SHOTSHOW 2014リポート! その34:2社が製造するMASADA ACRの違い編

電動ガンでも人気の「ACR」。
元々はMagpulが設計したMASADAですが、Magpulは銃器の生産設備を持たないため権利を売却。それを買ったBushmasterが民間バージョンを発売しました。その後RemingtonDefenseがLE用・軍用モデルをリリースしています。
日本ではかなり早い段階で発売されたA&KのMASADAと、PTSのMASADA ACRの人気が高く、知名度もかなりあります。逆にアメリカでは「MASADA」といっても全然通じません。
そんなACRを、BushmasterとRemingtonDefenseの両方のブースで見てきたのでリポートします。

◎MASADA ACR比較編

RemingtonDefense
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軍用などのフルオートモデルのACRを製造しているのがRemingtonDefense。当然ながら市販されておらず、一般人が入手するのは困難です(いっぱい税金を払って取扱許可を得ればムリではないらしい)。
今回のSHOTSHOWではブースの奥でそれほど宣伝していないのか、ちょっと控えめに展示されていました。

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上が8.25インチの「ACR-C(BK)」、下が14.5インチの「ACR(DE)」。
どちらも6ポジションのフォールディングストックと、同社のR5とよく似た軽量タイプのアルミハンドガードが標準装備。
当然ながらフルオートモデルです。

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バランスや重量感はPTSの電動ガンとほぼ同じ印象でした。
ハンドガードはアルミで放熱性は良さそう。レイルは後付けです。
バレルもフルート入りで、グリップはごく一般的なA2タイプというのがちょっと新鮮というか、グリップ交換式っぽいです。

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ACR-Cはさすがにコンパクト。サプレッサーを装着しても14.5インチくらい。かっこいいなぁ!
しかし、このサンプルガンがダメダメで、チャージングハンドルとセレクターはガタガタ、ストックはユルユルという状態で「イジリ壊された見本」みたいでした(初日の午前中なのに!)。
こんなコンディションの銃をサンプルとして出しておく神経が分かりません。
そもそも一般販売はほとんどないはずなので、「まー、とりあえずな!」ということなのでしょうか。

 

Bushmaster
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印象が最悪だったRemingtonDefenseと違い、BushmasterのACRはちゃんとしたものが展示されていました。さすがシビリアンモデルw
民間バージョンのレイルハンドガードはガスピストン丸見えなんですね。
ちなみにBushmasterはRemingtonの子会社というか同系列の会社だそうです。

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上が「ACR DMR」、下が「ACR ENHANCED(COYOTE)」。
ACR DMRは18.5インチバレルとMagpulのPRSストックを装備する精密射撃用モデルで2799ドル!うわぁ、高ぇー!
ACR ENHANCEDはレイルハンドガードとAAC製ハイダーを装備した上級モデルになり、こちらは2766ドルとのこと。やっぱり高い!
両方ともナイツのSR15が余裕で買える金額です。
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アルミ製のレイルハンドガードには2ポイントスリングマウントが埋め込まれていました。
ピン一本で外せるのはノーマルのハンドガードと同じです。
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レシーバーは各モデル共通。PTSのMASADA ACRに近い作りで見慣れたものです。
カートデフレクターがちょっと違うかな?
ボルトキャリアには「MULTI-CAL」の刻印がありますが、AK用7.62mmや6.8mmSPC用のアッパーはありませんでした。そもそもカタログを見る限り、5.56mmしかラインナップがありません。

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上が「ACR ENHANCED(BLACK)」、上記COYOTEの色違いです。価格は同じ2766ドル。
下は「ACR BASIC(A-TACS)」。最も基本となるモデルのA-TACSペイントバージョンで、これだけ固定ストック仕様。黒やコヨーテのACR BASICは6ポジションのフォールディングストックになります。しかし、BASICとはいっても2603ドルもします。

 

あぁ、ACRがアメリカで全然話題にならず、そして人気がないのも分かりました。高すぎるんだ、これ。
ナイツやDDといった一流のコンプリートガン以上の金額を出して、実績の少ないプラスチック製の銃を買う人はいないですよねぇ。
一方、動作はショートストロークピストンなので、リュングマン方式のM4より確実にリコイルがあるはず。そして中身はM4やAR-18、G36など各国のアサルトライフルのいいとこ取り(寄せ集め)とくれば、「そんな銃を高い金出して買うの?」となるのも仕方ありません。メーカーもARがこれだけ普及しているアメリカで、どれほど本気でセールスしたいのか・・・。

 

うーむ、なんだかACRをdisってしまいましたが、電動ガンはそもそもMagpulのMASADAなので別モノ。実銃の事情は気にせず思いっきり使い倒せばいいと思います。
電動ガンとしては使いやすくてかっこいいですからね!

 

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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