【独占インタビュー】UOスタイリングの始祖、fujiwara氏が「UOの今」を語る~後編【VALTAC】


ここ最近サバゲで見かけるようになってきたのが「Unkown Operator」、略して「UO」というスタイル。
ミリタリーなのに特定の軍ではないという、無国籍感や所属不明感を全面に押し出した新しいスタイルです。

そのUOスタイルを最初に提唱したのがDAZZLED EYES DESIGNSfujiwara氏
前回の記事ではfujiwara氏に「UOのルーツ」をお聞きしましたが、今回は「装備へのコダワリ」と「VALTACの方向性」を聞いてみました。


fujiwaraさんといえばUOスタイルというイメージが強いのですが、ずっとこのスタンスだったのでしょうか?

-装備品などを意識し始めた頃からビシッと整った正規軍ではなく、ちょっとマイナーな路線が好きではありました。でも、それだけじゃなくて米軍特殊部隊のスタイルでもサバゲをやっていましたよ。
むしろUOを提唱していろいろと考える際、その時の装備や経験が役に立ったわけです。正統派をちゃんと知らないと、空想上のUOにリアリティや説得力を持たせることは難しいですからね。

ミリフォトなどもチェックしていたのですか?

-そうですね。やはり1番参考になりますから。
でも、最近の「ミリフォト絶対主義」ってあるじゃないですか。写真に出たものが絶対で、逆に使われているはずの装備でも写真がないと「それはアリなの?」っていう雰囲気。今まで見向きもしなかったものでも写真が出た途端、崇め奉られるという・・・。いや、悪いことじゃないんですよ。最新の情報を元に自分のコレクションをアップデートしていくわけですから。
UOだとそういった要素があまりないというか、写真というお手本がない分、難しい面はあるかもしれません。

最近だとポーランドの対テロ特殊部隊「GROM」についての記事をよく目にします。

-やはり装備好きとしてポーランド軍の「GROM」には注目せざるを得なかった面がありますね。創設は1990年ですが、イギリスのSASやアメリカのデルタに協力を要請したことにより、当時最先端の対テロ技術や装備を導入できたわけです。

当初はアメリカなどの実績のある装備も購入していましたが、最近では自国生産品も増えているそうですよ。これが「よく似ているけれど、よく見ると違う」というレベルで非常に興味深いんです。

マイナー志向のfujiwaraさんにはピッタリですね。

-はい、米軍など一通りやってみてシックリ来なかった面もありますが、GROMはちょっとハマりました。部隊としてもかなり優秀で高い評価もありますが、それでも限りなくマイナーというところがツボなんです。
また、米軍とよく似ているけど微妙に違うというところは、UOの方でも参考になっているかもしれません。

なるほど。ではまたUOの話題ですが、fujiwaraさんはチェストリグなどの装備を汚したりペイントすることもありますよね?

-けっこう塗っちゃいます。
ただ意味もなく塗るのではなく、写真を参考にしたり想像力を働かせます。ピカピカの新品よりも、使い込んでベロベロになったものや個人でペイントしたものがカッコよく見えるんですよ。ちょっとしたコダワリです。
よく知り合いからは自分のスタイルは「浮浪者装備」なんていわれていましたね。

VALTACのオリジナルチェストリグ(完売済み)もペイントバージョンがありました。

-第一弾のチェストリグですね。
オリジナルのデザインをブラックのナイロンで作って、僕が1個ずつスプレーで塗ったんです。スプレーも数色使ったのでかなり手間がかかりましたけど、その分、今見ても「カッコいい」と思えるデキです。


これに限らずVALTACの製品はオリジナルなので、実物ではないけどレプリカでもないということに・・・いや、ある意味実物になるのかな? 日本だとサバゲ用になりますが、本物のプレートやマガジンも入るはずです。

やはりUOのスタイリングで使いやすいものを、というわけですか?

-自由に使ってくれればと思います。同時にUOを提唱した者として、「オリジナル」で「自分がほしいもの」を形にしたかったという側面もあります。なのでUOスタイリングの要素の1つとして取り入れてくれればいいな、と。
今思うと、最初のチェストリグを企画した段階では「これを買ってくれる人いるのかな?」と半信半疑でした。しかし、今ではこういったオリジナルでも好みが合えば需要はあるんだなぁと思っています。

日本のミリタリーマニアやサバゲーマーが、いい感じにこだわって個性を発揮できるような流れになってきたんですかね。趣味として細部までこだわるのは一部の人だけでなく、幅広く本格的に広まってきたなという印象があります。

VALTAC最新情報 PART.2

前回紹介したコンバットシャツに加え、間もなくラインナップされるのが「VALTAC PLATE CARRIER Garter」「VALTAC CHEST RIG」
どちらもかつて、あっという間に完売となったアイテムのリニューアルバージョンです。

VALTAC PLATE CARRIER Garter

価格は28,000円(税込み)で5月下旬発売。
プレートの上半分がむき出しという極限まで軽量化されたプレートキャリアで、今回生産されるのはレンジャーグリーンになります。

前後の構造はほぼ共通。

下部ポケットのマチはエラスティックバンド、上部のストラップ部はベルクロ式。

これによって調整幅が広く、SAPIやスイマーカットなどさまざまなプレートに対応しています。

サイドのベルトはシンプルなベルクロタイプ。

プレート上端の左右が浮いているのが分かりますか?
これによって腕の動きをジャマしない構造になっています。

下端のポケット部にはベルクロ+モールウェビングを装備。

マガジンポーチやパッチなどで好みの仕様にアレンジできますね。

前回紹介したコンバットシャツと組み合わせてみました。

ダミープレートはフルサイズですが、周囲の余白が一切ないので極めてコンパクト。
ショルダーストラップも日本人の体型にマッチした角度のもので、プレートの周囲が体から浮くように装着されるため、蒸れにくく快適そうです。

VALTAC CHEST RIG
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VALTACの第一作、今や伝説となったチェストリグ「FIRST CHEST RIG」がリアルツリーパターンでリニューアルします。
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価格は23,000円(税込み)、5月下旬発売。
素材は軽量な500Dナイロンで、フロントには3連のマガジンポーチを装備。

FIRST CHEST RIGでラジオ・ハンドガンマグポーチだった左右部は2コマ×3列のモールウェビングに。
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ユーティリティポーチやハンドガンホルスターを付けてもいいですね。

マガジンポーチはベルクロフラップ式。
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各ポーチにはARマガジン×3本、あるいは「SCAR-H」もしくは308口径マガジン×2本を収納可能。

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フラップ下部にはエラスティックバンド製の2連ショットシェルキャリアが取り付けられています。

裏面にもアクセサリーを装着することが可能になっています。
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エラスティックバンドのサイリウムホルダーとグローインプロテクター用のモールウェビングを装備。

上記のプレートガーターと合わせてみました。
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細身のストラップと軽い作りで軽快な装着感。カラーは違いますが不思議と違和感は感じません。プレートガーターもチェストリグもシンプルなので、合わせて身につけてもコンパクトにまとまります。

 

UOスタイルを際立たせてくれるVALTACの新作アイテムは、数量限定生産なので気になる人はぜひ予約をどうぞ。
間もなくREALMENTさんにて先行予約が開始されるので要チェックです。

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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