスタムには不自由しないでしょう。また、従来型電動ガンのセオリーが通用するため、「どこをいじればどうなる」と予想がつきやすいのもポイントです。
そして海外製電動ガンのお約束、「HOPパッキンの交換」「モーターの交換」「メカボックスの再グリスアップ」といった点に注意すれば、問題なく調整できるはずです。

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フィールド取材でモデルの柳河さんに持ってもらいましたが、DEカラーなのでこの時期の枯れ草の上ではすごく消えてますね!
実際に人が持っているところを見ると、すごくかっこよく見える不思議な銃です。

日本国内ではワンタッチのシリンダー交換のメリットはあまりありませんが、メンテが簡単な電動ガンとして、その存在価値は十分ありますし、レミントンR5風の外観に惹かれたのならこれしかありません。
そんな人はぜひ、「You、買っちゃいなyo!」とオススメしておきます!

 

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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