【エアガンレビュー】東側マニア狂喜!KSC・トカレフTT33【安全装置ナシ】

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トカレフは一般人でも知ってる旧共産圏の代表的な拳銃。旧ソビエト軍が1933年に採用した軍用拳銃で、.30モーゼル弾といわれる7.62mm×25弾を使用します。
一時期国内でも暴力団関係者の間で大量に流通し、発砲事件や押収品などがニュースを賑わせたものです。実際に流通していたのは安かろう悪かろうの中国製が多かったようで、暴発やジャムが起きやすく、その筋の方々もトカレフは敬遠していたとか。もともと安全装置がないというトンデモ銃ですし。

そんな悪名高い(?)トカレフTT33が、KSCからガスブローバックとしてモデルアップされました。
かつて(いろんな意味で)伝説となったハドソン製や、最近ではTOYSTARがエアコッキングでモデルアップしていますが、サバゲでまともに使えるガスブロはなかったのです。
東側マニアのみならず、期待されていた製品ですね。

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KSC TT33(HW)
価格:20,895円(本体:19,900 円)
全長:195mm
重量:約670g
装弾数:10発

KSCがモデルアップしたのは旧ソビエト製の戦時生産タイプ。飾り気の一切ないシンプルなモデルです。
手にしてまず感じるのはヘビーウェイト樹脂(HW樹脂)の重量感。マガジンも亜鉛合金製でずっしりと重く、本体+マガジンで700g近い重さです。実銃が約850gですから、かなりがんばったのではないでしょうか。
また、HW樹脂の色合いもよく、表面仕上げはパーカー調のつや消しグレー。シンプルさが際立っています。

各部のディティールを見て行きましょう。

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バレルブッシングは金属製。アウターバレルはABS樹脂。実銃は7.62mmのため、9mmや45口径よりもほっそりしたバレルです。インナーバレルはKSCおなじみのブラックメッキ仕様。銃口から金色が見えないのは◎です。

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スライド側面には刻印がなく、上部リアサイト前に打刻があり。
文字の不揃いさや片寄り具合が実にいい雰囲気。これぞ軍用拳銃!って感じです。

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本体は意外に細身ながら、樹脂製グリップの厚みがあり、握った感触はガバメントよりもブローニングHPやCz75などに近い感じ。TOYSTARのエアコキより、全体的に細い印象です。
写真でもグリップの厚さが分かりますか?
実銃のグリップは金属製だそうですが、戦時生産モデルや同盟国製の中には木製グリップもあったとか。
オプションでも社外品でも木製グリップ出ないですかね?

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サイトピクチャーはハッキリいって悪いです。まぁ、この時代の軍用拳銃はこんなものでしょう。
むしろリアサイトの背が高いため、10-8のリアサイトのように、そこらに引っ掛けてコッキングできる!?

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マガジンは放熱効果の高い亜鉛合金製…ですが、その薄さのためか装弾数は10発。
リアルカウントに毛が生えたレベルです。また、シングルスタックで薄いため注入ガス容量も少なく、やや冷えやすくも感じました。
まぁ、装弾数が10発なら、そんなバカスカ撃たないので問題ないのかな?

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底部のマガジンベースはスライド式で注入バルブが見えないタイプ。
構えた時に金色の注入バルブが見えると興ざめですから、これは歓迎したいところです。
また、本体には写真のランヤード付きのマガジンベースに加えて、フラットなマガジンベース(戦後型)も同梱されています。
ちなみに別売のスペアマガジン(税込み:3,750円)は、戦後型のマガジンプレートだけ。
ランヤード付のベースが欲しかったら、パーツ注文で買いましょう。
「TT33 418 マガジンベース」で630円です。

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フィールドストリッピングはガバメントと同様、スライドストップを抜いて行います。
ここからさらに、グリップやハンマーユニットの取り出しなどは、実銃同様工具なしで可能。
シンプルイズベストを地で行くトカレフならではの特徴ですね。

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単純な機関部ですが、耐久性に優れた焼結金属のパーツを7点も使用しています。
そのためかトリガープルもよく、ハンマーはスッと落ちます。ストック状態でも特にスリあわせは不要でしょう。

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HOP調整はエジェクションポートから専用工具を突っ込んで行うタイプ。
ちょっと面倒ですが、いったん決めてしまえばそうそう再調整する部分ではないので、最初だけがんばって調整して下さい。
なお、チャンバーは非常に精度が高く、システム7エンジンと合わせて高い実射性能を誇ります。
かつてあったハ◯ソン製とは何もかも大違いです(笑)。

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コッキングはやや重めで、HW樹脂製のスライドは重いためか、コッキング時に手を離すとスコン!と小気味良く戻ります。
とはいえ、そのためかブローバックスピードはやや遅め。リコイルはけっこうガツガツきます。
あ、スライドストップを受けるスライドのノッチは補強がないため、使い込むと欠ける可能性があります。要注意。

初速は平均で77.4m/sと十分なレベル(気温27℃で5発平均、0.2g弾使用)。
グルーピングも屋内7mではほぼワンホールでした。
実射性能は10発一気に撃ち切るようなマネをしない限り、平均以上のレベルです。

さすがKSC、外観のリアルさは相当なものですし、システム7によって動作もバッチリ。
装弾数の少なさだけは要注意ですが、誰にでもオススメできる完成度の高いエアガンです。

え、ロシア装備を持っていないって?
大丈夫! ロシアンメイド以外にもTT33は相当数が生産された軍用拳銃です。
つまり、ゲリラ装備や貧乏PMCの装備にバッチリ! もちろんAKとご一緒に。
そしてストリートギャングやチンピラファッションにもベストマッチです。
(たぶん)装備を選ばず装備できるハンドガンといえます。

最後に、繰り返しますがTT33に安全装置がありません。暴発にはくれぐれもご注意下さい。

追記
オーダーメイドで購入したトカレフ用のカイデックスホルスターのリポートもあります。
合わせてご覧下さい。

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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