全3回でお伝えしている自衛隊の中でもまだあまり知られていない謎多き部隊「航空機動衛生隊」に迫る短期連載「救急搬送の最後の砦!航空機動衛生隊」シリーズの第3弾!
【前回記事】
【航空自衛隊】みんな知ってる? 救急搬送の最後の砦! 航空機動衛生隊その1「毎日やってる災害派遣」
【航空自衛隊】みんな知ってる?救急搬送の最後の砦! 航空機動衛生隊その2「世界初! 空飛ぶICU」
さっそく、綾部綾さんのレポートに入っていきましょう!
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■機動衛生隊にはどんな人がいるの?
航空自衛隊にはいろんな職種がありますが、その中でも「衛生」というのは、ちょっと不思議な存在。「衛生隊」という、学校で言えば保健室のようなところにいる人たちで、健康診断のときとか、捻挫したときぐらいでしか関わることがありません。衛生職の隊員は、多くが准看護師と救急救命士の資格を取るんだって。へぇ~、知らなかった。
男性比率が高い自衛隊。女性の衛生隊員もいるけど、それでも男性の方が多い。看護師になるときって、たしか、戴帽式っていうのをやるんですよね。女性がひとりもいない期だと、もしかして……
「男だらけの戴帽式になりますね」
うわっ!!! それはちょっと……見てみたい、かも・笑
その中でも、航空機動衛生隊の衛生隊員は、いろんな基地の衛生隊で経験を積んだベテランぞろい。平均年齢も40歳くらいと、ちょっぴり高め。任務の特性から、週に数回、近くの救命センターで練成訓練を行っていて、相当の技術の持ち主ばかりです。頼もしいっ!
■毎日なにをしているの?
2個チーム8名(医官・衛生幹部・看護師・救急救命士)が交替で24時間待機しています。自衛隊としては珍しく、縦割りの体制をとっていない組織です。
普段の業務は、シナリオトレーニングや部外の病院の救命センターでの練成訓練、医療機器の点検等。実際にコンテナをC-130に搭載して機上で行う訓練も年に4回ほど行っています。
昨年、フィリピンでハリケーンの被害がありましたよね。あのときも、出動できるように待機していたのだそう。これまでは国内ばかりでしたが、これからは海外でも活躍の場を広げていってほしいですね!
■ 機動衛生隊に出動してもらうには?
機動衛生隊は、救急車みたいに119番したら小牧基地から飛んできてくれる……というわけにはいきません。なんせ、「災害派遣」ですからね。
災害派遣を行うには、都道府県知事から航空支援集団司令部への「災害派遣要請」と、現場の調整が必要です。
平成26年2月までに機動衛生隊が行った患者搬送は9件。そのうち、4件が鹿児島県、2件が新潟県。鹿児島県と新潟県は、救急医療現場が機動衛生隊のことを知っていて、どういう手続きをとればいいのかのノウハウがある、というわけ。
さばなび読者で医療関係者の方はいらっしゃいませんか? 遠方の病院に運べば助かる患者さんがいる! でも手段がない! 万策尽きた! というときには、機動衛生隊のことを思い出してくださいね。力になれるかもしれません。
詳しい流れについてはこちら↓
http://www.mod.go.jp/asdf/ames/contents/ames6.html
または、各都道府県の自衛隊地方協力本部にお問い合わせください。
(文/綾部綾)
FB:http://www.facebook.com/ayabex
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いかがでしたか、今回のレポート。
まだあまり知られていない「航空機動衛生隊」ですが、実は部隊創設以来フル稼働で命を救っているとっても頼もしい部隊なのです。
皆さんもニュースなどで災害派遣などのニュースを見たら、航空機動衛生隊のことをご家族などに紹介してみて下さい!
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