静岡ホビーショーでほぼ市販状態のものが公開され、先週の秋葉原イベントでは手にとってバキバキ動かせたというガスブローバックハンドガンのM&P9。
製作発表のあった数年前から待ち望んでいた人は多いのではないでしょうか。
さばなびでも過去に実銃のM&Pを紹介してみたり、SHOTSHOWでもバッチリ確認してくるなど、マルイのM&Pの発売に備えた準備は万全でした。
というわけで、期待のガスブロM&P9のリポートです。
パッケージには本体、マガジン、グリップ部のパームスウェル予備×2、BB弾、マズルキャップ、クリーニングロッド、フォロワーストッパー、マニュアルなど。
スペック
全長:194mm
重さ:620g
装弾数:25発
パワーソース:134a
価格:16,800円
外観
一見すると全く特徴のないデザインですが、よく見ると細部まで考えられた実用性重視のハンドガンです。実際、アメリカではかなり人気が高く、グロック一辺倒だった格安実用オートのジャンルにかなり食い込んでいるとか。
さすがSIGMAという訴訟レベルの失敗作があったからこそ・・・w
マルイがモデルアップしたのはフルサイズの4.25インチバレルの9mmバージョン。実銃ではあまり見かけないアンビセフティレバーモデルになります。
S&WのM&Pシリーズはトリガーセフティとマガジンセフティがメインとなりますが、「セフティレバーないとダメだから」という人たちのためにこの手のモデルを抜かりなく用意しています。
機構は(ほぼ)シングルアクションのストライカー方式。ライバルであるグロックとよく似ています。
各部アップ
ヘキサのリコイルスプリングガイドが目を引くマズルまわり。アウターバレルはちゃんとショートリコイルしていますが、ちょっとプラの質感丸出しが残念かも。 フレーム側には3スロットのアンダーレイルがあるのでライトやレーザーを装着できますね。
特徴の1つである中折れ式のトリガー。上半分が金属で下半分が樹脂です。
中折れの可動範囲はわずかで、よほど意識しないと「曲がったトリガーが伸びる」と感じません。トリガープルも実銃よりスムーズでいい感じだと思いました。
それでも違和感を感じる人はピンを打って伸びた状態で固定する手もあります。実銃でもマッチカスタムのM&P COREでよくやる方法ですね。
デフォルトのM&Pにはないマニュアルセフティレバー。
たぶんASGKの決まりごと的な意図でついたのではないでしょうか。
コック&ロックが可能でカチカチと動き、角度も狭いので使いやすいです。
セフティレバーのサイズはこのくらい。ただし、スライドストップを操作する時に親指がここに引っかかって、意図せずセフティをかけてしまいやすいので要注意です。
パームスウェルは工具なしでワンタッチで交換可能。
標準装着はMサイズ、付属はSとLサイズ。
いろいろ付け替えてみたところ、手が大きめの筆者では素手ならM、しっかり握りこみたい時はL、グローブ装着ならSサイズがいいかと思いました。特にSサイズをつけたときのグリップアングルが秀逸でオススメです。買った人はあれこれ付け替えて試してみましょう。
グリップ自体は上部がえぐれていてハイグリップが可能。ハンマーレスなのにロングテイルなのはハイグリップのためなのかもしれません。
リアサイトはNOVAK風のコンバットタイプ。
ダミーネジの再現などがんばっていますが、どうもここの表面処理が荒いような・・・? ファーストロットだからかもしれません。ここは自分で染め直す予定です。
サイトピクチャー自体は悪くありません、というか良好。グロックよりだいぶ狙いやすいと思います。
早く社外品で10-8タイプとかVTACタイプのサイトでないかなぁ!
ここも外観上のポイント。単なるピンではなくロールピン状になっています。実銃もこうなのですごく雰囲気ありますね。
また、ダミーのローディングインジケーターもあり。
けっこうキラっと目立ちます。
フィールドストリップはテイクダウンレバーを下げてスライドを抜くだけ。
特に引っかかりなくスムーズにバラせました。
スライドストップがかかるノッチの部分はスライド内側の金属部を引っかけるようになっているので、変形したりかからなくなったりはなさそうです。
ホップ調整もエジェクションポートから行えます。
フレーム側のハンマー部のアップ。
ローラー付きのハンマーはガタもなく高精度。トリガープルもスッと切れてナカナカです。
購入直後はこのへんにグリスがベッタリついているので、ぜひ分解して拭き取っておきましょう。
なお、ハンマースプリングかシアーのかかりが重いらしく、ハンマーダウンからスライドを引く時は抵抗が若干あります。
実射チェック
さっそく撃ってみました!
ブローバックスピードはグロック以上、ハイキャパ未満といったところ。リコイルはかなりあり、XDMくらいじゃないかと感じました。
ターゲットまでの距離は約7m。屋内で気温は25℃。マルイのベアリングバイオ弾0.2gを使用し、中心部の黒円は直径40mmです。
ご覧のようにほぼ全弾黒円内に集弾するという安定のマルイクオリティ。もうちょっと撃ち込んで動作がこなれてくれば、もう少しまとまるかもしれません。
初速は同じくベアリングバイオ0.2g弾を使用して
1発め 71.3m/s
2発め 71.9m/s
3発め 70.6m/s
4発め 71.2m/s
5発め 72.5m/s
となり、平均して71m/sといったところでした。
ちょっとだけ低い印象がありますが、たぶん屋外で撃てばあまり気にならないでしょう。ガスガン独特の伸びのある弾道になるはずです。
まとめ
とにかく外観の再現度はかなり高いと思います。そしてマルイ製品ならではの安定したクオリティもあり、握りやすい・撃ちやすいと誰にでもおすすめできるガスブロハンドガンといえるでしょう。
タクティカルユースでもよく使われていたり、採用する警察本部が増えたりと(しかしテキサス州では・・)アメリカでのセールスや人気が好調なM&Pだけあって、どんな装備にでもマッチする使い勝手のいいハンドガンともいえます。
はっきりいって「買い」です。
ただし、いつものように初回ロットは数が少なく、予備マガジンも出なかったそうです。次回の入荷は8月下旬というウワサもあるので、とりあえず欲しい人はがんばってゲットして下さい。
おまけ
BLACKHAWK!のCQCホルスター
筆者がこの日のために数年前から買って準備しておいたSERPAホルスター(左用)です。マルイのM&P9はサイズが実銃通りらしく、普通に「M&P9/40」用にジャストで入りました。
さすが専用品はすごいなぁ・・・と思ったら。
グロック17を入れていたグロック20/21用にもジャストフィットで入ってしまいました!
マズル部が15mmくらい奥まりますが、トリガー部やスライドは専用品かのごとくピッタリ。
ガスブロのG17でSERPAホルスターを使っている人、新たにM&P9用のホルスターを買わなくても大丈夫ですよ!
なんか悔しいのでネタにしてみました。
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