毎年1月に陸上自衛隊習志野演習場で行われている「降下訓練始め」。
今回は、その降下訓練の画像を元に、陸上自衛隊第1空挺団のすごさを、
元航空自衛官の綾部綾さんにレポートしてもらいました!
第3回はスーパーエリートの第1空挺団の中でも、さらに選抜されたFFバッジを持つ隊員さんにクローズアップします!
第1回記事【001/空挺降下編】はコチラ
第2回記事【002/双眼鏡で見てほしい! 降下直後と五点着地】はコチラ
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■ 高高度からの隠密作戦
第2部「島嶼防衛における空挺作戦」は、
習志野演習場を「習志野島」に見立てたもの。
その習志野島の一部を敵部隊で占領されている設定です。
敵部隊を空挺作戦とヘリボン作戦によって左右から挟み撃ちにし、
揚陸した戦車などの重装備部隊で3方向から包囲し殲滅させるというシナリオで進みました。
そこでまず降下したのはCH―47からの事前潜入部隊。
通常の作戦では夜間に行われます。
金色で丸い696M1と違って白銀の四角い傘が、
「スパイラル」という方法でらせん状に降下してきます。
高高度からの自由降下(free fall)には、
パラグライダータイプの自由降下傘MC-4(米パラフライト社製)を使用します。
このMC-4は、696M1に比べて操縦性能が優れていて、数10kmの移動が可能。
696M1が降下後すぐに傘が開くのに対して、自由な高度で手動開傘します。
そのため、自由度も高いが危険度も高い!
酸素マスクをつけることも。
空挺団員の中でも特別な資格を持っていないと扱えないんです。
小規模な部隊、ときには隊員単独での隠密作戦や破壊工作を行う、
スーパーエリートの中のさらなる精鋭!
堂々としていますねえー!
水上着地に備えてウェットスーツを着用しています。
彼らは、空挺き章の上に丸い台座がついたFF(free fall)バッジを着けています。
それは、空挺レンジャー課程を修了した団員のなかで、
さらに優秀な団員が選抜された自由降下課程を修了した証。
写真の蔵原2等陸佐の胸に付いた空挺き章に注目してください!
クローズアップしているので、ちょっと不鮮明になっていますが、
丸の中にFFが入っています!
これがFFバッジです!
また精鋭が降りてきた! ちょっとそこ、足場が悪そうですよ!
……あっ。
さて、空から降ってくるのは人だけじゃありません。
続きましては物資の投下。
車が、武器が、降ってくる!
第4回【004/降りてくるのは人だけじゃない!】へ続く
(写真/永野勝)
(文/綾部綾)
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