日本でMAGPUL・MASADAとして知られているライフルはMagpulが開発したプロトタイプのこと。試作銃の呼称がMASADAでした。
しかし、Magpulは銃器の生産設備を持たないので形になった段階で製造権を売却。プロトタイプの製造権と今後の開発権利を購入したのがBushmaster社で、「ACR(Adaptive Combat Rifle)」という名前で商品化しました。
そして系列会社のRemington Defenceでも、ちょっとだけ仕様が違うACRを製造中というのが現在の状況。
つまり、MASADAは元となった銃の名前で、アメリカで現在販売されているのはACR。よく似ていますが、細部が微妙に違っています。
今回は会場内で展示されていた上記2社のACRを比較してみました。
また、ACRにそっくりなRADOMのMSBSも合わせて紹介します。
BUSHMASTER ACR
ブッシュマスターが製造するACRは民間用のセミオートバージョンのみ。
写真はACR DMR (DESIGNATED MARKSMAN RIFLE)で、調整式の固定ストック(MagpulのPRS)と18インチバレル、ガイズリーのマッチトリガーを備える上級バージョンに当たります。
短いレイルハンドガードでガスピストンが丸見えなのがおもしろいですね。
こちらはACR Enhanced。
こちらもレイルハンドガードを装着したACRで、エアガン化されているMASADAに極めて近いルックスです。
バレルは16.5インチで伸縮式のフォールディングストックを装備しています。
ハンドガードの上部と一体のアッパーはアルミ合金、ロワーはポリマー製。
内部機構はMASADAの頃からほとんど変わらないショートストロークガスピストン方式です。また、内部構造は既存銃器で実証されたシステムを多数取り入れています。
例えば・・・。
作動方式:AR18方式のガスピストン
一体型アッパー:FN SCAR
フォールディングストック:FN SCAR
ポリマーフレームの構造:H&K G36
トリガーユニット:H&K G3
撃発装置:M16・AR系
マガジン:AR用STANGマガジン
というように「枯れた技術のイイトコ取り」がポイント。
ただ、ACRの価格は約2,800USドル前後。かなりお高いです。
Remington Defence ACR
こちらはRemington Defence が軍・LE用にラインナップしているセミ・フルオートバージョンのACR。写真は10.5インチバレルのショートバージョンです。
ハンドガードはレミントンR5タイプのモジュラーレイル式で、ストックはフォールディングタイプ、マズルデバイスはAACのブラックアウトという構成。
今回展示されていた個体では一体型ではなくA2タイプのピストルグリップがついていました。
R5タイプのハンドガードはガスピストンまでカバー。内部先端付近の内側に遮熱板があるのが分かります。
必要な部分に最低限のレイルスロットを装着するハンドガードですね。
このACRを持った第一印象はブッシュマスター製と同じく「あれ、ずいぶん軽い?」というもの。外形が細いナローバレルだからでしょうか。
構えてみるとグリップの太さ以外はほぼエアガンのMASADAと同じ印象でした。
RADOM MSBS-5.56
MASADAでもACRでもなく、ポーランドのラドム製のアサルトライフルがMSBS。
見ての通りACRによく似ているのでついでに混ぜてみました。
パッと見でもよく見ても、実にそっくり。
ただ、重さは3.7kgあるので、手に取るとズッシリきました。ACRでアルミ製のパーツが一部スチールだったりするのかもしれません(未確認ですスイマセン)。
なお、MSBSにはブルパップバージョンもあり両機種合わせてポーランド軍の次期主力小銃としてテスト中だそうです。
こんな感じで、今回はブッシュマスターとレミントンディフェンスのACRをまとめてみましたが、いかがでしょうか。
アメリカではその価格のためかイマイチ売れてないようですが、日本ではMASADAの電動ガンが人気ですね。PTSのMASADAは絶版ですが、まだ探せば在庫はあるようです。
[amazonjs asin=”B00B481RR2″ locale=”JP” title=”MAGPUL PTS 電動ガン MASADA ストリームラインバージョン DE 【スプリング交換弾速調整済】 《対象年齢18歳以上》”]