【エアガンレビュー】食わず嫌いはもったいない! めちゃくちゃ撃ちやすいリアルソード・97B式レビュー

今回のエアガンレビューはある意味「大穴」、普通はなかなか購入候補に上がらないであろう、リアルソード97B式を取り上げます。
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そもそも97式アサルトライフルは、1995年に中国軍が選定したブルパップ式の正式小銃95式をベースとしたもの。95式は独自規格の5.8mm×42弾を使用しますが輸出用として5.56mm×45弾仕様に直したものが97式となります。人民解放軍の香港駐留部隊に配備されたといわれており、またアメリカやヨーロッパにも(少数ながら)輸出されています。
そして今回の97B式はそのカービンタイプ。車両搭乗員やヘリパイロット用に開発されたといわれており、なかなかメディアに露出しないレア銃として有名です。

リアルソードのエアガンは異様にリアルな外観や実銃のような仕上げのパーツから「実銃用のパーツを加工して使っている」といわれますが、IWA2014の会場でNORINCOの95式とリアルソードの97式をじっくり比較してみたところ、部材の厚さなどが違っていたので実際は違うようです。

 

外観
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ボディは基本的に樹脂製。全体的に荒々しいシボが入っており、決してキレイではありませんが逆にそれが妙な存在感を発揮しています。
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構えてみるとブルパップ独特のテールヘビー感は少なくバランスはよさげ。
マガジンは表面が酸化処理されたスチール製で130連が付属しています。
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真上から見ると余計なデッパリがないツルンとしたシルエット。サウスポーのことなど微塵も考えない割り切ったシンプルなデザインは好感が持てます(左利きの人をDisってるワケではありませんw)。

 

フロントまわり
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別体式のフラッシュハイダーはスチール製。内部で音が反響するためか発射音は大きめ。これを外すとねじ山は14mmCCWです。
バレル付け根のガスレギュレータも実銃通りのメカメカしい可動式。ただし切り替えはすごく固いです。

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固定式のフロントサイトは折り畳み不可。上部に穴の空いたサイトガードは56式でもおなじみですね。

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一方のリアサイトは回転式の4段調整。決して見やすくはありませんが、サイト長が短いのでサイティングはしやすい方です。

 

レシーバー
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97B式の外観上の特徴ともいえるのがこのフォアグリップ。
ヘンな角度でお世辞にもかっこよくはありませんが・・・
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上部にあるサムレストに親指を置くようにするとめちゃくちゃ構えやすい
さすが中国人向け、日本人にもジャストフィットです。機会があったら一度こうやって構えてみてください。このポジションは感動モノです。

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バッテリーはグリップ内に底部から収納。(たぶん)7.4V800mAのスティックタイプしか入りません。
また、底蓋のロックピンは異様に重いです。

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キャリングハンドル内のコッキングハンドルはエジェクションポートに連動。HOP調整はここから行います。
このコッキングハンドルを引いた時のチャキン!という音はかなりテンションが上がるイイ音色ですよ。

 

ストック(機関部)
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ストックは上部が樹脂製、下部がアルミ(ジュラルミン)製。回転式のセフティ・セレクターダイヤルはとっさの切り替えなど全く考えていません。が、確実な切り替えはできます。

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マガジンキャッチもアンビってなに?というレベル。しかもこれまた固くスムーズなマグチェンジなど望むべくもありません。ただし確実さはかなりのもの。一回叩き込んだマガジンが落っこちることはないでしょう。

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バットプレートのところのピンを抜くとメカボがご開帳。
よーく見て下さい。モーターとギアが上部に、シリンダーが下にあるという変則的な配置です。これ、使い込むといろいろと問題が起きそうな・・・(後述)。
メカボ自体の精度は高く変なノイズもなし。今回は特に開けて調整はしていません。

 

付属品
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分解式のクリーニングロッドがケース付きで付属します。これはちょっと凝っていておもしろいですね。フィールドに持っていく非常用にいいかもしれません。ただし鉄製なのでかなり重いです。
あと、カラのオイル容器(プラ製)もありますが、これはどうでもいいのでノーコメント。

 

スペック
全長:614mm
重さ:3.15kg(バッテリー含まず)
バレル:約300mm
インナーバレル:330mm
メカボックス:オリジナル
装弾数:130発(スプリングマガジン)
バッテリー:ミニスティックバッテリー
初速:84m/s(G&G 0.2gバイオ弾を使用)
価格:450USドル前後

 

実射
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今回も屋内で約8mの距離からのスコアです。
若干右に寄っていますが、集弾性自体は悪くありません。このボディサイズでもインナーバレルは30cm以上あるためでしょうか。実射性能はデフォルトでほとんど文句なし。
ガッチリとしたボディ剛性のおかげもあるかもしれませんね。
さすが高級中華ガンです。

 

まとめ
冒頭でも述べたように、97B式は普通なら率先して選ぶようなモデルではありません。
しかし、予想外に扱いやすいデザインや決して悪くはない実射性能など、手にして初めて分かる利点がいっぱいありました。変わりものが好きな人にはピッタリかもしれません。

ただし、気になる点もあります。

それはメカボックスのところで述べたように上下逆転のメカボということ。たくさん撃ち込んだり気温が高かったりでギアグリスが柔らかくなると、重力でグリス下がってくる可能性が高いのです。そして粘度の高いギアグリスがシリンダーに入り込むと、(普通は)抵抗になってあっという間にピストンがクラッシュします。これは構造的な欠陥じゃないかなーと思うのですが、実際にこういったトラブルは発生しているんでしょうか。
もし購入したら早い段階でメカボの再グリスアップは必須でしょう。その際はできるだけ薄く、少なく塗る必要があります。

また、デフォルトのモーターは高トルクタイプで燃費が悪くサイクルも遅いです(フルオートで秒10~12発程度のサイクル)。マルイの1000S(ショートタイプ)に交換しておきたいところですが、プラスマイナス逆に配線されているので注意しましょう。
また、HOPパッキンも同じくマルイ製に交換しておくとより幸せになれます。

このようにデザインだけでなくメンテ的にもクセのある97B式ですが、しばらくイジっていると「もしかしてこれはかなりカッコイイのではなかろうか」と思えてきました。なんかガンダムのOVAでGMがこんなライフルを持っていたような気もしますしw
全体的に剛性感はすごく高く、小柄ながらズッシリと重いので所有感はかなりあります。
従来型M4のマガジンも(だいたい)使えるはずなので、フィールドで他人とカブらない個性的な電動ガンが欲しいなら、この97B式を候補の1つとしてオススメします。

 

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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