電動ガンは文字どおりパワーソースにバッテリーを使用します。
要するに電気で動作するわけですが、屋外で使うことが多いサバゲでは、夜露や雨といった水濡れ対策に関してちょっとした注意点があります。
体の方は雨具や気合でなんとかするとして、ビギナーにとっては、「電動ガンは濡れて大丈夫なのか?」は気になったりしませんか?
むしろ、ある程度の経験者でも意見が別れるところかもしれません。
ただ、これに関しての正解はエアガンのタイプや状況によって違ってくる可能性もあります。そこで今回は、ベテランゲーマーやカスタムショップに「電動ガンの水濡れに関する注意や対策」を聞いてまとめてみました!
●雨に濡れても大丈夫なのか?
まず前提としてバッテリースペースはどこかが重要になるそうです。
「M4系のようにバッファーチューブ内、P90やAUGのようにボディ(ストック)内にバッテリーを入れるタイプであれば水没させなければ大丈夫」
確かに密閉されたスペースであれば内部まで水滴が進入することはなさそうです。雨くらいでは大丈夫でしょう。
「メカボックスの内部まで雨滴が流れ込むことはまずないのでは?」
「外装が濡れた程度であれば、普通に問題なく動作するはず」
確かに水没させなければメカボの内部まで水が入ることはないでしょう。バッテリーを移設していないノーマル状態であれば、少々の雨なら問題なさそうです。
●どれくらいの雨まで大丈夫?
「数時間に及ぶようなロングゲームでなければ、セフティに戻った時に表面を拭いておけば大丈夫」
普通のゲームは10~15分前後ということが多いため、その都度の処置で内部への染み込みを相当抑えられるそうです。
「雨が激しくなってきた時は、念の為に電動ガンの使用は控えた方がいい」
ゲーム中に突然夕立のような突発的な雨が降ってきたら、その場でヒットコールしてセフティに避難することも考えましょう。
「ガスガンは電動ガンより水濡れに強いが、もしガスシリンダー内に水が侵入すると動作不良や破損する可能性がある。どうしても大雨の中でゲームしたい場合はエアコッキングを使う」
電動ガンでもエアコキでも、インナーバレル内に水が入ると命中精度が悪化したり、あらぬ方向にBB弾が飛んで行くことがあります。
「ゲリラ豪雨のようなめちゃくちゃな雨の中でゲームを行った時、カスタムグリップ底部の放熱口から流れ込んだ雨水でモーターの接点がショート、バッテリーから煙が出たことがある」
万が一のショートやリーク対策として安全装備であるヒューズは取り外さない方がいいですね。
●雨に濡れてしまった時の対策は?
「まずバッテリーを外して、その後に外装の水滴を拭く。M4などはテイクダウンしてレシーバーの合わせ目も拭いた方がいい」
何はなくとも安全のため、まずはバッテリーを取り外して下さい。その後、タオルやウェスなどで拭きましょう。
「エジェクションポートなどから見てメカボックスが濡れていなければ、ある程度密閉されているメカボックスの分解清掃の必要はないはず」
多くの電動ガンではエジェクションポートからチャンバーやメカボックスの一部が見えます。ここから見るとどれくらいまで内部が濡れているのか大まかに判断できます。
「エアダスターを使ったり息を吹きかけたりすると、奥に水滴を押し込んでしまうので要注意」
水滴だけでなくホコリに関しても同じで、吹き付けて飛ばす方向を意識すると効率よくクリーニングできます。
「濡れた電動ガンはバッテリーを抜いて自然乾燥させればまた使えるようになる」
特に変なところに水が入り込まなければそのまま復帰できるはず。逆にいえばビタビタに濡れた状態での動作は避けたほうがいいということです。
ただ、ネジやスプリングといったスチールパーツは濡れるとサビやすいので要チェック。もしオレンジ色のサビが見えたら拭きとってオイルを塗っておきましょう。
●日常メンテでの小雨対策とは?
「汚れた銃の清掃後は、撥水性のあるスプレーワックスを塗っておく。水滴を弾くので小雨程度は跡形なく拭き取れ、スチールパーツもサビにくくなる」
樹脂や金属製の外装でも、汚れが付いていると水がそこで溜まりがちに。本体表面をワックスやコーティングの撥水効果でツルツルにするという手があります。
ただし汚れ落とし効果があるため、スプレーによる自家塗装がごっそり剥げ落ちる可能性があります。
「PEQなどに入れた外付けバッテリーは接続端子がむき出しになるので、雨が降りそうだと思ったらビニールテープやシールテープを巻くようにしている」
「M4のRASに二叉タイプのリポバッテリーを入れているので、常にコネクタ部をテーピングしている。過信はできないがコネクタむき出しよりはるかにマシなはず」
電動ガンの中でショートする可能性があるのは、大きく分けて「バッテリーのコネクタ」「トリガースイッチ」「モーターの接点」あたり。中でもバッテリーコネクタはメカボックスの外にあるため特に注意しておいた方がいいでしょう。
●もし仮に水没させちゃったら?
「バッテリースペースが密閉されていてもバレルやマガジン挿入口から水が入り、トリガースイッチなどがショートしてしまう」
筆者もエアタンクの時代は渡河作戦とかやっていましたが、電動ガンに関しては水没レベルの水濡れは厳禁です。
「もし池などで完全に水没させてしまった場合はすぐに引き上げず、しばらく退避して放置する。バッテリーが爆発や炎上してから(安全を確保してから)破片を回収したことがある」
筆者も大きな水たまりに落とした電動ガンが「バチン!」という音とともに煙を吹き、数秒後にバッテリーが破裂したシーンを目撃しています。必ず爆発するとは限りませんが「そうなる可能性がある」ことは覚えておきましょう。
以上、簡単ながら雨を中心とした水濡れ対策をまとめてみました。
やはり雨などに注意する必要はありますが、ゲームをするのもはばかられるような激しい雨でない限りは電気的なトラブルは起きにくいと考えられます。朝露や木の葉からの雫程度ならほとんど問題ないでしょう。
ただ、サビや汚れといった面から見ると、その後のメンテナンスはいつも以上にしっかりと行っておきたいところです。
そこそこの電圧のバッテリーを使う電動ガンですが、正しく扱えば必要以上に恐れることはありません。
皆さんも正しい知識でサバゲを楽しんで下さい。
[amazonjs asin=”4894259095″ locale=”JP” title=”トイガン解体新書 (ホビージャパンMOOK 305)”]