皆さんはメインの電動ガンに「スリング」を取り付けていますか?
フィールドではナイロン製が多く、時々コットン製を目にしますが、レザー製となるとほとんど見かけません。
とはいえ、似合う銃にはとことんマッチするのがレザースリング。クラシック系のエアガンを手に入れたらぜひ装着してみたいところです。
先日紹介したICSのM1ガーランドのカスタマイズで、筆者もレザースリングを装着してみました。タナカのトレンチガン用なので純粋なM1ガーランド用ではありません。
しかし、何年も前に購入して放置していたもののためか、ビニールパッケージ内で丸まったクセがついており、表面も微妙に硬化していました。
そこでレザーメンテナンスに詳しいジーンズショップ・オレゴンの西牧さんに、レザースリングのなじませ方とメンテナンスについて聞いてきました。
「レザーの手入れは実は簡単です」と西牧さん。
レザーとは要は「皮革」で、適切な手入れによって長期間快適なコンディションを保てるのだとか。
「人間の皮膚は乾燥すれば荒れるし、状態がよければきめ細やかで柔らかくなります。でも、レザーは生きている皮膚ではないため自然にコンディションがよくなったりしません。つまり、油分や水分は外部から補う必要があるわけです」
要するにオーナーの手でコンディションを保つことになるのですが、その頻度はそれほどマメに行う必要はなく、よく着る革ジャンでも年に1~2回でいいのだとか。
なお、レザーにとって厳禁なのは「濡らすこと」。染み込んだ水分が蒸発する際、内部の水分も一緒に持って行ってしまい、カサカサになってしまうからだそうです。
同じく、直射日光で干すことも厳禁。必ず陰干しが原則です。
さて、今回のレザースリングですが、「状態はそこまで悪くない」とのこと。
表面はやや乾燥気味ですが、未使用新品なのでパッケージに収まっていたクセを除去できれば、それなりの状態に戻せそうです。
使用するのは革に潤いを与える皮革用オイル。
マスタングペースト(ホースオイル)
もっとも優れているのがホースオイル。100%天然素材でとてもよく伸びて浸透性も高いそうです。
ちょっと高いですが(写真の容器で3,000円くらい)、本気でレザーメンテを考えている人には「まずこれを買って!」というほどオススメだそうです。
ミンクオイル
一般的なミンクオイルでもメンテに使う分には問題ありません。
文字どおりミンクから採れる動物性油脂に有機溶剤を配合したものですが、中には名前だけミンクで、蝋と有機溶剤が主成分という製品もあります。購入時は成分表示を一応チェックしましょう。
これらのオイルを綿のウエスで塗り込んでいきます。
ますは表面から薄く伸ばすように塗ります。
いいオイルを使うとムラなくサッと塗布できるそうで、体温とこすりつける摩擦熱でみるみる柔らかくサラサラになっていくはず。
次いで裏面にも。
ザラザラした裏面はどうしてもムラになりがちですが、多少のムラは許容範囲。ムリに均一に塗り込もうとすると大抵塗りすぎてしまうそうです。
最後に側面も忘れずに。
ここもとりあえず薄~く塗りましょう。
そして30分~1時間ほど放置します。
表面の光沢が落ち着いたら頃合いです。
ただし、オイルを塗ってそれでOKというわけではありません。この柔らかくなっている状態で全体をモミモミします!
つまむなり反らせるなりで、元々のクセが付いている部分を中心に矯正していきましょう。揉んでは放置を繰り返します。
時々は引っ張ってみるのも有効です。
ちなみにスリングやベルトなどの革製品はある程度伸びるように断裁されています(革は伸びる方向が決まっているため)。
さて、ある程度クセが取れてしなやかになったら・・・
一晩ほど吊り下げておきましょう。必ず陰干しで、特に重りはブラ下げなくて大丈夫です。
また、これ以降数日間はことあるごとに揉んでひねって柔らかくする努力を惜しんではいけません。
とりあえずここまで3日間の作業によって・・・
全体的に柔らかくなり、丸まったクセや表面の硬さがほぼ解消できました!
実際にエアガンに装着してみたところ・・・。
おぉ、クセのないキレイな曲線に!
肩から下げても左ヒジに突っ張って構えても、柔らかく素直な感触が心地いい!
これでしばらく使えば、この長さに応じたクセがついてより使いやすくなるはずです。
なお、スプレータイプのミンクオイルというものもあります。
これのメリットはとにかく早く染みこんであっという間に柔らかくなるということ。
急いで作業したい場合は有効ですが、気を抜くと吹きすぎ(塗りすぎ)てしまうので要注意だそうです。
最後に今回の作業のポイントをまとめてみました。
・良質なオイルを薄く塗り込む
・全体を揉んでクセを取る
・数日間乾燥させつつ、時々揉んだり引っ張ったりする
文字にするとこれだけですが、実際にモミモミしているとかなり指先が疲れます。
最初から完璧にな状態にするのは大変なので、ある程度までオイルで揉んで、あとはしばらく使い込みながら仕上げていくといいのではないかと思います。
なお、今回の方法は硬くなったナイフシースや腰に当たる革ベルト、キツい革靴などにも応用することができるそうです(爬虫類革以外に有効)。
DIY好きの人はぜひレザーメンテナンスに挑戦してみてはいかがでしょうか。
※本記事は過去記事の内容を基に校正しています
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