さばなび編集部では今まで様々な「タフネス」「防塵防水」なスマートフォンや、スマートフォンケース/バンパーを紹介してきました。
タフネスで頑丈な端末やケースは、いかなる環境でも本体を守ってくれる…そんな商品の殆どに記載されているのが「ミルスペック」。しかし、何をどうしたら「ミルスペック」なのか、果たして「ミルスペック」と記載されているだけで安心できるのか?
今回はスマートフォンやケース等に記載されいている「ミルスペック」について解説していきます。
【スマートフォンなどで示されるミルスペックとは?】
スマートフォンやケースに表記されているミルスペックの殆どは、アメリカの国防総省が定めた「MIL-STD-810」の各項目に準拠した試験項目の幾つかにクリアした物を指します。MIL-STD-810Gの規格書はPDF形式で公開されており、誰でも無償で入手する事ができます。
メーカー独自の試験よりも、様々なメーカーに採用されているこの試験項目にクリアした商品は、信頼性や安心感が高いですね。
【MIL-STD-810とは?】
MIL-STD-810Gの主な試験項目は「振動」「落下」「衝撃」「粉塵」「湿度」「高度」「高温」「低温」「温度変化」です。試験内容は以下を参照してください。
■MIL-STD-810Gの主なテスト内容 振動 車両による1,600kmの陸上輸送に相当する振動を与える 落下 76cmの高さから、26方向(各面、角、辺)にて厚さ2インチの合板上に落下させる 衝撃 1軸1方向あたり3回(合計18回)の衝撃を与える 粉塵 吹き付ける塵に6時間晒す 湿度 湿度95%の環境に10日間晒す 高度 高度4570mでの操作を再現する 高温 動作時60℃、非動作時71℃の高温環境に晒す 低温 動作時-28.89℃、非動作時-51℃の低温環境に晒す 温度変化 1分あたり10℃を超える急激なペースで温度変化させる
MIL-STD-810Gは全ての試験項目をクリアする必要はない為、多くの商品は「ミルスペックのXX項目の試験をクリア」と記載されています。
参考に、Samsung GALAXY S5 ACTIVEは18項目をクリア、京セラ Torque G01/SKT-01 は11項目をクリアと記載されています。
※参照元:amazon.co.jp
しかし、どの試験の何にクリアしたかなどの内容を明確にする義務がないので、一部のミルスペックケースなどにはその記載がない事もあります。
「MIL-STD-810Gの試験を行い、幾つかの項目をクリアした」というだけで、ミルスペック対応商品として世の中に登場してくる場合もあります。
その事などから「ミルスペック対応商品=全ての分野に対しての品質保証ではない」のです。
ご注意を。
【ミルスペック対応商品を購入する際に気をつけたい事】
ミルスペック対応商品並み、またはそれ以上のスペックを誇る物で、会社方針やブランド方針によりあえてミルスペックを名乗らない商品も存在ます。つまり、ミルスペックが最大級のタフネス性能を誇る仕様、という訳ではなく、一定の環境におけるタフネスさの性能を表す基準として捉えるのが適切と言えます。
ミルスペック対応商品を購入する際はご自身の使用目的に応じて、どの様な試験項目が行われたか、どの様な項目に強い製品なのかを確認する必要があります。(よく落としたりする場合は、振動、落下、衝撃の項目などが記載されているか)
なるべく試験内容が明確にされている物、または口コミが多く評判が良い物をオススメします。
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