はい、今回のエアガンレビューもARです。
これは電動ガンの新製品でもARが圧倒的に多いためで、別にAKやG36を軽視しているわけではありませんのでご理解くださいw
というわけで、今回はSOCOMGEARの「ST160A」を紹介します。
実銃でいうSPIKEs TACTICALによるカスタムAR。あまり耳慣れないメーカーですが、アチラではかなり有名どころですよ。
例えば、SHOTSHOW2014で展示されていたSPIKEsのカスタムARがこれ。
今回の電動ガンとは違うタイプですが、ポコポコと穴が空きまくりの軽そうなハンドガードはいかにも「SPIKEsのだね!」という印象です。
今回紹介するST-160Aは、ちゃんとした正規ライセンス品で、実銃同様に軽さを重視した作りになっています。ちょっと気になっている人は要チェックですよ。
◎外観
「これぞ民間AR」というべき16インチバレル+12インチのBARハンドガードのモデル。スラっとしたバランスのいいシルエットですね。
ちなみにF/Rサイトは付属しません。
SPIKEならではの軽そうなハンドガードはMadbull製。特徴を押さえてしっかり再現されています。
バリエーションとして10.5インチバレル+9インチハンドガードのST103A、14.5インチバレル+7インチハンドガードのST145Aもラインナップされていますよ。
◎ST160Aのスペック
全長:845~935mm
重さ:2.5kg(バッテリー含まず)
アウターバレル:16インチ
インナーバレル:400mm
装弾数:450発(多弾数マガジン)
バッテリー:クレーンストック内に収納
価格:280USドル(香港での現地価格)
◎レシーバー
独特のマーキングが入ったレシーバーは、アッパー・ロワーともに樹脂製。ファイバーナイロンっぽい素材でギシギシした感じはほとんどありません。
マーキングはプリントっぽく、ちょっと白すぎますね。マグウェル部はともかく、トリガー上の製造所マーキングが異様に目立ってしまっています。
ちなみに実銃の刻印はこうなっていました(同一モデルではありません)
セレクターマーキングはピクトグラムなんですね、今のモデルだと。
上部レイル
レシーバーのレイルはアッパーと一体で樹脂製ですが、歪みはなさそうです。
エジェクションポートは閉まる方向にバネのテンションがかかっていて、内部にダミーボルトはありません。
こちら側は実にシンプルです。
マガジンキャッチボタンがプラスネジなので、リアルさは一歩劣りますが、分解組み立ての手間はかかりません。
エジェクションポート内部
んん? アルマイト色のシリンダーにグリーンダイヤルのHOPチャンバーだと?
どこかのメーカーの電動ガンと同じですね。まさか・・?
グリップ
オリジナルっぽい握りやすいグリップですが、これもどこかで見たことあります。
剛性感の高い樹脂フレームといい、HOPチャンバーといい、ベースがあるのかOEM品なのでは?
◎ハンドガード
MadbullのBARレイルが装着されています。長さは12インチ。
専用のバレルナットに4方向からネジで固定するハンドガードで、最近では少なくなった4面フルレイルです。
真上から見るとスカスカっぷりがよく分かります。
意外と太さがありますね。銀色に輝くガスチューブはカービンレングスでした。
バレル・マズル
10cmほど飛び出したバレルは細身のライトウェイトタイプを再現。しかもアルミ製なので軽いです。
フラッシュハイダーはA2タイプで14mmの逆ネジ。これは社外のカスタムパーツに変えておきたいですね。
アルミ製のハンドガードと樹脂アッパーですが、特に歪みは見られません。
段差はほとんどなく、まっすぐ取り付けられています。
◎マガジン
標準のSTAGマガシンより微妙に長い付属の多弾数マガジン。
このマガジンだけでどこのメーカー製か分かる人もいると思います。
◎ストック
俗にいうクレーンタイプ。可もなく不可もなく普通に使いやすいストックといえます。
バッテリーはここに入ります。
ヌンチャクタイプでもスティックタイプでもOK。
なお、配線ケーブルがすごく硬いので注意しましょう。
◎分解と調整
フロント側のピン1本だけでアッパーとロワーに分離が可能。同時にHOPチャンバーとインナーバレルが取り出せます。
後方配線なので何も考えず上下に分離できるのは便利です。
HOPチャンバー
はい、G&Gの刻印があります。というわけで、ST160AはG&GのM4をベースとした電動ガンのようです。逆にいえば、実績のあるG&G製なので安心して使えますね。
今回はHOPパッキンを東京マルイ製に交換しましたが、付属のエメラルドグリーンのパッキンでも問題なく使えるはずです。
インナーバレルはMadbull製。
タイトバレル(6.03mm)のBLACK PYTHON ver.2が入っていました。
長さは16インチバレルに合わせて400mm。内径と長さによって初速が出やすいので、そのあたりを意識してメカボを調整することになります。
メカボックス
ネジが反対側から止められているG&Gのメカボックスですが、中身はごく一般的なver.2互換です。中を開けてみると、やや多めのグリスが目につく程度で品質や組み付けは悪くありません。
今回行った調整は・・・
・メタル軸受けをしっかり押し込んで接着
・デフォルトのグリスを除去して再グリスアップ
・シム調整(デフォルトでだいたい合っていました)
・スプリングをM80スプリングに交換
といったところです。
これで初速は80m/sになりましたが、シリンダーがスリット入りだからか、こちらが予想していたよりも低い数値でした。
フルサイズシリンダーに交換すれば、今回のセッティングで92m/sほどになると思います。
◎実射確認
いつものごとく屋内の距離8mで撃ちこんでみました。
なお、ST160Aにはサイトがないのでショートスコープを乗せ、倍率1.5倍で使用しています。
で、上記の写真を見るとそれなりにまとまっていますが、正直あと一歩という印象。タイトバレルのせいで0.2g弾で80m/sの初速だと若干散っている可能性があります。
もう少し初速を上げるか、いっそのこと内径6.08mm前後のインナーバレルに交換すると、16インチの長さを活かしたグルーピングになると思いました。
◎プチカスタマイズ
さてお待ちかねのカスタマイズです。
今回は16インチの長さを活かしてタクティカルなイメージ+ライトウェイトを念頭に置いて盛ってみましたがどうでしょうか。
フラッシュハイダーはAACの3プラグタイプに交換し、スコープは東京マルイの旧ショートスコープです(重いけど性能と見え方が◎)。これにショートタイプの190連マガジンを挿してみました。ホワイトライトはあえて未装着に。
結果的にかなりスマートなシルエットになったと思います。
なお、実銃であればレイルカバーがあったほうがいいのでしょうが、穴がいっぱい開いたSPIKEsならではのハンドガードをアピールするべく4面レイルはむき出しのままにしました。ただ、MadbullのBARハンドガードはレイルのエッジがピンピンに立っているので、カバーなしなら手袋はあったほうがいいです。
もしこれ以上デコるのであれば、ストックをCTRやSTRにして、グリップもMOEなどにしてみるといいでしょう。とにかく軽さを重視してゴテゴテさせないのが、ST160Aならではのポイントだと思います。
ちなみに、樹脂レシーバーやマーキングが気になるのであれば、MadbullからSPIKEs刻印のメタルレシーバーが発売されています。これに交換してリアルさをアップさせるのもいいと思います。
◎まとめ
電動ガンとして見てみると、ST160Aの樹脂フレームは残念ですが、それなりに剛性があり実用上は特に問題はありません。むしろ、軽さが特徴であるSPIKEsのカスタムARには相性がいいともいえます。
メカボックスやHOPチャンバーは実績のあるG&G製なので普通に使えますし、デフォルトで組まれているパーツも「こりゃダメだ」というものはありません。280USドルという価格を考えると、意外とお買い得なのかも?
結果的に、G&G製の樹脂フレームARをMadbull製のフロント周りでドレスアップした電動ガンといえますね。
民間ARが好きな人にはぜひオススメしたい電動ガンです。
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