久々の休日、朝からサバゲフィールドにやってきたとしましょう。
受付や準備などもろもろ済ませ、いざ今日初めてのゲーム開始・・・しかし、ナゼか不調の電動ガン。「え、なんで? 昨日の夜にチェックした時は・・・」。
いくら悔しがっても調子のおかしくなった電動ガンは勝手に直ったりしません。
本当にどうでもいいような軽いトラブルならガマンして1日押し切れるかもしれませんが「弾が出ない」レベルの問題だともうアウト。
仲間の電動ガンを借りたり、レンタルガンを使うハメになります。
ということで、今回はフィールドで直面する可能性のある「電動ガンのトラブル」についてまとめてみました。もちろん、余計なトラブルなどない方がいいに決まっていますが、不測の事態が起こった時の参考になればと思います。
◎バッテリーをつないでも動かない!
これはいくつかのパターンがありますが、まずは「完全にウンともスンともいわない」のか「モーターがカコッ!と動こうとして引っかかっている」のかを見極めましょう。
完全に動かない場合は断線やバッテリーコネクタの不調というケースがありえます。とりあえずモーターまで電気が達していないので、コネクタか配線、スイッチユニットあたりが原因でしょう。この場合はフィールでの修理は困難なので代替手段を考えることをオススメします。
ただ、ごくまれにモーターに接続する端子が外れているだけということもあるので、とりあえず最初はここを確認して下さい。AR(M4)系ならグリップエンドを外して、配線の端子がちゃんと差し込まれているか確認しましょう。
振動で抜けていることがままあります。
他にヒューズ切れという可能性も考慮しましょう。
配線がショートしたりムリな負荷がかかった場合、ヒューズが切れることで他へのダメージを押さえてくれます。切れたヒューズを新しいものに交換すれば戻りますが「ヒューズが切れた原因」を解消しないとまた切れちゃうので要注意。予備のヒューズに入れ替えたらしばらく試射を行ってチェックしてみましょう。
やっかいなのはモーターが(ちょびっとだけ)動くのにピストンが動いていない場合。
単に容量が尽きそうなバッテリーをつないだのであれば問題ありません。きちんと充電できているバッテリーに交換すればOKです。
しかし、フル充電のバッテリーをつないだのに動作しないとなると・・・。
最悪のパターンだとギアやピストンのラックが破損して、それをギアが噛み込んでしまったという状況が考えられます。
ギアが回転せず、逆転防止ラッチがあるので反対方向にも回らず、にっちもさっちもいかなくなってしまった状態で、分解してメカボックスを開けないとわかりません。突然撃てなくなって「ギュッ、ギュッ!」と詰まるような音がしたら、この破損ギアの噛み込みというケースが多いようです。
なお、この状態でトリガーを引き続けると、ヒューズが切れたりリポバッテリーが炎上する可能性があります。
チェックや試射を行う際はバッテリーを完全に収納せずむき出しにして、配線やコネクタが加熱していないか逐一チェックしましょう。
もしゲーム中にこうなってしまったら、むやみにトリガーを引かないように!
◎電動ガンは動くけどBB弾が出ない!
こんな症状、皆さんも経験したことありませんか?
原因として最も多いのがBB弾とマガジンの相性です。
BB弾の表面にはワックスがコーティングしてありますが、このワックスの性質やBB弾自体の硬さ・柔らかさ、マガジンスプリングの圧力、マガジン経路の形状、マガジンリップの強さなど、さまざまな要因によってBB弾が詰まるわけです。
特にスプリング給弾式マガジンでは、フル装弾に近いほどマガジンスプリングの圧力が強まり、また内部の経路が曲がりくねってきます。試射は「ちょっとだけBB弾を込めて撃つ」のではなく、「フル装弾のマガジンで撃つ」よう意識しておきましょう。
この症状を解消するには、BB弾を違うものにしたり、他のマガジンを使って確認してみるといった手間のかかる検証が必要になります。
カスタマイズで交換したフラッシュハイダーやサイレンサーが原因になることもあります。特に先端の穴が細いタイプのものはちょっと注意。
程度が軽ければBB弾が接触してあさっての方向へ飛んでいくだけで済みますが、場合によってはここでBB弾がナナメにつっかえて、そのまま次弾で押し込まれて詰まってしまうのです。
射撃時に銃口付近から変な金属音がしないか、弾道がいきなり曲がっていないかなどをチェックしましょう。ハイダーは電動ガンに関しては完全に飾りなので、もし当たっているようなら取っ払っても問題ありません。
場合によってはメカボックス内部が原因ということも考えられます。
よくあるのがタペットプレートの破損。モーターやピストンが動いても、それに連動してBB弾をチャンバーに送り込むノズルが動かなければBB弾は出ません。
セクターギアとノズルを連動させるのが樹脂製のタペットプレートで、これがしなりながら前後に動いてチャンバーにBB弾を押し込みます。つまりここが折れるとアウトです。
マガジンを外して空撃ちしてみて、ノズルがピコピコと前後に動いていなければ原因はココ。メカボックスをバラさないと交換できないので、フィールドでの修理は諦めましょう。
他にも社外製のマガジンがキッチリはまらず、マガジンキャッチはロックしているのにBB弾が送られないという症状もごくまれにあるようです。
◎BB弾は出るけど・・・初速が出ない、飛ばない!
電動ガン自体は動作する、BB弾は出るのに全然飛ばない、というケース。これもいくつかパターンがあります。
まずこの季節で多いのは、寒さで電動ガンが冷えきってしまった場合。ゴムパッキンが硬くなってHOPがかからなくなったり、弾づまりが発生します。同時にグリスも硬くなるのでギアやピストンのあたりで抵抗になって動作が重くなることも。
フィールドへはクルマで向かう人がほとんどでしょうが、電動ガンはトランクではなく空調が効いてる後部座席など車内に置いて、冷えないようにして移動するのがオススメです。
合わせてバッテリーも冷たくなっていると電圧が上がらず、フル充電なのに動かないことがあります。冷却はニッケル水素だと絶対NG、リポでもなるべく冷やさないように注意しましょう。
他の原因としては内部のエアロス。
よく耳にするのがピストンヘッドのOリングが切れてしまうというケース。初速が40m/sとかしか出ていなかったら原因はだいたいこれでしょう。
これもメカボックスを開けないと直せないため、ムリにいじらずその電動ガンの使用を諦めた方が得策です。
また、多弾数マガジンではHOPチャンバーとマガジンの刺さり具合で稀にエア漏れする可能性もあります。まず最初に他のマガジンを入れて確認してみてください。
ここまで極端な初速低下でなく、せいぜい1~2割の低下といった場合は、そのBB弾が合っていない可能性があります。直径や表面のザラつき具合などいつもと違うBB弾や変質・変形したバイオ弾を撃つと初速が低下したり弾道が散る症状が出やすいのです。HOPやスコープの調整もイチからやり直してもダメなら、そのBB弾は使わないほうがいいでしょう。
おおざっぱにいって、電動ガンが使用不能になるレベルのトラブルと解決策はこんな感じでしょうか。
これらの問題を防ぐには、前日の準備段階での試射やチェックが必須。ここでちゃんと動くことを確認しておけば、上記の問題はほとんど回避できるはずです。
もちろん、フル充電のバッテリーと持っていくBB弾をフル装弾したマガジンを使ってチェックするのが鉄則です。
そして弾が出ないという問題を解決するためには、メカボックスをバラすレベルの本格的な修理が必要になることも多々あります。
フィールドのセフティでここまで分解するのは大変ですし、そもそも交換部品を用意していないこともあるでしょう。
自分で分解組み立てができれば問題ありませんが、元通りに組み上げる自信がない人やメカに弱い人は、購入したショップなどに相談するなりメーカー修理に出しましょう。
サバゲに限ったことではありませんが、事前の準備とチェックは本当に大事なのですよ。
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