去年あたりからエアガンカスタムで話題に登ることが増えた「セラコート(Cerakote)」。
「なんか強くてはがれにくい塗装でしょ?」という認識の人も多いと思いますが、では「何がすごいのか」となると、いまいちピンときません。
そこで、さばなびがセラコートを施工している「鈴友」さんをお伺いして、お話を聞いたり実際の作業現場を見せてもらいました!
「大人の社会見学」的な感じでご覧下さい!
「まず、セラコートは塗装ではなくコーティングです」と鈴友さん。
強靭な皮膜は摩擦に強いだけでなく耐熱性や耐腐食性も高く、名前の通りセラミックを含んでいます。
そして特にオススメなのは「FIREARM COATING」という実銃でも使われているガンコーティング。COLTやKnights(KAC)など、数多くのメーカーが採用しています。
ということは、「COLTの黒」「H&Kの黒」などを使えば、実銃とまったく同じ色で仕上げられるというわけ。
リアルさを重視する人にはとてもうれしいですね!
鈴友さんのFacebookにあったセラコートの施工見本。
セラコートは黒やグレーだけじゃないので、こんなティ〇ァニーカラーだってできちゃうそうです。
カラーチップ(色見本)で仕上がりを確認することができます。
ここからさらに調色もできるので、色数はそれこそ(ほぼ)無限といえるでしょう。
施工前には下地が重要。
食いつきを良くするために「ブラストの梨地」や「エッチング」という状態が最適だそうです。
また、脱脂を完璧に行うのは塗装作業の基本ですね。
これらのボトルに塗料が入っています。
しかも毎月のように新色が追加されているとか。
セラコートは25μ程度の塗膜となるため、塗装にはガンを使用します。
メスシリンダーで計量するのは、この後で硬化剤を正確に入れるため。
ちなみにセラコートは希釈せずそのままガンで吹きます。
器具類は硬化前ならアセトンで洗浄できますが、揮発して濃くなったセラコートは希釈できないので廃棄するとか。かなり特殊な成分なんですね。
硬化剤と混ぜたセラコートを、薄く薄く、慎重に吹いていきます。
写真は型紙を使用してAORパターンを吹き付けているところ。
ツヤや質感の調節も可能とのことですよ。
そのAORパターン用の型紙(紙じゃなくて金属板ですがw)
パターンの組み合わせはかなり不規則らしく、ある程度の経験で調整して吹くそうです。
吹き付けたら乾燥ブースで焼き付けを行います。
母材や色によってここに入れる時間は異なるとか。
高温に弱い樹脂でもちゃんと焼き付けできるそうです。
では塗装の見本例を。iPhone用のアルミバンパーです。
まずこれが塗装前。
切削跡が美しいアルミ製です。これが・・・。
AOR1に塗装したもの。
独特のデジタルパターンが見事に再現されていますね。
そしてセラコートならではの強靭さもバッチリ!
皮膜は硬度でいうと「9H相当」とめちゃくちゃ硬いので耐久性も完璧です。
セラコートにはもう1つ、Cシリーズというラインもあります。
こちらは自動車などに使われているもので、より鮮やかなカラーがあるとか。
耐熱温度が高いものもあり、例えばエキゾースト用やタービン用は1200°に耐えるそうです。
自動車のエキマニやマスラーへの施工例。
見た目だけでなくサビや腐食の防止にも有効だそうです。
特に耐熱性の高い塗色でエキゾーストの内側をコーティングしておけば排気ガスによる腐食がほぼ防げるとか。中と外から両面で保護できるそうです。
このように塗膜の強度や耐熱性を考えるとセラコートは非常に有効。
特にガンコートは耐久性だけでなくリアルさも大きくアップできるので、ぜひ愛銃に施してみてはいかがでしょうか。
なお、施工は各代理店を経由して申し込むことになります。
施工費用や各種質問はコチラからお問い合わせ下さい。
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