キングスマン
ゴールデン・サークル
<作品DATA>
監督:マシュー・ボーン
出演:コリン・ファース、ジィリアン・ムーア、タロン・エドガートン、マーク・ストロング、ハル・ベリー、エルトン・ジョン、チャニング・テイタム、ジェフ・ブリッジス
2017年/イギリス映画/原題『Kingsman:The Golden Circle』/2時間20分
配給:20世紀フォックス映画
© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation.
<公式サイト>
http://www.foxmovies-jp.com/kingsman/
2018年1月5日(金)
TOHOシネマズ日劇他全国ロードショー
<STORY>
東南アジアに本拠を構える謎の組織「ゴールデン・サークル」の攻撃により、長き伝統を誇る英国のスパイ組織「キングスマン」はメンバーと活動拠点の殆どを失い壊滅した。
数年前にトリートの貧しい青年からスカウトされ一流のエージェントにまで成長したエグジー(タロン・エガートン)と、彼の教官の一人でもある技術担当者マーリン(マーク・ストロング)だけが生き残り、かつて誰も始動しなかった「緊急時マニュアル」に従った結果、じつはアメリカに同盟組織「ステイツマン」が存在することを知る。
一方、キングスマンを壊滅させた事で勢い付く「ゴールデン・サークル」は、更に恐ろしい大規模テロ作戦を開始。世界を震撼とさせる。
キッチュでブラックな演出がウケて大ヒットした前作『キングスマン』(2012年)で師匠ガラハッド(コリン・ファース)の手ほどきを受け、ストリートの不良から英国紳士に成長した主人公エグジー(タロン・エガートン)をさらなる試練が襲う。キングスマン・エージェントが標準装備する拳銃はフレームに小型の多目的ランチャーを装着したトカレフT33。
ロンドン、セヴィル・ロウ通りに隠れ蓑である高級紳士服店を構えるキングスマン本部の武器庫。スパイ映画の王道である秘密ガジェットが壁に収納されている。
.50口径スナイパーにHK417、MP5同様に、2本のこうもり傘や紳士靴、時計、万年筆、カフスボタン、眼鏡なども驚くべき機能を備えた強力な武器なのだ。
標準拳銃のトカレフはランチャー用(前)と拳銃用(後)のダブルトリガー仕様なのが判る
「ステイツマン」はケンタッキー州のウィスキー醸造所を隠れ蓑にしているが、そのビジネスが大当たりして資金潤沢という設定。組織のリーダー、シャンパンは酒をこよなく愛する男だが、アル中を克服したので口には含むが決して飲まずに吐き出すのだ。
演じるのは『クレイジー・ハート』(2009年)でアル中で身を持ち崩したカントリーシンガーの破滅と再生を好演し、アカデミー主演男優賞を獲った名優ジェフ・ブリッジス。本作ではその時の役のパロディ、というかオマージュを嬉々として演じている。
ステイツマン一の凄腕エージェント「ウィスキー」(ペドロ・パスカル)はコルトSAAの達人だ。あまりにもベタな描写に呆れ、さらにあまりにもインチキな超絶技巧射撃テクニックやリロードの無理矢理さに失笑を通り越して快感すら覚える。
流血描写が意外なほどグロく、コテコテにしつこいスローモーションによるアクション描写は前作同様で、これは良くも悪くもマシュー・ボーン監督の持ち味だ。ハマる人にはこれが堪らないのだと思う。
1950年代の「古き良き強きアメリカ」に異常なほど憧れを持つ天才薬学&化学博士にして世界最大の麻薬組織「ゴールデン・サークル」のリーダー、その名も「ポピー」を怪演するジュリアン・ムーア。顔に張り付いたような満面の笑顔で、「恐ろしい肉」のハンバーグを客に振る舞う。
『チョコレート』(2001年)で、黒人としては初のアカデミー主演女優賞を獲ったハル・ベリーも「キングスマン」の地味な技術担当官(=じつは現場エージェントへの昇格を強く望んでいる)役で出演。しかもその役名は「ジンジャー」で、これは『007/ダイ・アナザー・ディ』(2002年)で演じた凄腕の女スパイと同じなのだ。これも過去に演じて評判だった役のパロディーだろう。
このように本作には、映画好きな人がニヤリ!とする設定があちこちに溢れている。
© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation.
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