◆セラコートって何?
セラコート。その名の通り、コーティング材(表面処理)の商品名です。さばなびの読者も耳にしたことがあるのではないでしょうか?
エアガンなどに施工しているサバゲーマーも多いセラコート、今回は少し深く掘り下げてお伝えしたいと思います。
セラコート(Cerakote)は元々アメリカ合衆国のNICという会社が開発したコーティング材です。
他のコーティング材とは一線を画す品質の高さで、様々な用途に使用されています。
今回はNICの日本総代理店である鈴友株式会社さんにご協力を仰ぎながら、ちょっと詳しく説明しちゃいます!
◆高熱に強く、キズがつきにくい!セラコートハイテンプ
セラコートは大きくわけて2種類の方法で施工されます。常温乾燥させるセラコートハイテンプ、高温で焼付けるファイヤーアームズセラコート。まずは、常温乾燥させる高温に強いセラコートハイテンプから見て行きましょう。
セラコートハイテンプはハーレーダビッドソンやその他が使用するだけに、信頼あるコーティング材です。(画像は米国CerakoteのFacebookより)ハーレーの採用試験は過酷で、真っ赤になるまで熱したコーティング済素材をいきなり氷水につけるというもの!それをパスしたのはセラコートだけというのですからまさに選ばれしコーティング材ですね。
Black Velvet on these Harley pipes courtesy of Alpha Tactical – see more at www.CerakoteHighTemp.com/Gallery!
Posted by Cerakote Ceramic Coatings on 2015年4月10日
製品によって耐熱温度650℃、950℃、そして1200℃まで(!)。
高温に強い特製を生かし、車両パーツやバイクのマフラーなどにも使用されています。でも、熱に強いってどれくらい強いのでしょう?そんな疑問はこの実験画像を見れば解決できるはずです。耐熱セラコートハイテンプの放熱効果がちゃんとグラフになっております。勝手に放熱と謳っている製品と違って、実験検証したデータ結果を基に製品作りしているので、信頼度も◎!
鉄のロールパイプを使って内部にバーナーで熱し、内部温度と表面温度の差をデータ化したチャートです。
無加工のBereMetal(ベアメタル)とセラコート加工を施したものを10分高温で熱し続けた比較グラフが下記。外部パイプの表面温度に注目して頂きたいのですが、内部バーナー温度が930℃の場合、無加工のパイプの表面が700℃くらいなのに対してセラコート施工済が600℃くらいなので、その差約100℃!!なんの変哲もないパイプが表面コーティングでここまでの放熱クオリティを発揮するとは驚きですね。
溶剤にも強いので歯科医のセットアップに使用したり、汚れもおとしやすいのでアメリカでは落書き対策で地下鉄の壁にセラコートを施工するなんていう例も!
レストランの厨房や、キャンプ用品などでも効果を発揮しそうですね。今後、ますます用途が広がるのが楽しみな商品です。
◆米軍指定塗料は伊達じゃない!?セラコートFIREARM COATINGS
さて、お次は焼付けるタイプのセラコート。FIREARM COATINGSと呼ばれるこのコーティング、セラコートハイテンプよりももっと凄いヤツなんです。キズに強いだけでなく腐食にも最強な効果を発揮します。なんと元々は米陸軍が採用していたもので、その後、2012年頃から米海兵隊が使用していたM45A1にコルト社が施したのもセラコートFIREARM COATINGS。コルト社がセラコートという名前を使って銃の販売を始めてから知名度もアップし、爆発的にセラコートの需要が高まりました。
ナイツ、ダニエルディフェンス、FNなど皆さんが知っているメーカーなどももちろん使用しています。2014年のショットショーからセラコートFIREARM COATINGSを施した銃が散見され始め、2015年のショットショーではセラコートFIREARM COATINGSを使用していないメーカーを探す方が難しいほどスタンダードなコーティング材として認知され、米軍でも指定塗料として活躍しています。
では、この焼付けタイプのセラコートFIREARM COATINGS、どんくらい凄いのでしょうか?セラコートの他にも、GUNKOTE(ガンコート)、DURACOAT(デュラコート)などといったコーティング商材がありますがそれらに比べてどう違うのでしょうか。
まずは腐食(サビ)に強いということ。こちらはコーティング材の塩害実験動画です。
[youtube width=”580″ height=”344″]https://youtu.be/YlUwOR4Tq10[/youtube]
大まかに内容を説明しましょう!
不正などが起きないよう、通常の施工方法で販売されているメーカーの商品を集め、テストを行います。(形状が異なるのはそのためだとか!)
日本国内では3%の塩水+常温での腐食テストが行われるのが一般的ですがコチラの動画はなんと5%の塩水+60℃という過酷な状況での塩害試験。
他社製品がどんどんかわいそうな姿になっていっても、セラコートFIREARM COATINGSはこの通り、奇麗な黒光りをキープ!
この差、圧倒的じゃないか!2位との差が1862時間という脅威の一人勝ち。
その理由は、使用しているセラミックの種類(企業秘密!)とその密着性の高さ。密着度はコーティング材の中でも最高値で、おりまげても皺ができたりはがれたりしません。密着度が高いからさびもつき難い(=塗料の下に水などが入り込みにくい)というのがカラクリです。とはいっても決して厚塗りではなく、25ミクロン(1ミクロン=1mの1/1000)程度の塗装でこの効果を発揮するというのだから恐れ入ります。
そしてキズつきにくさも天下一品。他社コーティング材との摩耗比較実験の動画をみればその凄さがわかります。
[youtube width=”580″ height=”344″]https://youtu.be/ksj-XJzVQik?list=PLc-LS1ClosK73LNAoAVR4ZDeuWPK1AIEm[/youtube]
プラスチック樹脂であるESSのアイウェアにもセラコート!プラ、木材、FRPなどの樹脂系統など普通なら焼付けが難しいものも、セラコートの場合は低温焼付けが可能なので、施工OK!
◆セラコート商品を見たい!セラコートについてもっと知りたい!
さて、ここまでセラコート商品の凄さを力説(?)してきましたが、そうなると実物を見てみたくなるのが人情というもの。
ご安心ください、鈴友株式会社さんではレースイベントなどにブースを出展することもあり、実際にセラコートを施したものを見る事や、商品について色々教えてもらう事が可能です。
つい先日、富士スピードウェイで行われたAMEFESにもMACHERIEさんのハーレーダビッドソン、ビューエルのエキパイ(エグゾストとマフラー)に高熱対応のセラコートでコーティングした参考商品と共にブースを出展していました。ちなみに写真の女性はセラコートのイメージガール、Mei(メイ)ちゃん。
ハーレーの全貌です。
そして、今週末5月10日に筑波サーキットで行われるマルチシリンダーバイクを堪能するイベント、2015 TASTE OF TSUKUBAにも鈴友株式会社さんの出展が決定しています。
バイクは男のロマン!ということで、レースイベントを楽しみつつ、驚愕のコーティング材、セラコートを見に行ってみてはいかがでしょうか?
そして、セラコートについて詳しく知りたい方は是非こちらもどうぞ!Facebookでは、鈴友株式会社のスタッフさんがセラコートについて丁寧に解説してくれます。
鈴友株式会社公式HPお知らせ
http://suzutomo.com/j/blog/
鈴友株式会社Facebookファンページ
https://www.facebook.com/SuzutomoCompanyLtd
セラコート関連Facebookファンページ
https://www.facebook.com/cerakotejapan
セラコートに関するQ&Aセラコートグループ
https://www.facebook.com/groups/cerakote/
ご自分の愛銃、愛車だけに留まらず、マイホームのメンテナンスやカスタマイズにも是非!
取材協力:鈴友株式会社
鈴友株式会社さんでは、セラコートだけでなくパウダーコーティングの施工も行っています。
他社との違いは6500色という豊富なカラーバリエーションとテクスチャー!
愛車や愛銃のコーティングだけでなく、カラーリングも相談できます。色や質感を混ぜることができるので事実上無限の色と質感が得られます!
プリズマティックパウダーコーティングの見本はこちらから。
http://www.prismaticpowders.com/Gallery/
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