今回のガンレビューは新製品じゃありません。
とはいえ、取り上げたのは「このレビュー記事ないの?」と聞かれることがいちばん多い、東京マルイの「RECCE RIFLE(レシーライフル)」です。
基本構造は「シュート&リコイルシステム」を内蔵する次世代電動ガンで、ベースになっているのはM4。
このレシーライフルはアメリカ海軍のSEALチームやNSWCが開発したSPR(スペシャルパーパスライフル)の一種という設定です。
DD(ダニエルディフェンス)正式ライセンスのライトレイルをデフォルトで装備し、アウターバレルは16インチと12インチの交換式となっているのが特徴といえるでしょう。
実射性能については何も問題ない次世代AR系ですが、その独特のルックスと扱いやすさはどうなのでしょうか。
今さらではありますが、人気のレシーライフルを取り上げてみましたのでどうぞ!
◎外観全景
写真は16インチバレルの状態。一般的なM4カービンよりほんのちょっとだけ長いバレルですが、手に持つ限りはほとんど差は感じません。
全体的にスラっと細身でAR系ならではのスマートさを実感できます。
次世代電動ガンなのでアッパー・ロワーのレシーバーはアルミ製。剛性感が高くガッシリと組み付けられたハンドガードとの相性も◎。
フロント・リアともアイアンサイトが付属しないので、そのままでは「狙えない」という珍しいエアガンでもあります。
◎次世代電動ガン レシーライフルのスペック
全長:845~920mm(16インチ時)
重さ:3.2kg(マガジン込み)
アウターバレル:16インチ・12インチ
インナーバレル:約315mm
装弾数:82/30発
初速:90.3m/s(0.2g弾の10発平均)
価格:64,800円(税別)
◎各部紹介
ハンドガード
ダニエルディフェンスのライトレイルを再現したハンドガードは10インチのレングス。
4面フルレイルながら細身でグリップ感はなかなかです。
横から見てキラリと光るガスチューブがポイントですね。
上下分割式ではないため、(あまり必要はありませんが)取り外すには前方からパイプ状のツールを差し込んでバレルナットを回す必要があります。
このバレルナットと外側の「耳」の部分のボルトで固定されています。
前から見るとこの細さ!
Lerue LTタイプのガスブロックがギリギリ収まっているという印象です。
「4面レイルのハンドガードは握りにくくて・・・」という人でも納得のスリムさだと思います。
上下左右の各面にはスロットのナンバリング入り。
にじまずシャープなナンバリングですが・・・
4面ともレイルスロットの側面にスプレーを外しちゃったようなニジミが・・・。
レーザー刻印の乱反射?
バレル
フラッシュハイダーは軽さがうれしいアルミ製の3プラグタイプ。
エッジもシャープでよくできています。
ショートバレルにするとこのように。
ガスブロックからフラッシュハイダーがダイレクトに生えているように見えます。
ノーマルM4の14.5インチより短く、CQB-Rの10.3インチより長いという絶妙なサイズです。
アウターバレルは下の写真のようにガスブロック〜フラッシュハイダー間が取り外しが可能。
4インチ(約10cm)分が着脱できるようになっています。ネジは14mmの逆ネジ。
ショートバレルでサプレッサーを付けてもカッコいいですね。
レシーバー
次世代AR(M4)でおなじみのアルミダイキャスト製のレシーバー。
刻印はミリタリー仕様のM4のものです。
グリップは一般的なA2タイプ。
ちょっと太めのグリップ内にはEG1000モーターが収まっています。
ダミーボルトは可動式。
チャージングハンドルを引いてHOP調整を行えるだけでなく、ピストンに連動して撃つたびに前後にピコピコと可動します。
アッパーとロワーの分解はピン1本で可能。
フロント側のピンを抜けば上下に分割できます。
インナーバレルは315mmでした。
で、なぜ上下をバラしてみたのかというと・・・
これを確認するため!
そう、ロワー側にガタ止めのスペーサー(樹脂製)が入っていました。
また、HOPチャンバーの抜けと回転防止のスペーサープレートもあり。
この点からして、最新ロットのもの(俗にいうR1ロワー)のようです。
バッファーチューブのネジ部も全周ネジになっているはずなので、使い込んでもガタが出る可能性は低いでしょう。決して安くはない次世代電動ガンだけに、こうした根本的な改良はありがたいところです。
ストック
SOPMOD M4と同じクレーンタイプのストック。6段階の伸縮式です。
バッファーチューブにはリコイルウェイトが入り、ストック部はバッテリースペース。
バットプレートを外してSOPMODバッテリーを差し込みます・・・が、最近では社外品のアダプタを使ってスリムタイプのリポバッテリーを使う人が多いようです。
マガジン
30連タイプで俗にいうSTANGマガジン。カラーはパーカー調のダークグレイです。
装弾数は82発ですが、中のスイッチを切り替えればリアルカウントの30発にすることも可能。どちらで使うかはお好みでどうぞ。
◎実射テスト
いつものように屋内でターゲットに撃ち込んでみました。
新品購入時から100発ほど撃ってHOPパッキンを大まかに慣らした状態ですが、アイアンサイトがないので適当なダットサイトを使っています。
結果は上の写真の通りで、ほぼセンターサークルに集弾しました。もっと時間をかけてダットサイトを合わせれば、より小さくまとめられるでしょう。
さすが天下のマルイ製。精度に関してはまったく問題ありません。
なお、今回は専用アダプタを使ってリポバッテリーで試射計測を行ったところ、初速は90〜91m/s、フルオートの発射サイクルは14〜15発。
もうちょっと撃ち込んで慣らせばあと1〜2発はサイクルが上がるかもしれません。
動作時にはリコイルもプルプルとくるので、撃った感触は非常にいいです。
◎オプション盛り付けの参考例
まずは16インチバレルの場合。
狙撃用ということなのでショートスコープを乗せてみました。
ただ、そこまで本格的な狙撃銃じゃないのでバイポッドまでは必要ないかもしれません(あってもおかしくはないです)。サプレッサーも似合いそうですね。
また、このスタイルでスナイピングに励むのであれば、偽装網を巻いたりスプレーで塗ったりしてもいいでしょう。
一方、こちらは12インチバレルの例。
小型ダットサイトにフォアグリップという取り回しに特化したセッティングです。
アイアンサイトはあえてナシで軽さ重視にしてみたので、サバゲではとても使いやすいと思います。
自分の周囲でもレシーライフルを実戦投入している人が何人かいますが、ほとんどこの12インチバレルの状態で使っています。
◎まとめ
改めていうまでもなく、扱いやすくてよく飛んでよく当たるという(ほぼ)パーフェクトともいえる電動ガンです。もちろん、好き嫌いはあるでしょうが、軽くて操作性のよいAR(M4)ベースだけあって、誰にでもオススメできます。
AR系はマガジンが小さくてかさばらないのも利点ですね。
そのうえ、アウターバレルを差し替えで短くできたり、豊富なレイルスロットで好きなオプションを搭載できるなどカスタマイズの要素もしっかりあります。
注意点としてはアイアンサイトが付属していないということと、特徴であるライトレイルの分解が大変ということくらいでしょうか。
ちょっと前までよく話題となっていた「レシーバーのガタ」「バッファーチューブが曲がる」といった次世代AR(M4)特有のトラブルは(現行ロットであれば)完全に解消されているようです。
電動ガンの中ではお値段がやや高め(次世代電動ガンではHK416Dと同じ)ですが、箱出しでいきなりサバゲで使えるという高い完成度が魅力。
ちょっと手にとって撃ってみれば誰にでも実感できますよ。
※レシーライフルのタンカラーモデルは生産終了となりました。現行品はブラックモデルになります。
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