かつてはごく一部、それこそ表に出ないところでしか使われていなかったサイレンサー(サプレッサー)ですが、昨今ではアメリカでの民間所持も(いくつかの制限はありますが)可能となり、またミリタリーでも一般部隊で使われたりと普及が進んでいます。
サバゲで使う電動ガンに装着している人も多いのではないでしょうか。
ここ数年で人気のサイレンサーといえば、やはりAAC(Advanced Armament Corp)のものでしょう。民間販売もありますが、ミリタリーでの使用写真もかなり出回っています。
人気の理由は多分安いからだと思います。
AACの公式サイト
そんなAACのサイレンサーの正規ライセンスを取得した高品質なエアガン用レプリカがPTSの「AACシリーズ」。
今回はPTS製の「M4-2000 Silencer DX version」を紹介します。ラインナップにはダークアースもありますが、今回はブラックの方です。
その名の通りM4を中心とした5.56mm用のサイレンサーで、専用のフラッシュハイダーに接続します。
全長は168mm、重さは約310g。
本体は6061アルミ製でハードアナダイズド仕上げです。
マズル側からはセンターのスプリングとその周囲に押し込まれた消音スポンジが見え、ある程度の消音効果はありそうです。
AAC独自のワンタッチジョイント「fast-attach Ratchet-Mount System」を再現した接続部。
奥に見える銀色の隔壁がスプリングのテンションでフラッシュハイダーに押し付けられます。聞いた話では実銃用のAACハイダーにピッタリ装着できるとか・・・?
外周後端に見えるラッチは固定ラッチの解除用。ここを押しながらサイレンサー本体を回転させて取り外します。
パテント刻印の上にはエアガン用ライセンス品を示す白いプリント文字がありますが、パーツクリーナーで拭いたら写真のようにほとんど取れました。白文字は目立つので気になる人はこうやって落としましょう。
51Tのブラックアウトハイダー。
サイレンサーの付属品でスチール製、重さは115g。PTSのACRに付いてるものと同じです。なお、51Tとはロック用の凸が1周で51個あるという意味です。
表面はハードコーティングなのでそう簡単にハゲたり色落ちせずAACの刻印もバッチリ。かなりリアルなデキだと思います。
ハイダーの取り付けネジは14mmCWとCCWがあるので購入時は注意しましょう。このネジ切りが奥側にしかないのでバレルによっては数周しかねじ込めない可能性があります。
サイレンサーの装着は時計回りにねじ込むだけ。3回転くらいで奥に突き当たってラッチのロックが掛かります。
装着も取り外しもワンタッチなのがAACサプレッサーの特徴で、実際に使ってみると感動すら覚えます。
ハイダーが入り込むので、先端の延長分は10cmほど。
そこまでジャマになる長さではないと思います。
実物の定価は1050ドル。使い捨てではないハイダーアタッチのサイレンサーとしてはかなり安いそうです。ナイツのサイレンサーは確か5,000ドルくらいしたかと。
高温に強いステンレス系(インコネル)の素材を使い、脱着が簡単で利便性が高い点が好評だとか。
こんなに焼けて変色するくらいまで撃ち込んでもハイダーと固着せず、ワンタッチで脱着できるそうです。
なお、SHOTSHOW2014で見てきたのはこのタイプ。
300ブラックアウト用なのでちょっとデザイン違いますね。762-SDN-6というやつです。
さて、エアガンで実際に撃ってみると劇的に静かになるほどの消音効果はありませんでした。
流速チューンだったり、ガスブロだったりすれば特徴的な音は(ほとんど)消せますが、通常の電動ガンであればプラスアルファのアクセサリーと考えておいた方がいいと思います。
ただし、PTSの方で生産終了となってしまったようで、新品での入手が困難になっています。海外も含めてショップを丹念に回れば在庫はあるでしょうが、色やハイダーのネジは選べないかもしれません。
とはいえ、正規ラインセンス品で再現度はかなり高く、品質も問題ないという優良品。今すぐ必要じゃなくても目にしたら買っておいて損はないでしょう。価格は70~75USドルくらいだと思います。
他にも短いmini-4や7.62mmのSCAR-H用、MP7用などがラインナップされているので、銃を選ばず装着できますね。ミリタリーな人にも民間な人にも、どんな装備にも似合うサイレンサーですよ。
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