今回のエアガンレビューもカスタムARです。
しかも、メジャーメーカーであるDANIEL DEFENSE(ダニエルディフェンス)の人気のコンプリートガン、DDM4の正規ライセンス取得品!
SOCOMGEARの「DD MFR(12inch)」です。
この電動ガンの発売は数年前ですが、国内ではあまり見かけません(Madbull製ハンドガードの単品売りは時々ありますが)。
最近流行のシンプルでスリックなハンドガードは、DD(DANIEL DEFENSEの略)の「MFR(Modular Float Rail)」。
DDでは数年前からラインナップしていますが、先見の明がありますね。
2014年1月に開催されたSHOTSHOWでも展示されていました。
現在は「DDM4v7」という商品名です。
グリップやストック、レシーバーは新型になっていますがMFRハンドガードは健在。
人によっては「シンプル過ぎて・・・」と感じる人もいるかもしれませんが、実際は軽くて握りやすくて好印象でした。価格も1,559USドルとコンプリートのカスタムARにしてはお買い得です。
さて、SOCOMGEARの電動ガンはどうなっているのでしょうか。
◎外観
MFRは12インチのバージョンでMadbull製。他に7インチと9インチのモデルがラインナップされています。アウターバレルは14.5インチなので、ミリタリーなM4と同じ長さで取り回しはそこそこコンパクト。
上下レシーバーはアルミ製です。
ストックはクレーンタイプ。F/Rサイトは付属しません。
まぁ、どうせ光学機器を乗せちゃうから問題ないといえばないのですが、ちょっと寂しいかも。
実銃のDDM4v7では16インチバレルが基本となります。
ちょっと突き出たバレルが長く見えてしまいますね。
電動ガンのDD MFRはなかなかバランスのいいシルエットだと思います。
◎DD MFR Model (12inch)のスペック
全長:800~880mm
重さ:2.7kg(バッテリー含まず)
アウターバレル:14.5インチ
インナーバレル:360mm
装弾数:300発(多弾数マガジン)
バッテリー:バッファーチューブ内に収納
価格:320USドル(香港での現地価格)
◎ハンドガード
最大の特徴ともいえるMFRハンドガードはアルミ製で12インチ。塗装ではなくハードアナダイズド仕上げだそうで、このあたりは実物と同様です。
放熱口兼レイル追加用のスロットが全周にあります。
円筒部の直径は約45mm。スムーズな表面でとても握りやすいです。小柄な女性でも力をかけて握れるでしょう。ただ、レイルスロットの角がピンピンで指先を切りそうで・・・。実物は微妙に角を落としてあるので、グッと握り込んでも痛くないんですよね。
固定は専用バレルナット+取り付けリングへのネジ止め。
ナナメのイモネジでバレルナットに取り付け用リングを留め、そこへ平ネジでハンドガードを固定するというしくみになっています。
◎マズル
ミリタリーM4のステップドバレルの先端にはA2タイプのフラッシュハイダーを装着。ネジは14mmCCWでしたが、今回のサンプルでは瞬間接着剤でガッチガチに固定されていました。ヒートガンでかなり熱してやっと取れるというレベル。
◎オプションレイル
アルミ製の7スロット増設レイルが3枚付属します。
これはMFR専用らしく、KeyModやM-LOKには装着できませんでした。
◎レシーバー
上下レシーバーはアルミ製。気になるロワーの刻印はちゃんとしています。数年前の旧タイプになってしまいますが、これはこれでいいですね。
でも、実銃では白いレーザー刻印じゃなくて彫り文字だったような・・・?
エジェクションポート側は一般的なARと変わりません。セフティ/セレクターはアンビではなく、マガジンキャッチやボルトキャッチも片側のみ。ハンマーピンとフルオートシアピンはモールドのみのダミーでした。
うーん、このメタルレシーバーはどこかで見たことあるぞ・・・?
グリップは何の変哲のないA2グリップです。
そして妙に明るいグレーが気になるエジェクションポート。
なんか文字が入ってます。黒くて普通の文字ナシでよかったのに・・・。
ダミーボルトはホールドオープンでき、ボルトキャッチで前進します。
もう1つ、気になる点。
アッパーとMFRの段差はこのくらい。おおよそ0.2~0.3mmくらいです。
個人的には許容範囲だと思いますが、気になる人はとことん気になっちゃうので判定は難しいところですね。
◎ストック
クレーンタイプが付属。バッファーチューブとのクリアランスは悪くなく、スムーズにスライドできます。
このクレーンタイプのストックは外すのがラクで使い勝手がいいです。
バッテリーはバッファーチューブに入れます。
奥の方にはスペーサーがあるので800mAhの一番小さいリポバッテリーがピッタリ。1,400mAhのスティックリポも入りますが、ストックを最短まで縮められなくなるので要注意です。
エンドプレートとキャッスルナットも明るいグレー。
気になっちゃう人、いますよねー。
そんな人は塗るなり交換するなりしてあげましょう。
◎マガジン
多弾数の300連が付属していました。
ロワーのマガジンハウジングにはマルイ純正やPTSのPMAGなどがスムーズに入ります。マガジンの互換性は問題ありません。
◎分解と調整
後方配線なのでフロントのテイクダウンピンを抜くだけで、ここまで一瞬でバラせます。
インナーバレルは360mm、MadbullのBLACK PYTHON ver.2(アルミ製、6.03mm)が入っていました。
特徴的なバレルナットは二重構造。
MFRは写真で手に持っている外側のリングに固定します。
で、ハンドガードを外すと驚きの中身が。
ガスブロックとガスチューブがありません!
まぁ、MFRのスロットからはほとんど見えないので問題ないということでしょうか。
※オススメの改修ポイント
今回のDD MFRのサンプルでは、アウターバレルはちょっとガタがありました。これに限ったハナシではないのですが、最近増えている2ピースバレルは、バレルと差し込み部の接合部でグラグラする可能性があります。固定用のイモネジの増し締めだけでは解消できないことも・・・。
そんな時はバレルをいったん抜いて脱脂し、エポキシ接着剤で固定してしまうのがオススメ。固定用イモネジもネジロックを塗って締め込みましょう。
よっぽど重いサプレッサーを付けて振り回さない限りガチっと固定してくれるので、アルミバレルでもかなりの剛性感が得られます。
さて、メカボックスについて。
見ての通りWE製です。あぁー、やっぱりそうかぁ。
品質がよく、メタル軸受けの固定やシムも(ほとんど)問題ありません。
ちなみにセフティをONにするたびに逆転防止ラッチが解除されるのは利点ですね。
グリスでギタギタということはありませんでしたが、オイルが多めに塗られていてスキマから滲んできます。拭き取ってグリスを塗っておきましょう。
メインスプリングは国産のM80相当品に交換したところ、初速が82~84m/sで安定しました(M90だと95~97m/sでした)。HOPパッキンやチャンバーも問題なさそうだったのでデフォルトのままです。
全体的にメカボの分解・調整・組み上げは、高剛性のメカボのおかげで簡単だと思います。
◎実射確認
いつものように室内射撃ですがグルーピングはナカナカのもの。メカボックスからの異音もほとんどなく、安定した実射性能を発揮しました(サイトが付属していないので適当なダットサイトを使用)。
ここからモーターやHOPパッキンを国産品に交換すれば、さらに底上げできそうな予感がしますね。基本となるWEの電動ガンはかなりデキがいいので、いろいろとイジりがいがあります。
◎プチカスタマイズ
ARといえばカスタマイズ! いつものごとく手元にあったアクセサリを盛ってみました。
スコープはマルイの旧ショートスコープ+ナイツ風オフセットマウント、ストックはPTSのMOE、グリップはあえてデフォルトのA2タイプのまま。実は最近、「A2グリップってすごくプロっぽいのでは?」と思うことが多々あるからです。
フラッシュハイダーもあえてA2ハイダーのままですが、エアガン用の最新のDDハイダーがあればそれにしたかったかも。
ライトはHaley stのマウントにINFORCEを組み合わせてみました。
ライトとマウントの組み合わせはBCMのJackCarbineのパクリですが、めちゃくちゃ使いやすいのでお気に入り。
F/RサイトはAmoebaに付属していたプラ製のTROYタイプ。スコープがあれば飾りなので軽さ優先です。
ライトは反対側にセットしてこんなパターンもいいかと思います。
左手の保持位置が自由にできるMFRなので、AFGはいらないかもしれませんね。
◎まとめ
電動ガンとしてのベースはWEのものなので、品質は問題ありません。
一番のウリであるMFRもMadbull製でよくできています。
となると、外観も実射性能もいいよ!という結論に!
確かにレシーバーは白刻印ですが、逆にちょっと離れた位置から誰が見てもDD製と分かります。他にはないMFRに至っては間違いようもありません。
お手頃価格で使い勝手がいいと好評のDD製コンプリートARを気取るには最適な電動ガンです。
民間装備でもタクトレでも、(ガチのミリタリー以外なら)どんなスタイルにも似合うカスタムARの決定版だと思います。
かなりオススメ!
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