2022年2月24日、ロシア軍はウクライナに侵攻しました。
もうすぐ一年になりますね。
ウクライナ軍の歩兵はどのような銃器でロシア軍に対抗しているのでしょうか。
本記事ではウクライナ軍が使用している銃器について触れていきましょう。
AK-74
AK-74は1974年に設計され、1979年にロシア軍に採用されたアサルトライフルです。
弾薬は5.45x39mmを使用し、サイトは1000mまで対応していますが、最大有効射程は約500~600mです。
ウクライナではソ連時代から採用されており、7.62x39mmを使用するAK-47やAKMよりも命中精度、射程距離、殺傷力が向上しています。
ウクライナはソ連時代からAK-74を大量保有しているため現役で使用しており、ウクライナ市民へも大量のAK-74が配布されています。
AK-74M
AK-74Mはロシア軍とウクライナ軍の双方で採用されています。
1991年、ロシア軍はAK-74を近代化したAK-74Mを採用し、ストックが折り畳める事から狭いBMP(歩兵用戦闘車両)等に乗降する機械化歩兵に対して配備されました。
ボルトとボルトキャリアが軽量化されたことで射撃時の反動が軽減され、速射時の命中精度向上に繋がっています。
また、ストックとハンドガードはグラスファイバーポリマーが使用され、レシーバーカバーが強化されるなど耐久性が向上しています。
SIG MCX
SIG MCXは米国シグ・ザウエル&ゾーン社の現地法人SIG SAUER社の新型小銃です。
ウクライナ軍特殊部隊ではSIG MCXも使用しています。
MCXシリーズは複数のバリエーションが存在しますが、共通してショートストロークピストンを使用する構造です。
SIG MCXはフロリダ州ナイトクラブ銃撃事件やラスベガス銃撃事件で使用された事でも知られていますね。
Malyuk(マリューク)
マリュークは『ヴァルカン』や『ヴァルカンM』の名でも知られ、2016年からウクライナ軍特殊部隊などで採用されています。
AK-74をブルパップ化したVepr(ヴェープル)が2003年に開発され、更にヴェープルを改良しマリュークが開発された経緯がありました。
AK-74はセレクターでセイフ、フルオート、セミオートを切り替えますが、マリュークではセミオートとフルオートをセレクターで切り替え、セイフティはトリガー上部のクロスボルトで操作します。
Zbroyar Z-10
Zbroyar(ズブロイア)は2007年に創設されたウクライナの民間ガンメーカーで、Zbroyarが製造するモデルの軍用版はUKROPが製造しています。
2018年から『UAR-10』のモデル名でウクライナ軍に採用されました。
UAR-10には複数のバリエーションが存在し、うちA1~A3はDI方式、A4はショートストロークピストン方式となっています。
最大有効射程距離は700~800メートルとされています。
UKROP UAR-15
2012年から民間市場でスポーツ用としてZ-15が製造され、2020年からウクライナ国家国境庁(DPSU)やウクライナ国家親衛隊(SBGS)などでZ-15の軍用版であるUAR-15が広く採用されました。
ウクライナ製パーツの他、アメリカのダニエルディフェンス社製トリガーメカやロックリバーアームズ社のパーツで構成され、ウクライナ国内でライセンス生産されています。
以上、ざっとではありますが、ウクライナ軍の歩兵が装備されていると思われる銃器についてご紹介しました。
現在も戦闘は続いております。
これらの銃器は今この時も使われているのかもしれません。
一日も早い終結が望まれます。
image Credit:
https://www.amazon.co.jp/
https://ja.wikipedia.org/
https://commons.wikimedia.org/