【分解】KRYTAC TRIDENT ALPHA メカボックス分解 : 続 KRYTAC

KRYTAC電動ガン 前回の記事では、メカボックス周りの詳細を記載致しました。今回は、カスタムユーザーとしては気になるメカボックス内部の詳細を記載して行きたいと思います。

内部も高精度パーツ満載

前回ではメカボックスのクウォリティーやKRYTACの製品生産意識の高さなどは、メカボックス内部パーツにも反映されています。

【基本的なパーツ構成はVer2 M4電動ガンと同等】
機関部であるギア類、シリンダー、ピストン、ノズル、タペットプレート、スイッチ、トリガー等に関しては、既存のVer2で採用されている機関部の設計と同等となる為、ライラクス製強化パーツはもちろん、ユーザーの好みのブランドの内部パーツをチョイスすることができます。

メカボックスを開けてみて最初に感じたことは 「メカボックス内部が綺麗」 という事。 ご存知の通り安価な中華製電動ガンなどは、ギアに利用されているグリスが緑や茶色だったりし、且つ 必要以上に塗布されてしまっているので、駆動には影響は無いものの、メンテナンスでメカボックスを開けた際に 「うんざり」 してしまうことが多々あります。
それに比べてKRYTAC電動ガンは、グリスの塗布量が適正で、駆動した際にメカボックス内部でグリスが飛び散らないレベルまで抑えてある。

シリンダー内部に関してもグリス量は適量で、あくまでピストンヘッドのOリングが気密を取る際に必要な分だけ塗布してある。
シリンダー内のグリス量が多いと、発射の際にシリンダーヘッドからグリスが噴出してしまい、チャンバー内に混入し適正なHOPが掛からなくなってしまう事も多々あります。

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ギアを取り外した状態(特に洗浄はしていません)で、これだけ綺麗な状態。メカボックス内部の加工精度も非常に良く、ピストンが前後運動する際に接する 「ピストンレール」 部分や、タペットプレートレール、カットオフレバーなどにも目立ったバリも無く、製品加工精度の高さが垣間見える。

また、配線がシールディングされていることにも着目したい。通常、以下の様なシールディングはされていないのが一般的ですが、この対策がしてあることで、メカボックスを開けた状態でも 「配線がフラフラしない」 ことや 「メカボックスを閉じる際に誤って配線を噛んでしまい断線してしまう」 なんてこともなく、快適にメンテナンスやカスタム作業が出来る仕様になっている。

もう1点注目したい事は、設置されている 「8mmベアリングがしっかり圧入」 されていること!
安価中華系電動ガンの場合、軸受けが固定さておらず、ポロポロ外れてしまったり、軸穴と軸受けの径にクリアランスが有り過ぎて、ギアの回転に影響を及ぼし作動音が煩かったりと、マチマチの場合が多々ありますが、KRYTAC電動ガンに関しては、径のマッチングと圧入具合も非常に良く、ギアの回転に無駄なブレが生じない仕様となっている。

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逆転防止ラッチに関しても 「考えてるな~」と関心できる対策が施されてます。
通常、逆転防止ラッチは、簡単に引き抜く事ができます。その事で、メカボックスを閉じる際に 「ポロ」っと外れてしまったり、ベベルギアにラッチがしっかり掛かってなくて 「やり直し」 ということもあります。
KRYTAC電動ガンで採用されている逆転防止ラッチは、簡単に外れない仕様になっています。
これにより、メカボックスを閉じる際にもスムーズに作業が行えます。
※もちろん、取り外すことは可能です。

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続いては、給排気系のパーツです。
今回のTRIDENT ALPHAシリーズは加速ポート付のシリンダーが採用されています。
加速ポート付の場合、同じレートのスプリングを利用した場合、加速ポートなしのシリンダーよりも初速が高くでます。その為、スプリングパワーを上げなくても、十分使える初速を確保することができると同時に、耐久性の向上と燃費向上の2つのメリットを得ることができます。

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ピストンの加工精度も非常ひ良く、強固なPOMを利用しているにも関わらず軽量な為、メカボックスへの負担軽減させることが可能です。また、ピストンの掛かり始めの歯がカットされている(14枚歯)ことで、ピストンクラッシュ防止対策やハイサイクルカスタムにも対応している面など所も嬉しい所です。

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ギアは、通常の電動ガン用ギアと同じ設計。
カスタムベースという観点からしますと、別途ハイスピードギア等を用いハイサイクル化したりするのも楽しみが増えると思います。

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各ギアも加工精度の高さが伺えます。特に、ギアの各角が丸みを帯びていることで、セクターギア、スパーギア、ベベルギア同士が接触する際にスムーズに駆動します。
安価中華系電動ガンに見られがちだった、軸の精度(軸の曲がり)も皆無で各ギア軸ともメカボックスに設置されているベアリング軸受けにしっかりと組み付けることができる。

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スパーギアの上部にはスプリングシムが採用されています。
よく 「スプリングシムは良くない」 と言われますが、それはあくまでスプリングシムのテンションが弱い場合のみです。採用されているスプリングシムのテンション非常に高く、指で何とか押す事ができるほど、しっかりしたテンションを保っています。

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ベベルギアは4枚ラッチのギアが採用されています。モーターピニオンと接する部分のギア角もキツ過ぎず、マルイのベベルギアに近いギア角を有してますので、動作音は静かです。

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冒頭にも記載しましたが、メカボックス自体の精度も非常に良く、しかも負荷が掛かる部分はしっかり肉厚になっています。材質自体はG&Pやキングアームズなどで採用されているマグネシウム合金系となり材質自体に粘りがありますので、クラックなどによるメカボックス破損に強い仕様になっています。

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設計、加工精度自体がハイレベルとなっていますので、カスタムベースとして、1000番くらいの耐水ペーパーで各レール部分をガッチリ研磨することで、更に仕上がりが綺麗になり、カスタムの醍醐味を味わえるメカボックスだと言えます。

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搭載されている1石のFET IRLB3034 は高品質なFETとなり、1石で40V195Aの耐圧を誇る基盤となり、性能傾向としては、高速スイッチングに対応したFETです。
つまり、セミの連射や荒々しい指きりバーストにも適している性能となります。

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トルネコ

東京生まれのお座敷シューター。ミリタリーも好きだけど宇宙や近未来系のオカルトネタも大好きなライター件、某フリーランス。

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