東京マルイ製を始めとした電動ガン、皆さんサバゲで使っていますよね。
最初の1丁はショップで新品を購入した人がほとんどだと思いますが、しばらくサバゲをやっていると仲間から「◯◯の△△、中古だけどいらない?」というお誘いを受けることもしばしば。また、中古品をショップで見つけて「あぁ、この△△が安い!」と突発的に欲しくなってしまうことも(よく)あるかもしれません。
でも、「正直、電動ガンの中古品ってどうなの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
そんなわけで今回は「正しい中古電動ガンの見分け方」をお送りします。
ただし最初にいっておきます。「これから始める初心者が、最初の1丁として中古電動ガンを選ぶのはリスクが大きすぎる」ということを!
多少の経験があってこれから軍備拡張を考えていたり、コレクションとして欲しいという人であれば、いくつかのチェックポイントを知っておいてソンはありませんよ。
チェックポイント01:外観のチェック
まずは外観をよーく見ましょう。
多少の使用痕があってもキレイな状態であれば、中身も比例して状態がいいことが多いからです。
逆にホコリや泥汚れが凹部に詰まっているような状態だと、それ相応の荒っぽい使い方をされていた可能性があります。
もう1つ。本体のネジもチェック。
M4(AR)ならマガジンキャッチ、AKならセレクターレバーの押さえなど、「分解するとキズが入る部分」を見て下さい。これで「バラされたことのない」状態か「頻繁に分解していた」か分かります。
どっちがいいとは一概にいえませんが、分解組み立てに自信がない人は、なるべく分解された形跡のない手付かずの電動ガンを選ぶのがいいと思います。
チェックポイント02:動作確認
電動ガンなので動かないとお話になりません。バッテリーをつないで動作を確認するのは必須です。
ただ、単に数発空撃ちして「はい、動きますね」では不十分。
まずはセミオートで数発撃ってみましょう。BB弾を入れて実射すると状態がよく分かります。
この時チェックするのは以下のポイント。
初速はどれくらい出ているか
ギャリギャリと異音がしないか
トリガーのレスポンスが鈍くないか
やたら甲高い発射音がしないか
それぞれ説明すると「初速」は東京マルイのスタンダード電動ガンなら85m/s前後、次世代電動ガンなら90m/sが新品時の目安。
バレル長によって変わりますが、1割以上低下していたらメインスプリングを交換する必要があります。
「ギャリギャリという異音」は、グリス切れによるギアの摩耗かモーター位置のズレが考えられます。
ギアからの異音の場合は交換が必要ですが、モーター位置による異音ならグリップ底部のネジで調整可能。しかし、モーター位置が適正じゃない位置でしばらく使われていた場合、モーターに付いているピニオンギアが摩耗している可能性もあります。
「トリガーレスポンスの悪化」はスイッチの電極が焼けている可能性があり。メカボックスを開けてスイッチユニットを交換しないと元通りになりません。
同時に「こうなるまで使い込まれた」ということにもなり、他の部分にもよくない影響が出ているかもしれません。
「甲高い発射音」は強いスプリングや金属製のピストンヘッドが入っている可能性があります。初速はアップしますがメカボックスが割れるなど耐久性を犠牲にしていることもあるのであまりオススメはしません。
まずはセミオートでこのあたりをチェックしましょう。
次にフルオートでの確認。
この時は「発射サイクルが低くないか」「真横やひっくり返してもサイクルが変わらないか」をチェックして下さい。
これらのチェックで 「?」 と思うような個体はメカボックス内の潤滑状態(グリスなど)が適正でない状態の可能性が高いです(どこかしら負荷がかかっている)。
チェックポイント03:カスタムパーツの状態
外観に関して、ストックやグリップといった外装パーツが交換されている場合はそれほど問題ありません。ただ、各自好みがあるので、おいおい自分で交換する可能性はあります。
で、ここで見るべきはもうちょっと細かい部分。
例えば、バッテリー端子が2Pコネクタになっていた場合、従来のタミヤコネクタのバッテリーはつながりません。
ただ、リポバッテリーを使うのなら抵抗になりにくい2P端子の方が向いています。本格的にリポ化を考えている場合は、むしろ2P端子に交換された電動ガンの方が好ましい場合もあります。
また、外装パーツを加工して取り付けている場合、パーツではなく本体側を削って当て込んでいることがあります。
特にストックは根元に力がかかるため、不用意な加工を施して耐久性がガタ落ちになっていることがあるかもしれません。
ハンドガードが社外品になっている場合は、本来そこに入れるべきサイズのバッテリーが入らなくなっている可能性があります。
場合によっては後方配線に引き直されていたり、PEQで外付けになっているかもしれません。これも好みがありますが要チェックです。
他にも重いバイポッドやアンダーバレルグレネード(M203など)を取り付けていた場合はアッパーやアウターの取り付け部にガタが発生しているかもしれません。
AR(M4)系ならバレルナットの増し締めによってガタを解消できる可能性があります。
メカボックスは分解調整で復活できますが、外装、特にレシーバーはまるまる交換しないと復調できない(ことが多い)ので要注意です。
チェックポイント04:実射確認
もし知人から譲ってもらう電動ガンをフィールドやレンジで撃つことができれば、かなりのレベルまで確認ができます。
まずはHOP調整の具合とHOPパッキンのヘタリ具合。
HOPを調整しながらロングレンジで撃ってみて、きちんとHOPがかかるかを確認しましょう。
また、弾道が左右にブレていないかも要チェック。無改造のノーマル電動ガンで左右どちらかに散る場合はバレルが曲がっている可能性があります。
合わせて遠距離での集弾性も見ておきたいところ。基本的に左右に散るのはチャンバーやバレルのガタ、上下に散るのはHOPと初速の不安定さが原因です。
中古電動ガンリフレッシュのポイント
さて、上記のチェックポイントを確認して問題ないと判断して、お買得価格で中古電動ガンを入手したとします。
できればそのまま使わず、最低限手を入れてから実戦に投入しましょう。
ぜひ交換しておきたいのは「HOPパッキン」。マルイ製の新品がマストです。
そしてその際、インナーバレルを必ずクリーニングしましょう。
チャンバーやパッキンを取り外してアルコールやパーツクリーナーを使い、ティッシュとクリーニングロッドでキレイにします。BB弾表面のワックスやホコリの付着があるはずなので、なるべく時間をかけて徹底的にやりましょう。
もしメカボックスまで分解できるのであれば、内部清掃とグリスアップはしておきたいところ。ギアやピストン、軸受けの磨耗や変形もチェックしておくと状態の把握と今後の改修プランに役立ちます。
余裕があれば、スイッチユニットやモーター、軸受けとメインスプリングを思い切って新品に交換しちゃいましょう。これで内部に関してはほぼ完全に生き返ります(メカボックス自体が歪んでいる場合を除く)。
外装については、ざっと拭いておけばいいでしょう。
濡らしてよく絞ったウェスで十分ですが、細かいミゾに土ぼこりが詰まっているようなら、いらない歯ブラシなどを使います。
以上が中古電動ガンを選ぶ時のチェックポイントと、入手後にやったほうがいいリフレッシュ作業の概要です。
電動ガンは電気製品であり、それなりのメンテナンスが必要という性質上、中古品はオススメしにくい面があるのは確かですが、来歴が分かっている知り合いからの調達であればそれほど問題はないでしょう。また、ショップで扱う中古品も、売り物である以上それなりのチェックを受けているはず。
イザという時に修理のアテがあるか、あるいは自分で何とかできそうなら、中古電動ガンでも気軽にチャレンジできますね。
もちろん、新品で問題なく使えるメインウエポンがちゃんとあっての話です。
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