這々の体で、何とか追っ手を振り切れたのは、
マーク・ウォールバーグ演じるマーカス・ラトレルの1名のみ。
満身創痍で気を失っている時に、
彼を見つけたのは現地の親子連れ(男性と男の子)。
正気を取り戻したマーカス・ラトレルは、
ヤギ飼いを逃がしたことで窮地におちいり、
仲間を失ったことを思い出し、殺すという選択肢もよぎるが、
結局は現地の男性に村へ連れて行ってもらうことにするのです。
ここでカギとなるのが、映画の冒頭に出てくるタリバン兵たちの残虐描写。
気にくわない村人の首を躊躇なくはねていたわけで、
敵兵であるアメリカ兵を助けようものなら、
本人のみならず村ごと虐殺されてもおかしくないだろうなと思わせるワケです。
そこからはもうドキドキです。
助けたとはいえ、タリバン兵が来ればマーカス・ラトレルは差し出されてしまうかもしれないですし、
逆にかくまって、もしバレることがあれば罪のない村人全員が殺されてしまうかもしれません。
しかも、隠しとおせるような村の作りではないのです。
どっちに転んでも最悪の展開。
どうなるマーカス・ラトレル、そしてアフガニスタンの善良な村人の命運は?
映画を見終わった感想としては、
重く悲しい実話を元にした作品でしたが、最後にすがすがしい感動を与えてくれます。
ネタばれになりますが、
最終的に村人たちは、タリバン兵との交戦を選び、犠牲者は出るのですが、
何とか米軍の救出部隊が間に合い、助けた現地の村人も、マーカス・ラトレルも助かります。
エンドロールまでしかっりと見たい作品です。
ちなみに、なぜ村人は、アメリカ兵を助けたのか?
それがちょっとした疑問になりますが、それもきちんと最後に解説されます。
それはアフガニスタンの多数派民族であるパシュトゥーン族には行動規範とされる、
「パシュトゥーンの掟(パシュトゥーンワリ)」があり、
そこに
“逃げてきた人間は、例え敵側の人間であっても助けねばならない”
“客人として迎えた人間は最後まで客人としてもてなす”
的な内容の掟があるからだと解説されていました(異文化なので解釈が間違っていたらすいません…)。
紛争のイメージが強いアフガニスタンですが、
そんな過酷な状況でも、
人としての誇りを忘れない勇敢な人たちもいるんだという強い感動を覚えました。
また、ミリタリー映画らしく、泣かせる名シーンや名セリフもあります。
その辺にも注目してみてもらえれば幸いです。
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