全世界で3機しかないNASAのWB-57のうちの1機が、航空自衛隊三沢基地に展示されたことが話題となっている。
原型機であるB-57キャンベラが初飛行したのが1953年で、今も現役で稼働しているのは、WB-57として開発された3機のみだ。
WB-57とはどんな飛行機なのだろうか。
・気象観測用高高度空中プラットフォーム機 WB-57
WB-57はアメリカ航空宇宙局NASAの気象観測機だ。
高高度大気調査研究プログラムをサポートするために、B-57キャンベラを改修して開発された。
科学研究、先進的技術開発、テストと、研究から開発、テストまで幅広く一貫してサポートすることができる、優秀な高高度空中プラットフォームとなっている。
高高度大気調査研究プログラムをサポートするための物理的な拠点を提供する、巨大気象観測器ということだ。
WB-57の主な実績としては、大気科学や地球科学のサポート、地上マッピング、 星間塵の収集、ロケット発射サポート、将来的な空中搭載または宇宙搭載システムのテストベッド任務を実行している。
・元爆撃機、巨大サイズのWB-57
原型機のB-57キャンベラが爆撃機だということを考えると、その巨大さがイメージできるだろう。全幅19.5メートル、全長20メートル、全高が4.52メートル。
翼面積は89平方メートル、総重量18.3トンと、飛行機全体としても最大級の大きさだ。
アメリカがライセンス生産しているものの、元々はイギリスのイングリッシュ・エレクトリック社が開発したキャンベラ軽爆撃機なので、イギリス系の特徴も残っているのが味わい深い。
・三沢基地航空祭にサプライズ参戦
そんなWB-57が、航空自衛隊三沢基地で開催された航空祭に展示されたということで、一躍、話題となっている。
全世界に3機しかない希少性は勿論だが、他の飛行機と比べても、あまりに大きい。
そのWB-5を目前で見られるとあらば、大興奮間違い無しだろう。
他に展示された飛行機は、F-35A戦闘機、F-15J戦闘機、RQ-4Bグローバルホーク、E-2C早期警戒機と、こちらも興味深いラインナップとなっていた。
とはいえ、WB-57の情報は事前にもほとんど伝えられていなく、半ばサプライズ展示のような形となった。
そのことも大きな話題を呼んだ一因だろう。
三沢基地航空祭に、サプライズ的な出演をした結果、思わぬ反響を呼んだWB-57。
世界に3機しかない希少性、イギリス系の雰囲気を残した外観、元爆撃機の巨大さと、見る人をひきつけてやまないWB-57。
次はいつ、どこで出会えるだろうか。
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