石井健夫氏直伝!初心者でもよくわかるシューティング講座「姿勢・構え方編」

前回の記事の続きです。


多くのシューティングマッチではブザー音などがスタートの合図として採用されていますが、その際の「待機姿勢」で多いのがこの「ハンズアップ姿勢」です。ルール上は「両肩を結んだラインより手首が上になるように」と規定されている事が多いです。なのでこの写真では、奥のカーテンレールの位置を敢えて意識して撮ってみました。
ちょうど良い高さと位置に両手を“ピタッ!”と静止させるには少々の慣れが必要です。最初のうちは「親指を伸ばせば自分の耳たぶに触れる位置」と覚えておくと良いかもしれません。


ブザー音など、スタートの合図が掛かったらガンに“スワッ!”と腕を振り下ろし、グリップを握ります。もちろん、この動作を素早く正確に行うには相当の熟練が必要です。
闇雲に叩きに行くよりも、「ハンカチやタオルが落ちてフワッと被さるような、柔らかく包み込むようなイメージでグリップを手のひらで覆う」感じを筆者は意識しています。


自分が使っているハンドガンの銃身の長さを意識し、ホルスターのエッジを余裕を持ってクリアできる高さまで銃を引き抜くのがとても大切です。そして上手い人ほど、“ズバッ!”と大袈裟にではなく、このように肘をピッタリと体側に折り畳んだコンパクトな抜き方をします。擬音を当てるとしたら“スワッ・・・!”という感じです。この写真では銃口が斜め45度以上前を向き、いまにも標的に向かおうとしています。同時にサポートハンドが添えられようとしていますが、トリガーにはまだ指が掛かっていないのにも注目です。こういう「意識の行き渡ったシューター」なら、自分の足元を撃ってしまうような間違いは起こさないでしょう。


近年、多くのタクティカルシューター、それも上級者に見られる綺麗な構え方です。サポートハンドが“ビシッ!”と延びてターゲット方向に銃を突き出していますが、利き手はリラックスしてやや曲げられ、トリガーコントロールに全神経を集中する・・・・・・というイメージでしょうか。

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やまだ ぞんび

長い歴史をもつミリタリー雑誌『コンバットマガジン』のチームの一人。人生のモットーは「いきなりホームランを打てるバッターなんていない」。徐々に徐々に着実に。。

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