電動ガンは各種あれど、フィールドで最も多く見かけるのがM4(AR)です。
各種のアクセサリーはもちろん、レシーバーやハンドガードといった本体パーツや内部のチャンバーやメカボックスまで社外パーツがあり、それこそバラで買ったパーツだけで1丁組み上がってしまいます。
メカボックスの移植や好きな刻印のレシーバーに入れ替えたりしている人もけっこういるのではないでしょうか。
しかし、せっかく組み上げたのに「初速が低すぎる!」ということはありませんか?
例えばレシーバーだけ入れ替えたところ、バレルやメカボックスはそのままなのに初速が90m/s→70m/sといったような・・・。
今回はそんな時にぜひ参考にしてほしい、M4(AR)特有のチェックポイントを紹介します!
まず最初に、ピストンの圧縮に問題ないことが前提になります。
メカボックスを開けなければなりませんが、もしイチから組み上げた場合は必ず確認しておきましょう。
これがOKだとしたら問題はチャンバーとメカボックスの組み合わせということになります。
エジェクションポートからメカボックスとチャンバーを見てみましょう。
写真のようにナナメになっていてスキマがありませんか?
念のためのライトを当ててマズルから覗いてみると・・・
インナーバレルの中でマズルが上に寄っている可能性が高いです。
なお、この時はチャンバー内にBB弾がないことをしつこく確認してから覗いて下さい。
さて、この状態を簡易的に表すとこうなっています。
そう、メカボックスが前上がりの状態で組み付けられてチャンバーとのスキマができ、ここからエアがモレているということ。
これでは初速が大幅に低下するだけでなく、タペットプレートが折れてしまうこともあります。
では、どうすればいいのでしょうか? まずは手軽なこの方法がオススメ。
メカボックスが接するロワー後端部にスペーサーを貼ります。
社外品のメカボックスにはすでにゴム板が貼ってある製品もありますが、そんな時はもうちょっと足すようにしましょう。
素材としては・・・
1mm厚のゴム板が手軽。ホームセンターなどで10cm四方のものが100円ほどで買えます。1mmで足りなければもう1枚重ねて2mmにしましょう。
また、2mm厚の水道用ニトリルパッキンもオススメ。
筆者はピストンヘッドによくこのゴムを貼るので大量に買ってあります。
中心部のネジ穴を空けなくて済むのでお手軽といえばお手軽ですが、2mmの厚さはちょっと厚すぎるかも。
筆者の経験上、ここの厚さを増せばメカボックスの傾きを解消でき、ノズルが水平になることが多いです。
なお、この加工をしたら「メカボックスのトリガーピンが通る穴」は4mm程度に拡張しておきましょう。ロワー側の穴を拡張しなければ、ガタついたりスッポ抜けることはありません。
そしてもし、これでも水平が出なかったら、ロワー内のこの部分にフライスをかけて水平にする必要があります。
加工には機械が必要なので、これは奥の手と思っていただければ・・・。
とにかく、ロワー後端に板を貼り込むだけで、メカボックスの傾きはほとんど解消できるはずです。
チャンバーの中心にノズルがなければ、初速が低下するだけでなく集弾性も低下してしまいがち。
皆さんもぜひ愛用のARのメカボックスの傾きをチェックしてみてください。もしかしたらちゃんとBB弾は出ているのに、メカボックスにムリをさせているかもしれません。
そして上記の対策を施せば、劇的に初速がアップします(マイナスをゼロにするだけですが)。
もちろん、初速の計測はしっかり行い、法定内に収めるよう注意しましょう。
[amazonjs asin=”4798610194″ locale=”JP” title=”トイガン解体新書2015 (ホビージャパンMOOK 654)”]