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※引用元:ブーストマガジン
子どもたちのために走り続ける…そう宣言したことで起きた奇跡的なドラマ――“自転車冒険家”西川昌徳の「僕が自転車で世界を旅する理由」 season1
10年間で27ヵ国、80,000kmを自転車だけで走り抜けた男がいる。その名は西川昌徳(33歳)。
世界各地の旅先で自力で水や食べ物を確保し、寝る場所を見つけテントを張る。パンクなど日常茶飯事。時には命の危険を感じるトラブルに遭遇することもある。それでも彼はゴールを目指し、日々ペダルを踏み続ける。そんな経験を日本中の子供たちに知ってほしいと、小学校での授業や講演活動も続けている。
彼にとって「自転車で世界を旅すること」とは一体何なのか?なぜこうした経験を子どもたちに伝えたいと考えたのか?今年アメリカ大陸縦断の旅から帰国したばかりの彼に、今回の旅、これまで人生、仕事に対する思いを全4回のインタビューでじっくりと伺った。
今回は第3回目。前回の記事で、西川さんは、メキシコ国境付近で強盗に襲われ、絶体絶命の状況に。そんな体験をしてもなお、あきらめずに旅を続けることを決意した西川さん。それが新たな奇跡を呼ぶことに…。
「強盗に遭ったけどあきらめずに走る」とFacebookに投稿、すると…
────自転車を盗まれなかったことで生まれたドラマとはどういうものだったのですか?
強盗事件のあと最初にお世話になったメキシコの家族にPCを借りてFacebookに「強盗に遭ったけどあきらめずに走る」と全部ひらがなで書いたんですよ。ひらがなでしか書けなかったのは、借りたPCに日本語が入ってなかったからです。そしたら僕の友人の、以前メキシコに住んだことがあって、メキシコ人の奥さんがいる高橋くんがその投稿を見てすぐ動いてくれたんです。彼は「僕の友だちの西川君がメキシコで強盗に襲われて現金もパスポートも全部失ったのにまだ走ると言ってる。みんなの力でこいつにメキシコのいい部分を見せて日本に帰してやらないか」とFacebookにスペイン語で書いてメキシコの人たちに呼びかけたんです。それがめっちゃシェアされて、その後行く町行く町、投稿で僕のことを知った見知らぬメキシコ人が待っててくれてるわけですよ。こうしてつながった人が「この町に行ったらこの人に連絡しろ」と電話番号を教えてくれて、その町まで何とかたどり着いて、その辺を歩いてる人を捕まえて「ここに電話してくれ」と頼んで電話したら、全然知らん人が「お前か、強盗に全部取られたやつは」と言って迎えに来てくれて、家に連れてってくれて食事を出してくれて、温かいもてなしをしてくれて、翌朝、その家を出る時にはお餞別をいただくこともありました。ほんまに温かい人たちやった。
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27ヵ国を訪れた33歳の日本人冒険家が自転車で世界を旅する理由
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