【エアガンレビュー】最新のモジュラースナイパーライフル!「ARES MS700」レビュー!

今回のガンレビューは、さばなびでは初となるボルトアクションのエアコッキング、ARESの「MS700」です。
これは実銃でいうレミントンディフェンスのMSR(Modular Sniper Rifle)をモデルアップしたもの。レミントンの傑作ボルトアクションライフルであるM700にオールアルミ製の「MSTシャシー」を組み合わせたもので、数種類のバレルやレシーバーを組み換えて運用できるようになっています。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=ApjYHcih0f8[/youtube]

 

ARESのMS700は2013年に発売されたもので新製品ではありません。ではなぜ取り上げたのかというと、SHOTSHOW2014で実銃を手にとって一目惚れしたから!
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高い剛性感とほどよいバランスで、スッと構えるとピタっときて実にいい感じだったのです。「これは欲しい!」と印象に残り、帰国後にARESからエアガンが出ていると聞き、ついつい購入してしまったという・・

こんな個人的事情が丸出しなのですが、このエアガンのレビューはあまり見かけないこともあり、ここぞ!とばかりにレビューしてみます。

◎全景
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基本的には金属シャシーのボルトアクションライフルです。
実銃は高強度のアルミ合金(ジュラルミン?)製で、見た目よりは軽かったのですが、それでも本体のみで重さは5.8kgありました。やっぱりステンレスのブルバレルはヘビーですね。
一方、ARESのエアガンは普通のアルミ+亜鉛合金で本体は4.7kg。実銃より軽いですが、バランスがよくないのかちょっと重く、特にリアヘビーに感じます。

このMS700は308win(7.62mm)のモデルですが、ARESからは338ラプア仕様のMS338もモデルアップされています。マガジンが1.5倍くらい大きく、それに合わせてレシーバーも長め。こちらの方が一般的というか人気があるようです(中身はほとんど同じです)。しかし、SHOTSHOWで見た実銃にならって308winのブラックを選びました。

機構はエアコッキングのボルトアクションで、シリンダーやチャンバーパッキンはマルイのVSR互換。クオリティがイマイチな海外製品でも、主要パーツが国産互換だと何とかなりそうな気がします! これも購入を決意した理由の1つ。
外観はパッと見た限りでは特に問題なく、よくMSRを再現しているように見えます。

・・・と思ったら、実はかなりクセモノでしたw

 

◎スペック
全長:860mm(フォールディング時)/1100mm(展張時)
重さ:4.7kg(本体のみ)
アウターバレル:24インチ
インナーバレル:460mm
装弾数:78発
価格:48,000円(国内参考価格)

 

◎各部を見てみると・・・

ハンドガード
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いかにも最近のレミントン!といったデザインで、R4・R5やACRのものとよく似ています。
各丸穴がスクリューホールで、ここに好きなようにレイルを取り付けていろいろと盛り付けられますが、スチールインサートはなくアルミに直接ネジを切っているので、使い込むとそのうち崩壊しそうです。
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とはいっても、スナイパーライフルならライトもフォアグリップもいりません。下端最前部にバイポッド用として1本だけレイルを装着しました。
付属のレイルは写真の9スロットのものが3つ。ダイキャスト製でこれだけでも重いです。

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上面レイルにある穴はHOP調整用。中にはイモネジが入っており、外からHOPを調整しますが、これだと撃っていてイモネジが緩む可能性があります。ネジロック剤を使った方がいいでしょう。

マズルデバイス
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独特なAACタイプのハイダー。横が開いてるこのタイプのハイダーは、エアガンでは乱流が起きやすく命中精度が下がる傾向があるので要注意ですね。
アルミ製のアウターバレルにはフルートが入っていますが、この角がピンピンで素手で握ると痛いほど。銃身を握って持ち上げた時に手を滑らせると、手のひらがザックリ切れそうです。
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ハイダーは21mmネジの時計回りで外せますが、21mmの社外ハイダーなんてありません。
このネジ部も外せて、ここに取り付ける14mm変換アダプタがKM企画から発売されていますので何とかしたい人は交換しましょう。
インナーバレルは460mmあってハイダーのギリギリまできています。

謎のパーツw
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ハンドガード下端のレシーバー寄りにある下面レイルがついたパーツ、これは実銃にはないマガジンからチャンバーへの給弾チューブです。
約25発のBB弾が呼び水となって給弾されるので、最初に装着したマガジンは装弾数マイナス25発しか撃てないことに。また、マガジンを外しても下を向けてコッキングすると装弾されてしまいます。
そのためかマガジンを装着していないと発射できないマガジンセフティ機能が標準装備されています。

レシーバー
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アルミCNCで削りだされたレシーバーは剛性が高くかなりリアルな出来。しかし、それをブチ壊すようなオリジナルの刻印が残念です。うむむ・・・。

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大きめボルトハンドルは操作性がよくさすがという印象ですが、標準のスプリングが固いので、スピーディなコッキングはちょっと難しいかも?
というのも国内仕様の正規品はM140相当のバネが入っており、シリンダーヘッドのオリフィスでノズル穴(流量)を絞って初速を下げています。これは要改修ポイントですね。

グリップ
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樹脂とラバーで握りやすいグリップは◎。確認していませんが、ガスブロ用のM4グリップに交換できそうです。
トリガーはワイドタイプで出来はシャープですが、やや左右にガタがありました。遊びやトラベルもやや気になりますが、まぁ合格点だと思います。

ストック
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チークピースとバットプレートが調整できるフォールディングストックはダイキャスト製。かなり重く、しかもリアヘビーの原因になっています。ここもアルミだったらよかったのに・・・。回転基部にも若干のガタがあるので、何か挟んでガタ取りをしておきたいところですね。
なお、写真では上下方向についていたショートレイルは軽量化のため外しています。OLYMPUS DIGITAL CAMERA
折りたたむとセンターの穴にボルトハンドルがぴったり収まる! すげー。
しかし、上記のガタがあるため、レシーバーのあちこちにキズがつきます。やっぱりストックのガタ取りは必須ですね。

マガジン
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前面給弾のマガジンは金属製。スプリング式で装弾数は80発弱。マガジンは問題ありませんが、マグウェル側がキツく、上半分がキズだらけになります。
マグウェルの内側をちょっと削ればスムーズに脱着できるようになりますよ。

専用サプレッサー
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AACタイプのハイダーに直接ネジ込める専用のサプレッサーがオプションで用意されています。「SOUND SUPRESSOR AM-SIL-01-L」で全長235mm、重さは240g。アルミ製でスプリングロック機構も再現されています。ぜひ一緒に購入しておきたいところ。
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さすが専用品、クイックデタッチャブルです。消音効果はソコソコですが、この雰囲気はたまりません。

◎まとめ
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専用サプレッサーと適当なズームスコープ、VFCの軽量バイポッドを組み合わせるとこんな感じ。やはりスナイパーライフルにはスコープ+バイポッドが鉄板です。
ちなみにこの状態で重さは約6kgオーバー全長は約1.3m! 重厚長大の権化です。ゲームで使うにはそれなりの覚悟と腕力が必要になりそうな・・。OLYMPUS DIGITAL CAMERA
屋内で構えてもらいましたが、さすがに6kg以上あるのでバイポッドでの射撃が基本になります。サバゲだと立射せざるを得ない場面も多々あるので、普段からこれで筋トレは必須ですwOLYMPUS DIGITAL CAMERA
箱出しで初速は75~78m/sと、スナイパーライフルとしてはもう一声ほしい!
また、シリンダーがアルミなので、コッキング時にナナメに力を加えると曲がってしまう可能性もあり、できれば社外品のスチールシリンダーに交換したいですね。合わせてスプリングも変えて90m/sほどの初速に合わせておきたいところ。両方ともVSR用が使えるので選択肢は多いでしょう。

こんな感じでノーマルそのままだと実用にはキツい印象ですが、改修や調整は十分可能です。というわけで、具体的な調整方法はまた改めて紹介予定。ぶっちゃけ、いろいろと苦戦している最中ですが、方向性は見えているので、それなりの結果を発表できそうです。

見た目は(個人的感想ですが)とてもかっこよく、またフィールドでも目を引く銃なので、見掛け倒しにならないようしっかり手を入れて、バシバシとヒットを取れるように仕上げます! ご期待ください。

 

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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