【実銃ネタ】AR(M16・M4含む)好きな人はぜひ参考に! ARのバレル長の違いとガスブロックの話!

AR好きの私イヌイがお送りするAR講座。
ARをもっとカッコよくしよう!もっと使いやすくしよう!という名目で、好き勝手にいろいろ述べさせていただきます。

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さて。「AR」とは「AR15」のことで、現状で大ざっぱにいえば「民間版のM16やM4」を指します。 5.56mmの弾丸を発射するダイレクトガス圧作動方式(リュングマン方式)のアルミ合金製ライフルと思えばだいたい間違いありません。
ちなみに現代のアメリカで「ライフル」といえばARを意味するほど普及しています。
それと同時にアメリカなのでサイズはインチ表記。ピンとこないかもしれませんがそういうものなのでご了承下さい。

今回はARの要であるリュングマン方式とバレルの長さ(バレルレングス)を解説してみます。皆さんの中でも「ARが嫌い」という人はあまりいないと思いますので、サバゲで使ってるAR(あるいはM4)にはこんなバリエーションがあるんだ!と思ってくれれば幸いです。
「もうそんなの知ってるよ!」という人には今さらな内容ですが、そこは読み流してもらってぜひカッコいい組み合わせを考えてみてください。

ではさっそく。

M16A1
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ベトナム戦争で投入されたのがM16。それまでのM14が鉄と木でできていたのに比べ、アルミ合金(ジュラルミン)と樹脂という軽量さが利点でした。その分、バットスイングでひっぱたくとポッキリ折れちゃうそうですが。
弾丸も7.62mmから5.56mmに小口径化。威力は下がっても兵士1人あたりの携行弾数は増加しましたが、同時に戦闘で消費する弾数もハネ上がったそうです。 バレルは20インチの長さがあります。

 

M16A2
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1980年代にM16A1を改良したのがM16A2。
20インチバレルのまま太いブルバレルになり、フルオートの代わりに3点バーストを装備。
「お前ら調子こいてガンガン撃ち過ぎるから3点射な!」というわけです。
弾丸は5.56mmのまま弾頭にスチールコア(鉄芯)の入ったSS109に変更され、有効射程も約2倍(400mくらい)に伸びました。
現在アメリカ海兵隊が使っているM16A4はこのA2の直系子孫になります。

 

AR15
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CAR15やARカービンともいわれる民間用のフルサイズじゃないカービンモデル。写真のアッパーはキャリングハンドルのあるA2タイプです。
アメリカでは(普通は)16インチ以上のバレルでないと所持できない(ことが多い)のでこの長さが一般的。最近ではキャリングハンドルがなく上部レイルを装備したアッパーレシーバーの方が一般的ですね。 動作も(普通は)セミオートオンリーです。

 

KNIGHT’S SR15
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みんな大好きなKNIGHT’S(KAC)の民間用ARがこれ。民間用なのでセミオートオンリーでバレルが16インチなのは共通です。
各部がアンビ化されたり高精度なオリジナルパーツが満載ですが、ガスブロックが特殊なレングスになっています(後述)。
なお、ミリタリー向けにフルオートが使えるSR16というモデルもあります。

 

M4A1カービン
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現在米軍が絶賛使用中のM4カービン。
バーストモデルのM4とフルオートモデルのM4A1があり、写真はレイルハンドガード+14.5インチバレルの一般的なモデルになります。
バレルにあるくぼみはM203(グレネードランチャー)を引っ掛けて固定するためのものです。

 

上記のようにバレルの長さや太さはいくつかありますが、大まかにはこう分類できます。
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M16A1とM16A2のバレルの太さの違いが分かりますが、M4とM4A1(最新のタイプ)もかなり差がありますね。やはりミリタリーモデルは丈夫じゃないとダメみたいです。
これらのサイズが基本で、これを元に伸ばしたり短くしたバレルが多数存在します。

 

お次はARの特徴であるリュングマン方式の説明です。
ARで特徴的な三角フロントサイトはガスブロックも兼ねていて、ここで銃身から発射ガスを引き込みます。
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引き込んだガスはガスチューブを経由して直接ボルトキャリアに吹き付けて後退させます。 なのでARは定期的なクリーニングが必須。火薬カスとかカーボンがあちこちに堆積して動作を阻害するためです。
逆にARの命中精度がズバ抜けていいのは、リコイルが少ない(衝撃を生むピストンがない)このシステムのおかげといえます。
ちなみに、ARの素材は主にアルミ合金ですが、バレルはさすがにスチールあるいはステンレス製です。

中にはフロントサイトがないシンプルなガスブロックもあります。
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ロープロファイルガスブロックといわれるタイプで、レイルハンドガードでよく使われていますね。
当然フロントサイトは別に必要になります。

 

ガスブロックの話題が出たところで、このガスブロックの取り付け位置(ガスチューブの長さ)もちょっと解説を。
そう、バレルレングスだけでなくガスチューブの長さもいろいろあるのです!
これはいい写真があったのでご覧下さい。
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分かりやすいように三角サイトで揃っていますね。数値はガスブチューブの長さ、つまりガスブロックの穴の位置を示しています。
バレル長にもよりますが大まかにこの3種類があり、一般的にカービンよりミッド、ミッドよりライフルレングスと長い方がボルトキャリアの後退が遅くなり命中精度がよくなる傾向があります(ライフリングとかクロムメッキとかの要素もあるのでこれだけではありませんが)。

ちなみにM4カービンはカービンレングス、M16はライフルレングス。民間の16インチバレルはカービンレングスかミッドレングス、ごくまれにライフルレングスがあります。
このバレルとガスブロックの組み合わせは命中精度と動作安定性だけでなく、見た目に関してもかなり重要です。

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上の写真は16インチバレルのミッドレングス仕様。プラハンドガードが長いタイプですね。

なお、KACやDDなど一部のモデルは「インターミディエイト」というミッドレングスとライフルレングスの間の位置の設定があります。このインターミディエイトはメーカーによって違いがあり一概に「◯インチ!」といえません。

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これは16インチバレルにライフルレングスのガスブロック(フロントサイト)を装備したアッパー。左手をできるだけ先の方に添えるシューティングフォームだとこんな長いハンドガードが必要になるんですね。
ノーマルとは違うちょっと変わったルックスですがカッコいいと思います。

 

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同じ16インチバレルでもカービンレングス(上段)とライフルレングス(下段)ではこんなに違います。ガスチューブの長さがほぼ2倍。
これが長いと引き込まれる発射ガスの温度やカーボンの沈着などに差が出るらしいです。

 

 

もう1つ。これもかなり特殊なガスブロックです。
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俗にいう「SPR」。一般的には18インチバレルの高精度なARで、KACやDD、BCMなどいくつかのメーカーがラインナップしています。
なぜこれが特殊なのかといえばガスブロックの位置が一定ではないから。ガスブロックに発射ガスを引き込む穴とライフリングの山を合わせてあるためです。つまり、ジャストな位置に穴を開けるのでライフリングの個体差でガスブロックがズレるわけです(ライフリングのピッチは決まっているが山がどの位置から始まるのかは決まっていない)。ガスブロック自体はライフルレングスの12インチ。
写真のSPRもガスブロックがOPSハイダーのカラーに接するくらい前にあります。
このライフリングの山に合わせたライフルレングスガスブロックと18インチのクロムメッキ加工のヘビーバレルが「SPRアッパー」、つまり高精度なARアッパーになるそうです。

 

ここまで一般的なバリエーションについて述べてきましたが、最近の民間モデル(?)では12.5インチとか13.7インチなど中途半端なレングスのバレルがままあります。ハンドガードとツライチにするためなどの理由だそうですが、一見しただけではレングスがわからないことも多いです。
例えばこのNoveskeのバレル。
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13.7インチでミッドレングス。なんですか、13.7インチってw
そして他にこれだけバリエーションがあります。
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このバレルでは18インチはインターミディエイトなんですね。

ちなみにバレル長とハンドガードの長さの関係ですが、ハンドガードの長さに0.8インチを足した長さのバレルを組み合わせると、ハンドガードの先端とバレルの先端がビシッと揃います
例えば14.5インチのハンドガードに16インチバレルをつけると、数値上は1.5インチバレルが長いはずですが、実際に飛び出るのはマイナス0.8インチの0.7インチなのです。
上記の13.7インチバレルは、13インチのハンドガードをつけた時に先端をほぼ揃えるためでしょうか?
バレルとハンドガードをツライチで合わせたい時などは覚えておくといいかもしれません。

 

また、先にガスブロックが前にあるほどボルトキャリアの後退を遅らせられるといいましたが、短いバレルで長いガスブロックと同等の効果を期待できる製品があります。
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ARMSのスパイラルガスチューブ。いくつかのメーカーも同じような製品を出しています。
見ての通りガスブロックが手前にあっても長さが取れるようにらせんになっています。動作が安定しにくいARピストルなどに向いているそうですよ。
でもこれ交換する時どうするんだろう?(ガスチューブは交換消耗品)

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つらつらと書きましたが、要するにARには膨大なバリエーションがあって、特に民間モデルでは好き勝手に組み合わせたさまざまなカタチがあるということ。もちろんアメリカでは所持などに関する規制もありますが、日本でサバゲで使うエアガンならあまり気にしなくてもいいと思います。
とはいえ、「これはいかにもありそう!」という絶妙なリアルさを狙うには、やはりいろいろなARを見て参考にするのが最適です。

ある程度サバゲをやっていると、人と違ったカスタムガンを使いたくなってくるもの。ただでさえAR系の電動ガンを使っている人は多いので、個性を出そうとカスタムする場合は、今回説明したバレルレングスやガスブロックの位置にぜひこだわってみて下さい。
見る人が見れば「おぉ、これいいね!」といわれるようなかっこいいARができると思います。

 

※今回の記事はそれほど詳しくない人向けのおおまかな説明で、細かいところはスッ飛ばしてます。 説明不足と感じる人もいるでしょうが、詳しくない人にとってはこれでもイッパイイッパイな内容だと思いますので至らぬ点はご容赦下さいませ。

※本記事は過去記事の内容を基に校正しています (2017.12)

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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