不定期でアップするマニア向けのM4カービン(AR)の考察シリーズ!
今回は知っているようで意外と知らない「バレルの長さ」について調べてみました。
まず最初に「M4カービン」とは「米軍仕様のAR15」を指します。AR15はガンショップにありますがM4カービンは売っていませんよ。
M4カービンを大ざっぱにいえば「14.5インチの長さで耐久性の高い太いバレル」「フルオート射撃が可能」という軍用モデルなのです。
そして民間で所持できるAR15は(一般的には)セミオートオンリーでバレル長は16インチ以上。ただ、フラッシュハイダーをバレルに固定して外れないようにすればその先端までバレルと見なされることもあるそうです(1.5インチのハイダーを固定すれば14.5インチバレルでも問題なく所持できます)。
さてさて。
今回調べてみたのはバレルの長さです。
バレル全体の長さ=バレル長?ということです。
で、いきなり結果ですがこうなっていました。
先端はマズルデバイス取りつけ用のネジも含めた先っぽまでの長さです。
そして後端はバレルに押し込まれたカートリッジのオシリまでになるのだとか。
バレルの最後端からカートリッジのオシリの部分までは0.620インチのアキ(ボルトキャリアのロッキングラグがめり込む部分)が規定されています。
例えば14.5インチのM4カービンではこうなっています。
写真は民間用の細いバレルですが、14.5インチバレルはこの長さを指しているわけです。
つまり、バレルの先端から最後端までは、14.5+0.62の15.12インチの長さになっているのです。
ちなみにですが、バレル長に含まれる先端のネジ部は0.624インチの長さで1/2-28のネジ山が切られています。
マッチ用のヘビーバレルなどではマズルデバイスがなくストンと切り落とされたバレルもありますが、この場合も先端の先っぽまでをバレル長として計算します。
反動軽減や発砲炎抑制のためのマズルデバイスは、厳密にいえば命中精度に影響を及ぼしてしまうそうです。
他にも俗にいうCQBサイズは10.5インチバレル。
SBR(ショートバレルライフル)になるので所持には特別な許可が要ります。
ストックをなくせばピストル扱いで所持することも可能です。
また、M16サイズともいわれる20インチバレル。
M4カービンに比べて14cmほど長いサイズです。
エアガンでも実際に構えてみると、14cmという数値以上に長く感じます。
また、極端な例ですがこんな超ショートバレルも・・・
2インチバレルということですが(とりあえず)撃てています。
これを上記の数値で計算してみると、0.60インチ(後端のアキ)+2.24インチ(5.56×45弾の全長)=2.84インチ
・・・ん? カートリッジがバレルより長い?
はい、拡大すると弾頭がハミ出していました。
これでも発射できて、なおかつブローバックしてしまうのはスゴいですね。
命中精度や耐久性は?ですが。
というわけで、ARのバレル長はバレルそのものの長さより短いということが確認できました。
ただ、エアガンの場合はカートリッジが入らないため、後端のアキを考慮してない製品もあります。計算してハンドガードとぴったりツライチになるように組んだはずなのにバレルが飛び出してる・・・といったことも意外とあったりするのです。
もしこのあたりを厳密に意識してカスタマイズする場合は、(ほんのちょっとの差ですが)上記の内容を意識してくれればと思います。
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