【特別連載:リゾートサバゲ001】伊豆諸島屈指のリゾート島でサバゲーと観光をミックスした取り組みがスタート!

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景勝地としてだけでなくサーフスポットとしても有名な羽伏浦海岸

皆さんは、新島(にいじま)をご存知ですか?

伊豆諸島にある島の1つで、新島と式根島の2つの島で東京都新島村を構成しています。
人口は2,888人(新島・2,345人/式根島・543人)
ちなみに新島と式根島は連絡船で10分ほどで行き来できる位置関係となっています。

新島への交通手段は、調布飛行場(東京)から飛行機で約30分竹芝桟橋(東京)から高速船で最短2時間30分大型船で約10時間30分下田港(静岡)から客船で2時間40分と、旅のスタイルによってたくさんの選択肢から選ぶことができます。

アラフォー以上の方なら、離島ブームで一世を風靡した!とか、若い男女の出会いの島!といったイメージを持つかと思います。
そしてサーフィンをする方なら、日本で本格的なサーフィンが楽しめる有名スポットだよ!
そんな感想を抱くでしょう。

現在でも、キレイな海を求めて、毎年夏場になると多くの観光客が訪れるそうです。
そのため、交通手段である船や飛行機も、2ヶ月前から予約が埋まるほどだとか。

写真は式根島の神引展望台からの景色

写真は式根島の神引展望台からの景色

しかし、新島に住む島民の方々はここ10年来危機感を抱いていました。
観光や娯楽の多様化、不景気による観光客の減少。
さらには島民の高齢化と出生率の低下による人口減少問題。
これまで観光客の受け皿となっていた民宿や飲食店の経営者の人たちも高齢により、お店をたたむこともちらほら。

このままではまずい!

次代の島を担う人たちの間でそうした思いはどんどん強くなっていきました。

自分たちが住む島をなんとかしたい!
島に来てくれれば気に入ってくれる人も多いはず!

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新島村商工会

そうした思いを持つ人の中に今回、ご紹介する新島村商工会下井勝博さんがいました。
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ちなみに商工会とは、地域の商業、工業の改善と発展を目的として活動する団体。

地元の商工業者からなる会員の経営改善に助言したり、地域の活性化を目標にした地域振興事業、労災保健や雇用保険などの各種受託事業を担っています。

そんな新島村商工会に勤める下井さんは現在45歳
島に来て約15年。実は島出身というわけではありません。
もともとはスキューバダイビング好きでキレイな海のある新島&式根島に学生時代からよく来ていたのですが、その後、結婚し子供を育てる環境が良い式根島に住み始め、新島村商工会で働き始めたのです。

下井さんは、青春期にサバゲーにはまり、チームに入っていたというサバゲー歴の持ち主。当時は第一次サバゲーブームと言える1980年代の頃で、エアガンにホップ機能がまだない時代でした。

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昨年の9月のテストゲームでの下井さん

その後、就職したり、島に移り住んだりでしばらくはサバゲーから距離を置いていたものの、昨年、商工会の話し合いの中で「サバゲーって楽しそうだよね?」と話題になった際に、「俺、昔やってたよ!というか島でまず1回やってみない?」ということで、早速プロジェクトが始動。

行政に交渉したところ、島の特産品であるコーガ石の採掘場跡地が休眠状態だったので、そこを使ってはどうかと、瞬く間にサバゲーフィールドが決定。
そして商工会が中心となり、「新島スポーツサバイバルゲームクラブ」を発足させ、昨年9月にテスト的に千葉大学サバイバルゲーム部を招き、島の有志とともに採石場跡地でゲーム開催したそうです。

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昨年9月に行われた採石場跡地でのテストゲームでの集合写真

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そして12月14日、1月4日に2回の定例会を開催、直近では3月7日(土)に3回目の定例会イベントを開催予定。そして6月には大規模なゲームの開催に向けて動きだしているそうです。

そんな下井さんが目指すところは、サバゲーを介した村おこし。
風光明媚な新島・式根島を堪能してもらうためにも宿泊を前提とした、“サバゲー+綺麗な海+温泉+島グルメ”を堪能してもらう「リゾートサバゲー」を定着させて、島の活性化を図りたいという思いがあるといいます。

古代ギリシャをモチーフにした建物が印象的な湯の浜露天温泉

新島にある古代ギリシャをモチーフにした建物が印象的な湯の浜露天温泉

式根島の海を眺めながら温泉を楽しめる松が下雅湯

式根島の海を眺めながら温泉を楽しめる松が下雅湯

現段階では、一定の間隔で定例会を開き、フィールドとイベントの認知を広げ、ゆくゆくは200人規模の定例会を開催することが大きな目標だと、下井さんはいいます。
ちなみに200人規模なら、東海汽船をチャーターできるようで、サバゲーマー専用の船便の実現も可能になるそうです。
もちろん定例会のみならず、一般的な有料フィールドのように貸切予約なども受け付けており、問い合わせは随時募集中。

島民からの反対はなかったのか?

そこまで話を聞いて編集部が気になったのは、反対する者がいなかったのかということ?
下井さんいわく「実は新島には防衛省のミサイル試射場があるので、毎年、決まった時期になると迷彩服を着た人たちが大量に出入りするので、迷彩服を着た人には慣れているんですよ(笑)」とのこと。
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もちろんそれだけではなく、島の人たちに本当の意味での理解を得るために安全面での注意事項やサバゲーをする上でのマナーやルールを明文化。
「サバゲーをスポーツとしてとらえて、ルールやマナー、安全管理の徹底はきちんとしています」と語っていました。
みんなが楽しく、安全に、気持ちよく遊べるような環境づくりに力を注いでいるといいます。
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実際、興味を持った島の高校生は、親に同意書を書いてもらい、ボーイズのエアガンを片手にゲームに参加したところ、すっかりハマったそうです。
外部の人にたのしんでもらうには、まず島の人にも楽しんでもらいたい!そんな思いもあるようです。

12月に行った定例会での集合写真

12月に行った定例会での集合写真

今後は、外部からのお客さんを招きつつ、島のサバゲー人口増加も目指していきたいとか。

将来的には島のサバゲーマーから構成された精鋭チーム対観光サバゲーマーなんて、イベント要素たっぷりなゲームが行われることもあるかもしれません。

定例会やフィールドに関する問い合わせ先:
新島村商工会
電話:04992-5-1167
Web:http://niijima.or.jp/shokokai

新島スポーツサバイバルゲームクラブ
電話:04992-5-0152(小久保自動車内)
Web:http://niijima.or.jp/sabag/

第二回「絶景&うまいものだらけで風情たっぷりな新島リゾートサバゲー探訪記」へ続く

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横須賀 敦史

1978年生まれ。酒(ウィスキー&ラム)とプロレスとバカ映画をこよなく愛す中年男子。サバゲーでは、ついつい前に出たくなり、わりとソッコーでヒットされてしまうのであまり戦力にならない。記者歴は丸13年(2014年現在)で、撮影と執筆担当。取材に行くのが三度の飯と同じくらい好き。学生時代は戦場カメラマンになりたかったが、「サバゲーを撮る」という、とっても安全かつピースフルな形で夢を叶えた。

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